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2月社長朝礼後半 ー 中小企業として一流であるために ー


3、現在の日本の経済と中小企業の関係

3-1. 日本がしていかなければいけないこと

長々とこんな話をしましたけど、結局どうなるんだろうということを考えると、とりあえず日本としてやっていくのはゼロ金利を終わらせることですね。
と言っても一気に終わらせると破綻するから、ソフトランディング的なことは当然考えていかないといけない。

あとはインフレ問題ですね。
僕らの私生活の中でも、最近「完全に便乗やろ!」ってくらい値段上がってるというか上げてるものが多いですよね。
いろんなものの値段が上がっているのはわかるけど。

営業は改めて考えて欲しいんですけど、便乗しろとは言わないけど、B to Bは関係ないかの様に値切られるのはおかしいと思って欲しいです。

本来インフレ状態の時って売る側が強いんです。
買ってください!じゃなくて、こちらが売ってあげますよ?くらいの状態にならないと。
とにかく安くないと売れないという呪縛を解かないとだめなんですよね。

で、インフレで上がっていく中で、実態と絡めてというなら収入との関係を考えていかなくてはならないですね。
買うものの値段はどんどん上がっているのに給料は上がらない、という状況では、経済が循環していかないですから。
今は数字で見てみると、結局株価が上がって得た利益を株主に配当しているから、株主だけに利益が回っている状態なんですね。

今ってため込んでたお金を配当に回す、そういった考えの会社が株主から評価されて株を買われるから会社にまたお金が入ってくる。という循環をしてるんです。
だから一部の企業の株価が高くなる。今はそういう状況なんですね。
要は株主に対しての配当を高めていってるだけで、社員とか役員、社長ですら給料上がってないんですよね。
これでは実体経済に伴わないので、何とか給料を上げていこうとしているんです。


3-2. 変わるために気をつけるべき部分

ここで考えてほしいところはですね。
日経新聞に書かれている企業っていうは、上場企業とか、東京中心のいわゆる優良企業の話が書かれてるということ。
だからそこに書いてる話を鵜呑みにすると、間違ってしまうんです。

例えば今給料をどんどん上げていこうとしてる状況だけど、中小企業が同じスピード感でついていけるのかということを考えてください。
5、6%一気に上げろなんてほとんどできないですよね。
大企業で、特にグローバルでやってるところは世界との比較なので、大きく上げていかないと、優秀な人が採れないから、賃上げのプレッシャーだけじゃなくて、世界との競争でやってるんです。

海外ではラーメンが2000円や3000円で売られてたり。息子が今オーストラリアに行っているけどそこの物価もほんまか?ってなるような値段だったり。
でもそんな海外とグローバル企業は当然戦っているわけですから、給料格差なんて言ってられない、合わせていかないとということで、入社数年にも関わらず年収何千万なんて人がいたりもするんです。



で、これを中小企業ができるのかというと、できっこないんですよね。
そういうことを突然やると潰れてしまうので。

でも一方、日経新聞で書かれているような内容がある一方、東京ですら実際には年収200〜300万の層が増えているんです。
東京なんかそれでどうやって生活するんだろうって思いますが、3、4割がその層で占められているらしいのです。
だから東京でもどんどん2極化が進んでいるし、これはこれから急激に進んでいきます。


4、ウエダ本社として考える一流

そんな話をしてきましたが、ウエダ本社として考えてもらいたいこととして。

日経新聞に書かれていることは一流企業での話だとは言いつつも、じゃあ中小企業は全部潰れていくのかというとそうではないですよね。
こういった状況の中で高い意識を持っていると、中小企業の中でもかなり優劣がついていくのだろうなと思います。


4-1. 視座の高さ

そのための考え方として、日経新聞に出されているような企業と「目線は同じにして、同じレベル感を指して」やっていくことを意識して欲しいです。
それと、同じ目線に立つために自分たちがどうするべきかを考えて欲しい。条件(金銭面など)だけを見てても勝ち目ないですよ。個人も会社も。
ただ、0.数%の一流企業と視座は変わらない、そこを目指して欲しいです。

世界中でいろんなことが起こっている中で、AIもどんどん進んでいくと
いつも言っている人間としての役割みたいなことに結局辿り着くんですよ。

技術的なスキルというものがあると思うんですけど、これも我々のような30人程度の会社がのほほんと使ってるだけじゃ当然一流企業のようにはなれないですよね。
Microsoftだとか、Amazonだとか、世界と戦っている企業と同じスキルは無理としても、視座だけはそれに匹敵するレベルってあり得ますよね?

そういった意味では、ひょっとすると1人の会社でも「アイデア」と「構成力」と「実行力」があれば世界と戦えるような会社が作れるかもしれないですね。
今なんてアイデア勝負の世界だから、2、30人の会社がスマホのアプリで大企業に負けないくらい戦えているなんてこともあるんです。
UNIQLOなんかは数十年であそこまできたけど、今はもっとスパンが早いから、数人で始めた会社が5年後にMicrosoftを脅かします。なんてこともあるかもしれない。

この差っていうのは、やっぱり「どこを見るか」を意識をしたかということなんです。
中小企業として、一流企業と同じ土俵を目指す。
そのために何をすべきかという考えですね。
だから視座は常に一流企業と同じところにいないとダメ。


4-2. 人間力

もう一つは、毎度話しているけど「人間力」的な部分ですよね。
今って経済格差がどんどん2極化していってるんですけど、これって日本だけじゃなくてアメリカも同じなんです。
1%も満たない人たちがほどんどを持っていて、他は持っていないと。

ただ、これってスキル勝負だったからの話で。
今はAIがあって、コードを書く必要さえなく文字さえ打てれば凄い技術の必要な仕事もできちゃうじゃないですか。
そうなるとスキルでの差はどんどん無くなっていくわけです。

じゃあなんの勝負になるんだというと、AIにはできない部分での勝負になるんですよね。
一見同じ様に見えるけど、こっちには何か「あたたかみ」が感じられる、というモノが作れるような。

この差って、「人」を通して見ているかだと思うんです。
例えばウエダ本社がやっているワークショップなんかでも、他だと「枠の中に、ものをどう収めるか」が目的になる一方、ウエダ本社では「その枠の中で、人をどのように活かすのか」になりますよね。



だから同じものが出来上がっても、「何か違うよね」と感じてもらえる。
これって「人」を起点にしているからなんです。
言語化しづらい部分だからこそ今ウエダ本社が色々やっている部分でもありますよね。

だからこそさっきの話に戻るけど、これができるなら1人でも強い会社が作れるし、ここに5人、10人と集まればもっとすごい会社になる。
20、30人にもなれば大企業にも負けない会社になれる可能性だってあるわけです。
そういうところに目を向けて考えて欲しいと思っています。


5、まとめ

だから、
「日経新聞に載っているような企業を目指していきましょう。」
「賃上げ云々も、一流企業を目指していきましょう。」
という点に関しては、僕もそれを目指していきますが、一方でみんなにもそれに匹敵する視座でいてもらいたいです。

1人1人のスキルは、それを専門にしてきた大企業に勤められているような人には負けてしまうからこそ、ウエダ本社としての「連携」を大事にしていきたいです。
社会に、地域に関わっているという意識を持って行動していってください。
よろしくお願いします。

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