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出迎え三歩、見送り七歩

IT企業だからこそホスピタリティは大事にすべきだと上司に教え込まれていました。当時は制作部門の責任者をしていたので誰かのために何かを制作するためにはホスピタリティを学ぶことは大事でした。

僕のホスピタリティの基本は「出迎え三歩、見送り七歩」です。上司に教えていただいた言葉。
実際に三歩、七歩と決まりごとがあるわけではなく、レストランなどでお客様をお迎えする際はお店の入口の前まで出て出迎えて、お送りするときは車道にまで出てお見送りする、くらいの表現です。

実際にそのサービスを受けたときに上司に「出迎え三歩、見送り七歩」の本質(意味)を教えてもらったのですぐに納得できました。

同僚の結婚式の二次会の幹事をその上司と共に任されました。土日に色々なお店の見学に行ったときに「出迎え三歩、見送り七歩」に出会いました。色々なお店を見た結果、その「出迎え三歩、見送り七歩」を実践していたお店で二次会をすることを迷わずに決めました。

迎え送りをしてくれて気分が良かったから決めたわけではありません。こういったことが徹底されているお店は、他の面でもしっかりできてたことが理由です。

いくつかのお店を見学しました。基本的にはオープン前の準備で忙しい時間に見学になるため多くのお店は簡単に料金、料理、設備の説明をしてあとは自由に店内みてくださいといった対応でした。

「出迎え三歩、見送り七歩」のお店は違いました。しっかりと打ち合わせの時間を確保してくれていてヒアリングベースで話が進み、2次会のゲームなどは一般的なものが全てプレゼン資料として準備がされていて具体的なイメージがとてもしやすかったです。
さらに、余興のゲームの景品で迷っていたところ、予算別に購入可能な商品の一覧表が用意されていて、それを参考に選ぶことができるようになっていました。そして最後には店内を全て案内してくれ、当日の予行演習のようなこともしてくれました。

他のレストランは、「うちのお店は結婚式の2次会も対応してます」くらいの思考で止まっていたのに対し、2次会を決めたレストランは「結婚式の2次会で使われるためにどういうサービスを用意すれば良いのか?幹事はどういったことで困るのか?」までを考え抜いていていました。その思考と準備の差で他店との差別化ができていました。

このお店選びを通して、商品に大きな差はなくともホスピタリティ(サービスの対応力)を徹底することで差別化できることを学びました。実際に見学したお店の設備や料金に大差はありませんでした。設備とかだけで選んでいたら他のお店だったかもしれません。
結婚式の二次会で1番大事なことは新郎新婦含め参加者が気持ちよく楽しい時間を過ごしてもらうためのホスピタリティだと思い、そのお店に決めました。

100人近く参加者がいましたが、当然のように当日も特に大きなトラブルなどもなく、とても満足に2次会を実施することができました。

お客様をおもてなしする精神の例として「出迎え三歩、見送り七歩」を常に心掛けています。デジタルシフトが進んでいく今の世の中だからこそ、技術志向に寄りすぎずにホスピタリティで差別化することが優位性を発揮する大事な施策の一つだと思っています。

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