はじめての育休エクスペリエンスを豊かにするために伝えたい10のこと
2020年2月に第一子(娘)が誕生し、2月末から2ヶ月間の育児休暇を取得しています。
この2ヶ月を振り返ると家事と育児の無限ループの中で毎日が慌ただしく過ぎていき、最近ようやく気持ちの余裕が生まれてきました。
両親は広島と神奈川で離れているし、コロナの影響もあって家族に頼ることはできない。
とにかく育児も家事も楽しもうとスタートした育休ライフでしたが、それはもう一言では表せないほど大変でした。
育休期間も残すところあと1週間なので、次に新しくパパになる誰かへ少しでも参考になる新米ぱぱバトンを渡せたらと思い、このnoteを書きます。
特に読んで欲しい人
・育休取得を迷っている人
・これから育休を取得するマネージャー(管理職)の人
・旦那に育休を取ってもらいたいプレママ
1/育休事情を理解する
まずは利用する制度について、最低限の知識を押さえておくことをお勧めします。
例えば、育児休業給付金の支給は約2~3ヶ月はかかるので、色々と出費がかさむ時期の収支計画は夫婦でよく話し合っておいたほうがいいです。
前提として、育児休業制度は労働者が子供の誕生から原則 1 歳の誕生日の前日まで休業できる国の制度であり、男性の場合は出産予定日から取得できます。
つまり、誰でも利用できる制度なのですが、日本の男性育休取得率は昨年の数字で6.16% と非常に低い水準です。
その一番の理由として挙げられているのが「職場が育児休暇を取得しづらい雰囲気だった」というもの。(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」(平成29年度)より
この結果は今の会社で働いているととても信じられないことで、メルカリでは男性社員の育休取得率は昨年の数字で80%以上に上り、もはやカルチャーとして根付いています。
具体的には、出産前の突然の妻の体調不良に立ちしても気兼ねなくリモートワークへの切り替えができたり、場合によっては看護休暇が取れるし、みんなが「育休楽しんで!」と激励の声をかけてくれる暖かい雰囲気があります。
これらのカルチャーは経営陣が率先して育休を取得してきたからこそであり、彼らの背中をみて「育休取得は迷うものではない当然のもの」として自分自身にも定着していました。
たとえ2ヶ月の育児休暇をとっても、残りの10ヶ月で12ヶ月分のパフォーマンスを発揮しようと思える環境です。
ちなみに、今年2020年までに13%まで引き上げるというのが国の目標値なのですが、例年約1%程度の上昇率なので、啓蒙ではなく、抜本的な取り組みがなされない限り、女性と男性の育休取得率は永遠に縮まらない現状があります。参考:平成30年度雇用均等基本調査(2019/6/4発表)
上記の実情を踏まえると、自分はとても恵まれた環境で働かせてもらっていることを改めて実感したし、他の先進国と比べても、夫婦でW育休を取れる国はとても少ない事実を知るだけでもありがたい気持ちになります。
日本をはじめ、海外の育休事情などは有料ではありますが、こちらのnoteがとてもわかりやすくまとまっているのでオススメです!
