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マイリーサイラス(Miley Cyrus)新曲「Flowers」レビュー 私はあなたよりうまく私を愛せるわ

私が一番好きなアーティスト・マイリーサイラス(Miley Cyrus)が新曲を発表しました。
ニューアルバム「Endless Summer Vacation」に先駆けたシングルらしく、アルバムの方も気になるところですが・・・。シングルはクールでゴージャスな曲で、いろいろ書きたいこともあるのでつらつら並べていきます。
つーか「Endless Summer Vacation」って、「終わらない夏休み」??
(「終わらない夏休み」をググってはいけませぬ・・・)

すっごく横長のPV

まずYoutubeで再生して、一番に印象に残るのは、ものすごく横長なPV。
こんなですよ。こんな。

TikTokやInstagramやYoutubeショートで縦長動画がトレンドの今、逆行するような極端に横に長い動画は、むしろ新しい。
何か意味があるんだろうかなんて深読みしたくていろいろ横長動画で得られるメリットなんかを調べてみたのですが、あまりピンとくるものは見つからず。
ムービー制作系Youtuberの「【アスペクト比】僕はなぜ2:1で映像制作するのか」という動画を見てみたのですが

この人の場合は、16:9が主流のYoutube動画で2:1を採用しており、なぜかというと「スマホの横向きにフィットするから」だそうです。
ちなみに、今回のPVのサイズを調べてみたら驚いた。なんと、1280*468。2:1どころの騒ぎじゃない。

私のiPhone11 Pro(気泡汚くてすいません)で見ても、横長すぎて上下余りまくってます。

あとは、いろいろ情報収集する中で気になった横長のメリットは、「視界は横長だから自然」「パノラマのような動画になる」がありました。この辺採用していこうかな。

「スマホで見る時はわざわざ横向きにして見なさいよ。縦向きのままじゃ見せないわ。できればPC横長モニターで見てほしいのよ」みたいなマイリーの声が聞こえるような聞こえないような。

1人でセレブを謳歌するだけ。極上の孤独

ここ10年のマイリーのPVって、イメージ的には「不快と捉えるか面白いと捉えるかギリギリの線を突いてくる」「たまにただひたすら下品だったり汚いものを出してくる」「世間さえ許してくれれば平気で乳首でもアンダーヘアでも出してきそう(周りが止めてるからギリPVでは出してないだけで)」みたいな感じでした。
元々ディズニーの大人気ドラマ「ハンナ・モンタナ」で大人気になった子供たちのアイドル的存在だったのが、いろいろあって20歳以降はただひたすらぶっ壊れたネーチャンになって、2017年あたり恋人と婚約した頃は憑き物が落ちたように透明感と健やかさを取り戻して、結局破局して以降ぶっ壊れ具合が復活して・・・みたいなオモロい変化を見せてくれていたのですが。
今回のPVは、ただひたすらゴージャス。
優雅なドレスで路地を歩いていたかと思えば、次の瞬間には大豪邸のプールで優雅に泳ぎ、綺麗で引き締まった身体を磨くための多種のハードなトレーニングを綺麗なフォームでこなし、セクシーにシャワーを浴び、大豪邸の中を上裸にジャケットを羽織っただけの乳首見えそうな格好で徘徊し、最後は大豪邸の中で無我夢中に踊りまくる・・・そんなPVです。
終始マイリー1人しか登場せず、お一人様でセレブを謳歌する姿が印象に残るものでした。

公開したのは、元夫の33歳の誕生日

女ってこえーなーと思ったのは、この新曲を公開したのは、元夫のリアム・ヘムズワースの誕生日だったこと。
そんな日に、当てつけのように「あんたより私は上手に私を愛せるわ。あんたにしてもらえたこと、全部自分でできるわ」みたいな歌詞の曲を出すマイリー。
マイリーとリアムは、2009年の映画共演以降、交際・婚約・破局を何度か繰り返し、ついに2018年に結婚。しかし翌年に「あたしやっぱり女が好きだわ」とマイリーが発言し、それをきっかけに離婚。
部外者でマイリーに関してはまだまだニワカの私が言うのも烏滸がましいし当人同士にはもっといろいろあったのかもしれないんだけど、この情報だけ見るとマイリーがひたすら悪いんじゃ・・・。逆恨みっぽくてこえーって思いました。
歌詞については後述。

Slide Away→Midnight Sky→Prisoner→Flowersと続く、元夫へのマイリーの心情

離婚後に、マイリーは「これってリアムのことじゃね?」みたいな曲を何曲も出しています。
今回は、そのうち特に顕著な4曲を時系列順に挙げていきます。

まず、「Slide Away」

「昔々、私たちは幸せを見つけたけれど、今はそれは塵と化してもう見えない」のみたいなことを、切ない声で歌っています。

次、「Midnight Sky」

「あたしは誰のものにもならない。走るために生まれてきたの。あんたに愛される必要なんてない」と、80年代風サウンドに乗せて楽しそうに歌い上げます。

続きまして「Prisoner」

のっけから、ハエをハエ叩きで叩いたらあり得ない量の血が出る、みたいなグロい世界観のPV。コラボ相手は最近ブレイク中の巨乳歌手デュア・リパ。デュアとセクシーに絡み合ったり、蜘蛛を食ったり、赤いシロップに塗れたり、わけわからんPV。
歌詞も、「あんたから逃れられない。なんで離してくれねえんだ」と吐露するような内容。そして、PV終わりには、「元恋人たちとの愛おしい記憶に。クソくらえ」と、ダメ押しのようにメッセージが表示されます。

