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過去に幸せも不幸もない


私が人生の中でどん底だった時期がある。
2020年もかなりのどん底だったと思うが、それの数十倍というくらいのどん底だった。

その時母が私を励ますために言ってくれていた言葉。
それが、「終わったことは終わったこと。はい次!」だった。

例え昨日の出来事でも、過去は過去。
今日ではない。
だから、今日を歩くために、今からを生きるために、
母はそんな言葉をかけてくれていた。
この言葉が合言葉のように聞こえてきて、私は前を向いて歩くことができるようになったのだと思う。

先日、母が昔のことで愚痴を言うのを聞いた。
ただ私に聞いて欲しかっただけなのかもしれない。
私に同情して欲しかったのかもしれない。
でも、「はい、次!」と私を励ましてくれた母とは、あまりにも違いすぎていて、戸惑った。

今度会ったら、言おうと思っている言葉が、これだ。

「過去に幸せも不幸もない。ただの思い出と経験。
これからどう生きるかを考えようね」

と。

人は過去に囚われることがある。

親に恵まれなかったから。
お金で苦労をしたから。
あの時失敗したから。
あの時意地悪をされたから。

これらの言葉は、全ては過去のせいで今自分は不幸である、と思い込んでいるに過ぎない。

嫌なことや、理不尽なこと、耐えられないことは逃げたらいいし、私のように誰かに助けを求めてもいい。
誰にも助けを求められなくても、全てのことは永遠には続かず、やがて終わる。
その終わった過去のせいにして、今日を無駄にするのはあまりにももったいない。

過去には幸せも不幸もない。
それはただの思い出であり、経験である。
私たちが生きているのは、今この瞬間だけ。
だからこそ、この瞬間を大事にしよう。

当たり前なのに、忘れがちなこと。

母の愚痴を聞いたおかげでまた一つ気づきを得たのだから、母の愚痴にも感謝をしなければならないのかもしれない。


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