○11月21日 双極性障害が落ち着きはじめ気付いた「日本のもういいよ10選」から出会った、『20代で得た知見』という本
双極性障害とわかり、薬を飲み始めて丸2ヵ月がたった。
治療を始める前と今とでは気持ちが全然違う。
価値観も変わってきた。もしかしたら180度変わったかもしれない。
今まであれだけ夢中になっていたものや、憧れていたもの、気になっていたものが、不思議なくらい自分に響かなくなった。
というか、「そういうの」に飲まれていた事に気づいた。
その中で、「もういいよ、そういうの」と思う事を10個集めてみた。
(あくまでも主観です、という予防線を一応はっておく)
・あの人中心のビジネス界隈
・仲良し数人の内輪ノリユーチューバー
・ヤンキー格闘技茶番劇場
・気になって見させられてるだけの暴露動画
・本文が見つからないアフィリエイト収入ブログ
・iPhoneに例えられるイノベーション理論
・多様性というなんでもあり
・オンラインサロンという教祖ビジネス
・アンチを「嫉妬」とひとまとめ
・「嫌われたって好きなことをしろ」というビジネス書と自己啓発本
ピンときたもの、よくわからないものあったかもしれない。
その中で、本に関しての事についてちょっとお話ししたい。
僕は昔からそこそこ本は読んでいた。
エッセイ、小説、時事ネタ、伝記etc
双極性障害で躁状態となったとき、サラリーマンをやめ、勢いで会社を起こし、読む本のレパートリーの中にビジネス書と自己啓発本が入ってきた。
その手の本はだいたい、
「嫌われてもいいから、周りのことは気にせず自信持って本音で好きな事をしろ」
と、少しキラキラした、読む人をワクワクさせる内容になっている。
起業した僕も、それはそれはワクワクしながら読んだ。
それにしてもよく読んだ。読んでいない期間があると不安になるくらい、サプリを取るように読んだ。
本音でなんでも言う事も、人と揉めることも、なんの根拠の無い自信も、自分磨きといってお金を使うことも、休むことも、その本たちは許してくれた。
そう、その本たちだけは。
実際は違う。
ほとんどの人はだいたい許してくれない。
よく揉めた。よく喧嘩した。
でもいいんだ、嫌われたっていいんだ、、、なんて本気で思えるわけがない。
たしかに人と喧嘩することをなんとも思ってない人や、嫌われても平気な人はいる。
そういう人は、もともと生まれ持った性格で、本を読んで「そうなろう!」と思ってもなれない人の方がほとんどだ。
人と揉めるってすごくしんどい。
あの時のあの行動をよく後悔した。
双極性障害だという事がわかって、治療を始めて、しっかりと自分と向き合えるようになって、もうその手の本は読まなくなった。
僕は、バイブルだと思っていたその手の本たちを投げ捨てた。
嘘だ、もったいないので売れそうなのは売って、何か書き込んでしまったものは普通に捨てた。
この時から「そういうの」卒業。
そして、そんな時この本に出会った、
『20代で得た知見』
ジャンルとしてはエッセイか。
久しぶりに面白いと思って読んだ。
心が面白いと言っていた。
ビジネス書や自己啓発本に疲弊した僕に突き刺さった。もう、すでに3周した。
とにかく、「そう、それが言いたかった」が詰まっている。表現がしにくかったあの感情や、この感情が言葉になっている。
しかも、すごくシンプルに面白く、わかりやすく。
その本は、まるで僕の人生を知っているかのようだった。
つまり、多くの日本人の人生に当てはまるという事だろう。
たまに、まったく意味の分からない事もあったりするのだが、それは誰かの人生の話なのだろうと納得する。
そんな本の作者のFさんは、なんと僕よりも10個近く歳が下だ。
あの経験値、あの語り、きっと人生何周もしているのだと思う。
とても20代じゃ得られないものだ。
けっして綺麗ではない完全に男にしか見えないオカマバーのママに話を聞いている感じ、、、
分かるか、いや、分からないか。
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