短歌まとめ2024年1月
ことし1月に公開した短歌です
つつがなきこと有難くカウカウと白鳥の声空を見上ぐる
翻訳機用いてみればどの国の言語にもある「平和」の単語
ネットなら送料ゼロの文庫本まちの書店にありて嬉しき
あちこちの街の書店で待ち合わせ僕のいる棚きみは知ってる
芝の上ハクセキレイは我が道をスススイスイと滑るがごとく
バランスのとれる尻尾を持たぬゆえヒトはこれほどまでに愚かか
暖冬に早や膨らみしネコヤナギまだよまだよと婆のココロ
高橋の名が好きだったあの力士まさか改名しかも白熊
六個入りパンドミロール三個ずつ食べ過ぎだよね蜂蜜つけて
無条件こころひかれる文字がある「自家焙煎」と「天然酵母」
まさかまだノートとペンが出てくるか共通テストディスイズアペン
餅ならばつきたてすぐに冷凍でいつでも元に戻せるけれど
福島の高橋改め白熊の今日の相手はウクライナ獅司
うっすらと積もりし雪にてんてんと明け方の客あしあと残し
パリ土産味見したくてとり急ぎマーマレードをお餅にのせる
真っ白な麹無心でもみほぐし心静かに冬の雨降り
泣ぐわらしいねがの後の約束はユーチューブだば1時間まで
振り向かず君は自分の道を行け追い越しづらい散歩の子犬
今日中に溶けてしまうと知りながらしなくてもいい雪かきをする
にょろりんと道を横切る黒い影ハクビシンだな初めて見たよ
ありません履かない靴も洋服も古い食器ももちろん金も
満月は窓に四角く切り取られそっとたたずむ廊下の隅に
名も意味も知らなかったよヘクソミノ屁糞葛が小さく笑う
見わたして素早く車道渡るリス地面すれすれたなびく尻尾
ていじろはT字路でなく丁字だがUターン路は凹にはあらず
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