顧客満足度と売上の関係
カスタマーサクセスの業務をしていると「関係性は悪くないのに追加の売上をつくることができない」「満足度を上げても受注できるわけではないから満足度は意味がない」と言われることがある。
お客様との関係性の良好さと売上は直接的には関係ないと思う。
売上をあげるには、お客様のニーズを満たしていないといけない。まずはニーズを満たすことが最低条件。満足度が受注NGの条件にはなるけど、受注を獲得の絶対必要な条件にはならない。極論、満足度は低くてもニーズさえ満たせていれば受注できる。
失注の要因
① 満足度が低い(買ってあげたいと思わない)
② 欲求ニーズを満たしていない(欲しいサービスや商品が存在しない)
③ 予算ニーズを満たしていない(価格が高い)
欲しいものはあるけど、以前に嫌な思いをしたから、このお店では買いたくない。
あのお店は雰囲気いいけど、欲しいものが売ってない。
これ欲しいけど、この金額は払えない。
上記のどれか一つが理由になるときもあれば複数の理由で受注できなくなる。
受注の要因
ニーズを全て満たしている(欲しいサービスや商品が払える価格)
すごい欲しいものでも価格が合わない(払えない・払いたくない)のであれは買わない。すごく欲しくていくら出しても構わないと思ってても世の中で売ってなければ買えない。つまりニーズを全て満たせていないと買ってもらえない。
つまり満足度は失注要因にはなるけど、受注の必要条件にはならない。満足度がいくら高くてもニーズを満たせていないと発注してもらえません。
満足度は比較されたときに重要になる
満足度はショートケーキのイチゴのようなもので、ケーキと言う土台の上に付加価値をつけるものです。
ケーキを買いに来ててイチゴが美味しそうだから今日はショートケーキにしようかなと思うことはあるけど、ケーキを買いに来ててショートケーキのイチゴが美味しそうじゃないから今日はケーキを買わないという選択は、ほぼない。おそらくショートケーキではないケーキを買うはず。
もしショートケーキのイチゴが美味しそうじゃないからケーキを買わないとしたらそのイチゴは付加価値ではなく、絶対に必要なニーズの一つです。その人は「イチゴの乗ってるショートケーキ」を買いに来ている。
満足度は比較されたときに重要な要因になります
どうせだったらあの人から買おうかなというように比較されたときに(値段もサービスも似たようなときに)満足度が大事になります。世の中には同じようなサービスや商品がたくさんある。常に比較検討されている。だからこそ満足度がとても重要になってくる。
いつ比較検討されるかわからないので、できるだけ常に満足度は高くしておくことは大事。
もし関係性は悪くないのに(満足度のスコアは悪くないのに)発注いただけないとしたら、関係性ではなく、お客様のニーズが何かを見極めたほうがいい。ニーズを満たせてない可能性がある。
ようするに肉屋に魚は買いに来ない。
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