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生活は裏切らない
ふと、作家の辻 仁成さんのエッセイを読み終わった後に出てきた言葉。
辻さんは本当によくお料理をされている。
美味しそうな写真と共に、作り方を公開されていたり、料理本も出していらっしゃる。
いつも美味しそうだな、と思って、触発されて料理を私も作る。
辻さんのエッセイ
https://www.designstoriesinc.com/jinsei/daily-2342-1/
料理
掃除
洗濯
つまり家事だが、この家事が自分を救ってくれることがあるのは、深く同意する。
辻さんも仕事や人生で大変なことがあって、気分が落ちると料理をするのだそう。
他のことを考えなくて済むから、というのが理由らしいが、本当にそう思う。
コロナで、急に仕事が暇になった当初は慌てた。
不安になった。
一方で、こんなに不安になっている自分が嫌だった。
心の平穏を失うと、正常な判断もできなくなる。
そして考えた。
「なぜ心の平穏を失ったのか」
「どうしたらいつも穏やかな気持ちでいられるのか」
その時、どこで見たのか忘れたのだが、ネット記事で「生活は変わらない」という一言を見つけた。
そっか。
私は仕事を第一にしてきたから、仕事が不安定になると心が不安定になるんだ、という、当たり前といえば当たり前のことにようやく気づいた。
今まで何だかんだかできっと順調にきたのだろう。
だから仕事を第一にしていても、全く問題がなかったのだ。
ただ、コロナは世界規模での変化をもたらすし、現在ももたらしている。
これで心の平穏を無くした人は私だけではない、と周囲の人と話していても感じる。
でも、人の生活は変わらない。
ご飯を食べるし、
飲み物は飲むし、
洗濯するし、部屋が汚れれば掃除をする。
ステイホームで今まで気にならなかった、いや、見たくないと思っていた、使っていないものや、不要なものが目に入るようになり、断捨離をした。
まだまだ捨てきれていないものもたくさんある。
そうして、生活を整え、心に余裕が戻ってくると、たとえ仕事で何があってもぶれなくなってきた。
多くを期待せず、
仕事や人生は波だと割り切り、
今できること、やりたいこと、に集中する。
無理はしない。
生活を大事にする。
そんな生活になって1年近くが経つ。
今は不安も心配もないし
心はほぼ平穏。
だから人にも優しくなれる。
生活と自分を大事にすると、絶対に人に優しくなれる。
これは大きな発見だった。
逆にギスギスしている人のことがよくわかり、目につき、敏感に感じてしまう。
もちろんそんな人とは距離をおけばいいんだけどね。
「生活は裏切らない」
というのは、生活を大事にすれば裏切られることがない、ということ。
生活は変化しないから。
考えてみれば、生活があって仕事があるんだから。
仕事があって生活があるんじゃないから。
順序を変えただけで、心は平和になった。
本当に良かった。
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