子供が苦いものが苦手な理由
【はじめに】
味を感じる細胞を味蕾(みらい)と言います。
舌の表面に付いていて、触れた物質に応じた味覚を脳に伝えます。
苦味を感じる味蕾は舌の奥の方にあります。
大人になるほど苦味を感じる味蕾の数は少なくなります。
なので、大人になると苦味を感じにくくなります。
大人になって苦いものの味が分かるようになったと思う人は多いですが、実際には苦味が分からなくなったから食べても平気になっただけです。
【苦味の特性】
苦いものは甘いものと合わせると美味しいです。
ココアもチョコレートも苦いですが、大量の甘味料とともに食べることで美味しく感じます。
ニガウリを使ったケーキも美味しいらしいです。
【味とは】
味は基本的には体に必要・不要な物質の存在を確認し、食べて良いものか悪いものかを判断するために感じます。
味覚の5大要素にはそれぞれ役割があります。
〈甘み〉
糖の存在を示します。
糖分=炭水化物=エネルギーなので、生命活動を担う重要な物質です。
〈酸味〉
酸の存在を示します。
酸は食べものが腐った時に発生するので、食べられなくなったものだと判断するためにあります。
〈塩味〉
塩分の存在を示します。
塩は体に必要な栄養素で不足すると昏睡状態に陥ります。
取りすぎも高血圧の原因になるのでバランスが重要です。
高血圧に関しては下記のノートを参照ください。
〈苦味〉
毒性化合物の存在を示し、食べるのは危険だということを知らせます。
〈うま味〉
アミノ酸=タンパク質の存在を示します。
摂取することで体に必要な栄養素を得られることを知らせます。
苦味は生命活動にとって危険な物質を示すので、動物は本能的に嫌います。
子供は特に強く感じるので、ピーマンやゴーヤなどはとても苦く感じてしまうため、食べれないのも仕方がないのです。
健康には良いので食べて欲しい、食べれるようになって欲しいと思って出来るだけ食事に盛り込みますが、なかなか食べてくれません。
わがままを言っているわけではありません。
大人が味見して「これくらい苦くない」と思って諭しても子供にとっては全く説得力が無いのです。
味覚そのものが違うのですから。
なので、子供が食べなくても気落ちしないで下さい。
それは料理が下手なのではありません。
成長とともに食べてくれるようになります。
栄養素が気になるなら同じ栄養素を含む他のものをあげて下さい。
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