2/授乳は共同作業で取り組む
他人と比べようもないのですが、うちの場合はなかなか母乳を飲んでくれず、一番頭を抱えた問題と言っても過言ではないです。
赤ちゃんって当たり前におっぱいを飲むものだと思っていたのですが、飲むようになるのも一苦労なのです。
妻は毎日ギャン泣きする娘を相手に頻回授乳を繰り返します。
しかも赤ちゃんは上手く吸える時もあれば急に吸わなくなったりもします。
体重がちゃんと増えるのだろうかとか、おしっこやうんちの回数は充分なのか、保育園には入れるのかなど、そのほかにも妻の頭の中は不安でいっぱいです。
一時期はノイローゼ気味になり、目の前では娘がギャン泣きしていて、トイレでは妻がずっと泣いているカオスな状態が何度かありました。
答えは持っていなくても、一緒に悩んであげることや完璧すぎなくていいことを伝えることで、少しは気持ちを楽にしてほしいなという思いでした。
ちなみにうちは桶谷式母乳相談室の指導を受けてから少しづつ赤ちゃんが母乳を飲んでくれるようになりました。
気をつけていたこと
・授乳中も何かあった時に反応できるようなるべく側で見守る
・ミルクの瓶が空いたらすぐ洗って消毒する
・母乳が上手に飲めていた時は赤ちゃんもママも褒めてあげる
・上手に飲めない時があっても「そういう時もあるよ!」と励ます
3/料理男子を目指してみる
必然的に料理をする機会が増えるので、育休を機会に様々なバリュエーションの料理に挑戦してみるのがお勧めです。(油っぽいものは母乳によくないらしいので相談してね)
タベリーやクラシルなどの献立アプリを駆使したり、毎週日曜日の「男子ごはん」で紹介された料理にチャレンジしたり。(冷凍ご飯のストックを切らすと怒られるのでこまめに炊くことを忘れずに)
料理中の気分をあげるために、メルカリでオーダーメードの岡山デニムエプロンを作ってもらいました。
最近ではレシピを公開してくれるお店があったり、一気にレパートリーを増やすチャンスなので、料理男子の腕前をあげて、将来子供に自慢しましょう。
(sioさんのナポリタンのレシピNoteです!絶品でした!)
4/暖かいご飯を食べる・食べてもらう
温かい食事を温かいうちにゆっくり味わって食べることがどんなに幸せなことだったかと気づきます。
実際はどちらかが赤ちゃんをあやしているうちにササッっと食べるみたいなルーティーンになってくるので、食事の時間までのお互いの疲労度合いなどをみつつ、優先的に食べてもらうなど配慮してあげられるとハッピーです。
5/睡眠不足は役割分担で補う
睡眠不足は心の余裕をなくして、攻撃的になり、夫婦間の衝突に繋がるので、役割を分担して、1分1秒でも多く寝れるように協力した方がいいです。
最初のうちは3時間おきの授乳が必要なため、寝かしつけてから次の授乳までの時間が寝れる時間。この時間をいかに確保できるかの戦いです。
実践したこと
・Youtubeで背中スイッチの発動を回避するスキルを磨く
・泣き止む「音」を探す(最終的には水道の水の音が最強でした)
・「魔法の時間割」を参考に一日のタイムテーブルを作る
・夜中の授乳も基本的には全て付き合う
・夜中の授乳の1回はミルクのみにして妻を寝かせるターンを作る
・泣きやまない場合は15分~30分くらいを目安に抱っこを変わる
とはいえ思い通りに行かないのが赤ちゃんなので、なんとか2ヶ月に入るくらいまでは頑張ってください。
2ヶ月目くらいから笑顔も増えてくるし、徐々に睡眠時間が伸びてきます。
6/ライフイベントは便利なサービスを活用する
◾️Lovegraph(ラブグラフ):出張撮影サービス
New Born Photoとお宮参りの写真撮影にラブグラフというサービスを利用しました。
スマホで撮る写真もいいですが、やっぱりプロの撮る写真はすごいです!
コロナ対策もしっかりしているので、安心して頼むことができました。
職場の同僚に教えてもらったのですが、ALBUSは子供の成長を手触り感のあるアルバムにして残していくことができる神サービスです。
毎月8枚の写真をセレクトして、無料でプリントできちゃうのですが、ましかくの写真というのが新鮮で可愛いので、届くのが楽しみになります。
もう少し大きくなったら、娘と一緒にアルバムにする写真を選ぶのも今から楽しみです。
あとは、メルカリで命名書や月齢カードなどお祝い用のグッズを気軽にオーダーできるのもお勧めです!
