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技術で未来を良くしようと考えてるといつまでたっても車は空を飛ばない

先日、このような記事を拝見しました。

(「当たり前」をどう変える?【日経未来面×COMEMO】アイデア公開します!)

日経COMEMOの記事で、「世の中の『当たり前』を、どんな技術でどう変える?」をテーマに展開されている特集記事です。

この中で、3つのアイデアを紹介されてました。

これはこれで「考える」という視点では良い進め方で、自分のアイデアで「今の世の中」を良くしていくという発想はすごく良い試みだと思います。

これはこれで、完結してるので、私のこれからのお話はこの「企画」に異議を唱えるものではありません。前提や目的が違うので、これを企画した方に何か言いたいというものではありません。

が、

ちょっと厳しい言い方をさせていただくと、「もうちょっと未来を夢見ませんか?」もしくは「この内容だったらアイデアとして投稿する前に動きませんか?」です。

検索しました?

以下はこの記事の中で新聞にも取り上げられた3つのアイデアです。

・洗面台にある鏡の役割を変え、体温や健康状態、天気予報などを表示できるようにする

売ってますよね?既に実用化レベルです。

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Android と透過ミラーとタッチセンサーで作ることもできます。


・カメラ機能に動作探知や表示探知の機能を取り入れて、相手の表情・しぐさを感じ取れるようになる技術を考えてみたい

5年前にマイクロソフトが特許出願しています。

既に Android 搭載のスマートグラスはいろいろ発売されてますし、↓このあたりのAPIを組み込めば自分でも作れると思います。


・ウイルスを光イメージングして可視化できるようなフィルムやレンズが実現すれば、これを搭載したアイウエアで安心を得ることができる

これはウイルスにも沢山種類がありますし、どこにでも飛散してます。それを一般に可視化させると「差別」が必ず生まれます。「お前ウイルス付いてるからどこか行け」となります。このまま実現するのは危険だと思われます。

それよりもこんな技術はいかがでしょうか?

人間が触れた部分を可視化するセンサーです。

このような感じで、何か良いものを考えようとした場合、大抵は検索すれば見つかります。

「技術ベース」で考えると、その技術が世の中に出た瞬間から、多くの人がそれを使ったアイデアを考えます。そして行動の早い人は組み合わせてプロトタイプを作ってしまいます。

「スマートミラー 作ってみた」で検索すると、日本人でも多くの人がスマートミラー作りにチャレンジしてます。

日本もまだまだ捨てたもんじゃないですね。

投稿する人より「作ってみた」の人の方が断然面白い

何か面白いアイデアや技術があった時、すぐに試してみる人いますよね?そういう人、大好きです。

失敗したって、その失敗がノウハウとして次に活きます。何が出来て、何が出来なかったかが分かることで次のテーマが決まります。頭の中にセンサーが出来上がります。そしてそのニュースが飛んできた瞬間に実現に大きく飛躍します。

こういう「瞬発力」のある人が最近減ったように思います。

若い人の「瞬発力」、もっと大切にしたいと思います。

もう一つの本題

そして、もう一つの本題。タイトルにも書いたように「技術ベース」で考えると、頭の中に「制限」が出来てしまいます。その「制限」の中でどう最大のパフォーマンスを出すか、という視点のアイデアソンもありますが、そういうものは世界中にゴロゴロ転がっていて、考えるより先に検索すると答えがでたりするものが多いです。

どうせ考えるなら「枷」を外しませんか?

技術ベースで考えずに、無制限で考えるトレーニングをした方が良いと思います。

タイトルにも書いたように、技術ベースで考えたり、未来を良くするという主題で考えると絶対に車は空を飛びません。

なぜなら、自動走行で混雑緩和は見えてますし、複数種類のモビリティの台頭で空を飛ぶ必要性が既になくなってるからです。

でも、空飛ぶとワクワクしません?バックトゥザフューチャーの最後でデロリアンが空飛んで嬉しくなかったですか?

狭い視野で現実的な話をすることも大切ですが、未来はもっと夢を見たいです。

空を飛ばせれば重力制御の開発が加速します。それを拡張すればロケット以外での宇宙への推進エンジンが出来ると思います。そうなると相対性理論ベースの宇宙理論が一気に技術と結びついてきます。そうなればタイムマシン、ひいてはどこでもドアまで夢が広がります。この分野に関しては諦めずに是非とも進めていって欲しいと切に願います。

空を飛ぶだけではありません。

目の見えない人が視覚以外で目と同等の情報を得る技術。こういったものも今の技術から発展させても難しいです。「枷」を外すところから夢を追いかけたいです。

同じように耳の聞こえない人に文字ではなく別の感覚で聴覚と同等の情報を得たり、発達障害の人の困りごとを解決する技術、そういったものがすべて出来上がれば、障害者は0になります。

そういう世界を夢見たいです。

そしてそのためには「技術ベース」とは違う、別の考え方が出来る人、そしてその「瞬発力」がある人と一緒に仕事がしたいです。

まとめ

未来や夢は制限とっぱらって語りましょう

ひょんなことから実現できるかもしれませんよ?


というところで、今回はここまで。



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