駐車場ではバックで止めた方が良い理由
はじめに
最近、駐車場で頭から止める人が多い気がします。
早く降りて一刻も早く用事に取り掛かりたいということでしょうか?
それとも、駐車場の構造のせいでしょうか?
しかし、前進駐車はバック駐車には無いリスクがあります。
駐車場の潜在的リスク
駐車場には危険がいっぱいです。
普通の駐車場では道路と違って歩行者と車のいる領域が隔てられておらず混在しています。
また、駐車場は車同士が接近しているため死角が多いです。
駐車場内では車の速度が低いので歩行者も油断しています。
バック駐車と前進駐車の違い
前進で駐車して前進で発進できる構造の駐車場もありますが、そんなに沢山はありません。
ほとんどの場合バック駐車も前進駐車もバックしなければならないのに何が違うのでしょうか?
バック駐車は周りの人が車の動きを予想しやすい
バック駐車するときのバックは、車が駐車スペースに入る前の状態です。
他の人から見て車が動き出すことが予想できます。
しかし、前進駐車する時のバックは駐車スペースから出るときです。
駐車スペースに止まっている車がいつ動き出すかは予想できません。
バック駐車は運転席から見て視界が開けている
駐車場は死角が多く、歩行者とも混在した空間なので少しでも多くの視界を確保したいところです。
当然前方視界のほうが後方視界よりも多くのモノが見えます。
最近の車はバックモニターを装備することが多いですが、そうでない場合の後方視界は以前に比べて悪くなっていると思います。
リアウィンドウ下端が高くなっているデザインが多くなっていることが原因かと思います。
また、プライバシーガラスが当たり前なので暗いです。
特に背の低い子供はバックでは見えづらいです。
大人に比べてバックランプが点灯しても危険性を認識できない可能性が高くなります。
車の挙動の違い
前方から駐車スペースから出る場合は内輪差があります。
ドライバーは巻き込みに注意しながら出ることになります。
車の駐車スペースはドアが開くスペースのことを考えてある程度幅を持たせているので、大体車体の中央が駐車スペースから出たときに曲がり始めれば他車を巻き込むことなく駐車スペースから出ることが出来ます。
しかし、バックで駐車スペースから出る場合は外輪差があり、ハンドルを切るとフロントが大きく動くので左右の車にぶつけやすく、車体の大半が駐車スペースから出てからでなければ曲がり始めることは出来ません。
このとき出口に向かうための方向転換には大きなスペースが必要になります。
バック駐車してはいけないところ
駐車場によっては排気ガスが周辺住民の迷惑にならないように前向き駐車を要請するところもあります。
排気ガスにはHC(ハイドロカーボン)という植物を枯らす成分や、塀を汚すススが含まれています。
こういうところは致し方ないので、前向きに駐車をして下さい。
しかし、出る際にはリスクが高いので十分注意を払って下さい。
あとがき
駐車場での事故は車両事故の30%を占めています。
公道ではないので厳密なルールが通じにくい空間でもあります。
そういった意味では単位速度当たりの危険度の高さはピカイチです。
駐車場では細心の注意を払うようにしましょう。
出典:駐車場事故の実態 日本損害保険協会
http://www.sonpo.or.jp/news/publish/traffic/0016.html
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?