短歌まとめ2024年2月
今日から3月とは早いものだ
このごろ春と秋がなくなって
冬の次にすぐ夏が来てしまうけれど
その間隙を縫って貴重な春をいつくしみたいです
以下、2月の短歌をまとめました
全て既出です
覚めてなお布団と我の境目が分からぬほどの深き眠りよ
おやゆびの爪のすぐ横ぱっくりと今年も割れて春遠からじ
ぽすくまの一円切手百枚を使い切らずにまた値上げかな
雪降ってきたとのLINE写り込むミニ水仙と鉢植えビオラ
いつもなら降らぬところに舞い降りしそれぞれの雪それぞれの朝
真四角を六個つなげてヘクソミノ 十一個ならウンデコミノだ
片隅のわずかな雪を見つけては小学生は律儀にキック
ブギウギについに流れるブギウギに羽鳥可愛ヤ別れのつらさ
皆やけにお行儀良いと思ったら列の先頭パトカーがいた
慈しむような顔して運転手チャイルドシート誰か居るらし
猫なでるようにネコヤナギをなでる銀色毛並短毛微小
猫の舌クッキーならばラング・ド・シャされどチョコでもあるという謎
寝ころびて幼き我と遭遇すベッドの裏のうさぎのシール
ゴミ袋荒らすカラスは困るけど食べられるもの捨てているのだ
三人に一人当たるというくじを四回ひいてまだ当たらない
わたくしの何を確定してるのか分からないまま申告をする
きんとうにアプリでケーキ切れるからきょうだいげんかできなくなるね
カメ散歩させる人あり名を問えばトムです好きなのはクローバー
遠回りいつもと違う道を行くひみつのたからそっと探して
ほの赤き梢の先のカワラヒワきりるきりると春は忙し
突然にあなたがくれた花束のスイートピーはほんのりピンク
なぜ君は煮干しカリカリ盗み食い猫の日だから海苔も食うかい
手をつなぎパン買う二人お揃いのブルーグレーの靴を履いてる
三拍子タクトの描く曲線はスイートピーの花びらになる
すみませんあまり見ないでくださいと目で語る犬ひりだしながら
ひりだすの意味を辞書ひき学びつつ我は駄作をひりだしており
放り出すの放るは屁を放る放屁なり屁っぴり腰は屁を放る姿勢
岩手には猫ノ図書館あるといふ館長むぎは雄で八歳
うるう日の今日は四年に一度だが今日は今日だけ今は今だけ
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