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『フレーク』の生産者は優しい太陽と風

「アンセストラル ~バスク地方の湧き水の塩~」でございます。

毎回、トップ画像に貼り付けているお塩の深堀を少々。名は「フルール・ド・サル フレーク」(以後、フレークと称す)と申します。

フランスのゲランド地方で作られる「フルール・ド・セル」が、「フルール・ド・セル」の中では一般的には有名ですが、その「フルール・ド・セル」は、塩田を太陽光に晒して、水を蒸発させていく段階で、比較的大き目の結晶として塩水の表面に『花のように』浮いてくるものを指します。

フルールが花で、セルが塩というフランス語です。

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こちら僕の塩人生を変えたゲランドの「フルールドセル」

少し結晶が大きいので、焼き物の仕上げにパラパラと振りかけると、歯に触る感じや、自然の成分による旨味を感じることが出来るのです。

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お!これは、「アンセストラルのフルール・ド・サル フレーク」ではないか!なんと、贈り物にも喜ばれそうな外箱があるのか!(自作自演)

この上の写真の「アンセストラル」の塩は、ピレネー山脈の雪解け水が、再び地上に出てくる間に地下3,000mあたりに眠る岩塩層を通って、湧いてくる「湧き塩水」を、塩田に引いて作られていきます。

そうです、「湧き塩水」です。これ、たぶん情報が多い気がするんですよね。「湧き塩水」って。

湧いてる水が塩を含んでいるんです。それが海から100km以上も離れた山々の間で出てくるわけなので、完全に地球の産物なのです。

地球、ありがとう。

さて「フレーク」の作り方ですが、その「湧き塩水」を塩田に引いてから、太陽光と風に晒します。風は「南から吹く、優しい風」が必要になります。北風では作られません。

太陽もガンガン照りではいけません。『暑すぎない』というのが条件です。なので、夏場のお昼には収穫が出来ません。

『暑すぎない』太陽の光と、南から吹く優しい風が、この「フレーク」を作ってくれるのです。「フレーク」の結晶は、「フルール・ド・サル」よりも大きいので、塩田の表面に浮くのではなく、塩田の底で形成されます。その塩田の底に形成された結晶を、人が一つ一つ掬って収穫していきます。

大き目の塩の結晶を、一つ一つ丁寧に掬うのです。

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丁寧にしないと、せっかく出来上がった結晶が壊れちゃいますからね。愛おしいんです、塩の結晶が。めちゃくちゃ大事に育てていくんです。太陽と風と相談しながら。

太陽と風と地球、本当にありがとう、という気持ちを込めて、「アンセストラル」を頂きます。ペロリ。

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