そして最後は、「Flowers」でした。

「Flowers」歌詞とPVから嫌と言うほど伝わること

歌の中では、大体こんな感じのことを言っています。

マイリー「自分のために花を買うことだってできるし」
マイリー「自分の話相手にだってなれるし」
マイリー「あんたに理解できないことでもちゃんと自分のことはわかってあげられるし」
マイリー「手だって自分で握れるし」
マイリー「自分のダンスのエスコートだってできるわ。(全部あんたなしでもできたことだわ)」
マイリー「あんたなんかより、上手にあたし自身を愛せるわ」

高らかに「おひとり様宣言」をしているわけです。
見せつけるように、ドレスを着飾り、プール付き豪邸を楽しみ、最後はキチゲ発散とばかりに踊り狂う。

ここで思ったのですが、このPVが横長動画の理由です。
「隅々まで見なさいよ」とばかりに、充実した自分の完璧な生活を、嫌と言うほど見せつけたい意図があったのではないでしょうか?
「いいでしょ?あたしは十分幸せよ。極上だわ」って。
誰に?って、それは、リアムだと思います。
わざわざ元夫であるリアムの誕生日にこの曲をぶつけ、見せつけすぎてスネ夫の自慢の旅行写真を延々見せられているようなPVを作り。

前章で触れた破局4部曲では、「Slide Away」は切なさに浸った感じではありますが、その後の「Midnight Sky」「Prisoner」「Flowers」では、「吹っ切れ」「怒り」「余裕」みたいなテイストの違いはあるものの、一貫して「あんたは要らない。1人で生きていく」みたいなメッセージが感じられます。

「でも、本当にそれだけか?」なんて、ラブコメ脳の私は思うわけです。

「Flowers」歌詞とPVから微かに伝わること

考えすぎかもしれないけど・・・私はこの曲を聴いて、微かにマイリーからのSOSが聴こえたような気がするんです。

最後に、

Can love me better
I can love me better baby
Can love me better
I can love me better baby
Can love me better
I can love me better baby
Can love me better
I

Miley Cyrus 「Flowers」より引用

と同じフレーズが繰り返されるのですが、最後「I」でブツっと終了します。
敢えて最後言い切らずに終わらせたのは、何か意味があるのでは?

マイリーがここ数年「1人で十分」としつこく言い続けているのは、むしろ寂しさの現れではないかと思うんですよね。
誰に訴え続けているのかというと、それはもちろんリアムに対してです。
愛情の逆は無関心とはよく言ったもので、本当に吹っ切れた場合はリアムのことなんてとっくに忘れているんです。
特に女は切り替えが早いというのが相場。なのに、マイリーはずっとリアムを示唆するような歌詞ばかり。これは、愛がなくなったのではなくて、愛が別の形に変わってしまっただけなのではないかと考えています。

マイリーは、ずっとリアムに対してのラブソングを書いているんです。
こんなふうに読み取ってしまうのって、日本人的感覚なのかな?ツンデレに馴染み深いですからね。

とりあえず、私はマイリーとリアムの復縁報道が数年以内にあると信じていますし、あったら大爆笑すると思います。
また、復縁からの婚約からの結婚からの破局からの強がりソング連発を見せてくれ。きっと退屈しないはずだ。

マイリーサイラスのニューアルバムへの期待

前作「Plastic Hearts」は、マイリー史上では1番の名盤だったと思います。
コロナ禍の2020年では、1位2位を争うくらいに私を救ってくれたアイテムでした。
捨て曲なし、全曲名曲。
前作が発売されたのは2020年11月ですが、2021年の私のSpotifyでの再生数上位曲では、1位から5位をこのアルバム中の曲が独占しています。

それだけあって、次のアルバムへの期待度は半端ないです。
3/10に発売ということで、それを希望に生きていきます。

長くなってしまった。
アルバムのレビューが楽しみです!

以下、蛇足

個人的には、おひとり様も幸せなもんだと思うんですよね。したいこと好きなだけできるし、ひたすら自分と向き合えるし。
現に私も、望んでなのか不本意なのかは別として、1人です。
でもね。

ひとりでも私は 生きられるけど
でもだれかとならば 人生ははるかに違う
強気で強気で生きてる人ほど些細な寂しさで
つまずくものよ

中島みゆき作詞「誕生」より引用

中島みゆきも言ってるんですよ。
私マイリーサイラスと同い年の30歳だから言いたいんですけどね、
我々若いじゃないですか。
「誰かと生きる人生」っていう選択肢って、まだまだ無限にある年齢だと思うんですよ。
だから、おひとり様謳歌が結果として残った選択肢の場合はそれはそれでいいとして、まだ若いうちは、「誰かと生きるはるかに違う人生」ってのを追い求めてもいいんじゃないかって思うんですよね。
まだ30なんだから、「もう恋なんてしない」なんてこと言わず、自分の芸や人生の肥やしだと思ってさあ、いろんな恋愛すりゃいいと思います。
強気で強気で生きてるマイリーに元気を貰ってるのも事実なんですけどね。

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