(写真はオーダーした命名書)
7/ライフログはアプリを使って効率化する
産婦人科からもらった「Diary Note」に毎日赤ちゃんのミルク量や排泄、睡眠時間など手書きで記録していくのですが、これが本当に面倒で、2ヶ月目からは「ベビレポ」というアプリでの記録に切り替えたところ、QOLが劇的に改善しました。
ベビレポのいいところ
・UIが直感的でわかりやすい
・パートナーとアカウント共有できるのでお互いに更新可能
・日々の睡眠時間や授乳時間のアベレージや変化も一目瞭然
・写真日記やユーザー相談用の掲示板など遊び心がある
(小さな文字で記録していたDiary Noteの記録)
(ベビレポのアプリ画面)
たまに同期時のタイムラグがある以外は満足度高いので、もっと早く使っていればよかったです。
8/日常にちょっとした夫婦だけのご褒美タイムを作る
赤ちゃん中心の生活になると、あっという間に1日が終わり、気の休まる時間は限られてきます。
うちの場合は、寝かしつけが終わった夜に大好物のミスターチーズケーキ(ホームパイにディップするのにハマってます)やアイスクリームを食べることを束の間の贅沢時間としていました。
ランチタイムに出前館やUber eatsを頼んでみるのもオススメです。
慌ただしく過ぎていく生活の中でもちょっとしたご褒美があると生き返ります。
9/○○大臣に就任する・任命する
いざ育児が始まると、このまま一生オムツを変え続ける人生なんじゃないかと思うくらい、オムツ替えの無限ループが続きます。
変えた瞬間にまたおしっこ、うんちを繰り返すので、ため息が出そうになるのですが、こんな時はユニークな肩書きを使って楽しみましょう。
・ゲップ大臣:授乳後のゲップが上手な大臣(僕)
・うんち大臣:なぜか抱っこすると必ず大量のうんちをされる大臣(僕)
・うんち警察:うんちの大きさや色をチェックしにくる警察(妻)
くだらない話かもしれませんが、余裕がなくなってきたときこそ、遊び心が大事です。
10/育休中の仕事は信じて任せる
僕自身チームマネージャーという役割を担っているため、育休期間中の業務の関わり方やチームマネジメントには若干不安を持っていました。
そんな中、社内でワーキングパパママによるイベントが開催されたので、先輩パパママたちの活きた経験を聞く機会がありました。
以下の質問をしてみたところ、参加者である先輩パパからのありがたいアドバイスをいただきました。
「権限委譲し、できるだけ家族に専念する」
長文すみません。私の経験上ですが、MGRや管理者の責務として、常にあるのが自分がいないと会社が回らない状態を回避することだと思います。つまりは適切なDelegationです。
その意味では育休中はDelegatesに権限を委譲しできるだけ家族に専念することが望ましいと思います。。私自身は前職はたったの2週間しか育休が取れなかった(しかもまわりはほとんど取ってない状態)ので、評価以外は大した意思決定が必要な場面には出くわさなかったですが、基本は今でも出来る限りの権限委譲をし、いつ自分が抜けてもいい状態を作ってます。
ということで、育休取得前から準備し、周りの理解を得つつ、基本的な業務は全てチームメンバーに権限委譲しました。
ありがたいことにメンバー自ら声をかけてくれて、僕の仕事を奪っていってくれたので、なんの不安もなくお休みに入ることができました。
ただし、メンバー評価と決裁権限は委譲できないため、週一回のチーム定例にはできる限り参加し、直属の上長とは2週間に一回程度1on1を実施することが唯一キャッチアップする時間でした。
まとめ:「パートナー」から「チーム」への変化
昨今、「とるだけ育休」なんて言葉もありますが、育休期間中にいかに主体的に取り組むことができるかで、育休エクスペリエンスは何倍も豊かなものになると思います。
「会社はあなたがいなくても大抵なんとかなるけれど、子どもはあなたが育てなくては誰も育ててくれない」というのは本当にそのとおり。
これからパパになる人には今しか過ごせない貴重な時間をぜひ楽しんでほしいです。
娘を育てるという共通の目標が、僕ら夫婦を「パートナー」から「チーム」へ変化させ、コロナにも負けない結束力を育むことができたと思います。
来週から仕事復帰なので、両立できるか不安はありますが、オススメの育児アイテムやサービス、子育てしながらの在宅のコツなどぜひ情報交換しましょう。
長文をお読みくださりありがとうございました。
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