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不登校な息子、小学2年生のはじまり

新年度が始まった。息子は2年生になった。

「2年生も1年生の時と同じように、学校には図書の時だけ行こうと思う」「あ!でも、プログラミングの授業があるならそこは行きたいかも~」

なんて言いながら、今日は新年度のオリエンテーションに参加しようと久々の登校だ。

発達障害の診断を持つ息子は特別支援学級に所属している。クラスメイトの人数は多くはないが、彼はクラスメイトに恵まれている。昨年10月、突然週に1時間だけ学校に行く生活をはじめた息子だが、クラスメイトは以前と同じように接してくれる。いつ行っても笑顔で迎え入れてくれて、彼の居場所はあたりまえのようにあけてある。だから彼は学校が好きだ。毎日行かないけどお友達も好きだ。

前年度末、息子が珍しく受けると言った算数の授業。だけど結局最後まで出られなかった日の帰り道。

「算数の今日の授業は嫌だった!」

ぷりぷりと怒る様子に、学校はやっぱり嫌だと言い出すかな~?なんて思いながら話を聴く。

「でも、学校は楽しい。ただ、今日の算数は嫌だったけどね~」

「じゃあさ、もっと行く?」

おや?と思いつつ、私は少し突っついてみる。

「う~ん、いいや。学校は楽しいけど、時々でいいんだよ。」

これが息子の理論。集団生活は苦手な部分も多いが、彼にとって学校は辛いばかりの場所ではない。むしろ息子にとって学校は刺激の多いテーマパークみたいな場所なんじゃないかと思う。楽しい!でも毎日行くと、くたくたに疲れる。だから毎日行くところじゃない。そんな感じ。

学校には毎日は行かない、でも学校も友達も好きだ。現状をこんなふうに分離して、それぞれに捉えている思考は息子の凄いとこだと思う。好きだから行くとか、行かないから嫌いなんだとか。自分の気持ちをそんな雑に振り分けて考えていない彼の思考が好きだ。そしてこの考え方を私は大事にしていきたいと思う。

あれ?話がそれた。そうそう、今朝の話。今年度は先生の異動が多く、息子と顔なじみの先生も減った。学年が変わるときはクラス替えもある。彼は本来、様々なことに不安を感じやすく、変化を嫌う。新しい環境適応にも時間がかかる。だけど

「クラス替え心配?」と私が聞いても、

「別に~」と我関せずな反応で肩透かし。

むしろ私の方がどんな変化が起こるのか、心配しつつ迎えた今朝。朝の一斉登校の時間を避けて向かった教室。彼は教室の中に遠くから恐る恐る視線を向ける。

そこには今までと同じ顔ぶれのクラスメイトと、前年度と同じ担任の先生に同じ副担任の先生の姿。

「なんだ・・みんないるじゃん・・・」

と、つぶやいて表情が緩む。

「抱っこして」

いつもはドライな彼が、珍しく私に抱っこを求める。ぎゅうっと息子を抱きしめて。ぎゅうっと息子が抱きしめ返してきた。ああ、張りつめていたんだなと私はようやく気が付いた。

「良かったね」

と声を掛けたら私の肩に顔をうずめて、彼は小さく頷いた。

学校側の配慮かな?人数少ないから、単純な振り分けの結果かな?まぁ詮索はやめておこう。とにかく私も一安心だ。さて、今年度はどんな一年になるだろう。彼のペースで構わない。学校にこだわるつもりもない。ただ、彼が笑顔多く過ごせる一年であることを私は願っている。


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