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周囲を幸せにできる人


ある日のホテルレストランランチにて


 先日、ある5つ星ホテルにランチを食べに行った。


知り合いの方と一緒だったのだが、その方もここは初めてで、

私もこのホテルの他のレストランには行ったことがあったが、

ここは初めてだった。


レストランフロアに行くのに、フロアーガイドを見ていると、ベテランベルの方がスーッと近づいてきて、


「どちらに御用ですか」

と聞いてくれた。


「○階のレストランを予約しているのですが」


というと、


「ありがとうございます。こちらでございます」


と言って、割と距離がある、エレベーターまでの
道を先導して案内してくれた。

エレベーターを呼び、私がエレベーターに乗り込み、
ドアが閉まるまで、ずっとその場で見送ってくれた。


レストランに到着すると、案内してくれるスタッフも
40代。
気さくに話しかけながら、窓側の眺めの良い席へ案内してくれた。


ランチスタート後、ドリンクがなくなり、次のドリンクの
注文をしようと思っていた際、メニューを持ってきてくださったのが、

40代のバーテンダーの方。


ワインの話になると、パッと顔が明るくなり、
さらに知り合いの方との不思議な共通点が見つかり、
ますます笑顔になる。


お客も、そしてこのスタッフの方も。

「ああ、この瞬間が私は好きだな」


といつも思う。

私が働いている人を見るのが好きな理由

それは、


「本当にこの仕事が好きだ、と思っている人を見ること」


だ。

いやいやながら仕事をしている人を見るのが、本当に嫌いだ。

事情はあるかもしれないけど、お客の立場には一切関係ない。


お金を払っているのに、そのスタッフの不機嫌さをばら撒かれるのは、

すごく迷惑だ。

だからこそ、

「きっとこの仕事が好きなんだな」


とわかった時は、心から嬉しい。


この方が話している時の表情、態度、話し方、全部を
じっくり見ていた。

仕事が好きな人を観察してみた


この人が、この仕事が好きな理由は、おそらく


1 お酒が好き

2 お酒が好きなお客様と話せるのが好き

3 自分が好きなものの知識を、お客様に
教えたり、共有できることが好き

4 人と接することが好き


なのだと思う。

とにかく、好きであふれている。


仕事を楽しんでいる人は、周りに楽しさを、
ハッピーオーラを放っている。

本人は夢中になっているだけだと思うが、
間違いなくお客はそれを感じている。

きっと多くのお客が、この心地よさを理由に、
このレストランをリピートしていることだろう。


楽しいひと時が終わり、帰り際ギリギリの時、
名刺をいただいた。

決して押し付けないサービス。

また私たちがエレベーターに乗り込んで、ドアが閉まるまで
深いお辞儀で見送ってもらった。


最初と最後で見送ってくれた人たちは、別の人たちだが、
ちゃんと、


「サービスがリレー」になっている。

ホテル全体で、お客様への姿勢が一貫している。

実は、なかなかできることではない。

現在、コロナで大変なホテル業界。


でも、きっとこのホテルは生き残る。
こうしたベテランの人たちが、そして簡単に育てることができない人材が、

このホテルを支えている。

あなたがレストランに行って、心からおいしい料理を食べ、
素晴らしいサービスを受け、心地よいひとときを得られるのは、このような人材がいるからだ。


できる限り多くのベテランのサービスを受けられる場所に、

あなたにも出向いてほしい。

そして、好きな仕事に就いている人から、ハッピーオーラを

受け取って欲しい。


上野 博美


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