『メリー・ポピンズ』 ひたすら面白い映画に会いたくて 〜66本目〜
バンクス氏が、新しい乳母として「メリー・ポピンズ」を雇うことで、バンクス一家に幸せが訪れる物語。子供から大人まで楽しめる、ディズニーによるミュージカル映画の大名作である。
66本目 : 『メリー・ポピンズ』(1964)
『メリー・ポピンズ』(1964)
脚本 : ビル・ウォルシュ、ドン・ダクラティ /
監督 : ロバート・スティーヴンソン
「That a spoonful of sugar helps the medicine go down(スプーン一杯のお砂糖で苦い薬も平気で飲める)」
物語のあらすじ
物語の舞台は、1910年代のイギリス。
バンクス氏は、子供たちとの遊びに一切付き合うことなく、四六時中仕事のことばかり考えていた。彼は、忙しい銀行員。数字とにらめっこの日々を送って来た。そんな彼は典型的な、家庭を顧みない「企業戦士」であったのだ。
だが、そんな彼の前にある日「メリー・ポピンズ」が現れる。彼女のおかげで、バンクス氏は大切なことに気づかされるのである。そしてこれにより、彼の生き方にある「変化」が訪れるのだ。
なんと、近寄り難くて「威厳ある父親」であったバンクス氏が、親しみ深くて「家族が大好きな父親」へと生まれ変わるのだ。
このように本作は、子供だけでなく、全ての親に向けてのメッセージ性をも兼ね備えた作品へと仕上がっている。ウォルト・ディズニーのメッセージが観る者の心に染み渡る、非常に満足度の高い映画であった。
メリー・ポピンズの魔法にワクワクが止まらない
「魔法を用いた部屋の片付け」、「何も入ってないように見えるのに、次々と物が出てくるかばん」、そして、「絵の中に入る魔法」。
本作では、「メリー・ポピンズ」がこれらの魔法を私たちに披露してくれる。どれも子供心をくすぐるような魔法ばかりである。私もバンクス家の子供たちと同じように、彼女の魔法に魅了されてしまった。大人が観ても、ワクワクさせられるのだ。非常に楽しい作品である。
特に絵の中に入る場面、そしてその後に続く絵の中の世界は、本作最大の見所であろう。本作は、実写とアニメーションを上手く織り交ぜることにより、絵の中の世界を表現することに見事成功しているのである。
当時の映画でこういった技術を駆使していたのは相当すごいはずだ。今観ても、十分クオリティが高い。映像の素晴らしさに惚れ惚れしてしまう。
私の1番好きな場面
私の1番好きな場面は、絵の中の世界で、バートがペンギンたちと一緒にダンスする場面。
こんなにも見事に実写とアニメーションとを融合させることができるなんて。この場面には、思わず感激してしまった。
その中でも、バートとペンギンによるコール&レスポンスのようなダンスのやり取りが最高に楽しかった。バートの踊りを真似して踊るペンギンがめちゃくちゃ可愛いのだ。
もしかすると、バートよりも動いていたのではないか。そう思ってしまうほど、このペンギンのアニメーションはよく動くのである。
よく当時にこんな素晴らしい映像を作ることができたものだ。感心する。さすがディズニーである。
最後に
『メリー・ポピンズ』で披露される歌とダンスシーンは本当にどれも素晴らしいものばかりだ。
中でも煙突掃除を仕事とする労働者たちのダンスシーンが圧巻であった。途中「EXILEのダンスを見ているのか」と思ったほど華麗なダンスステップを見せてくれるのだ。
踊りがめちゃくちゃ上手くて、運動神経も抜群に良い。特にモップを持ちながらのダンスが個人的には1番カッコよかったなあ。あれだけの人数、そしてあれだけのクオリティのダンスを本作で観ることになるとは思わなかった。大迫力のシーンであった。
続編の『メリー・ポピンズ リターンズ』もかなり楽しみである。メリー・ポピンズが次は、どんな素晴らしい世界へ私たちを連れて行ってくれるのか。
また、本作を観終わって、『ウォルト・ディズニーの約束』を見返したくもなった。続編を観てから、ゆっくりと見直すことにしよう。
予告編
↓映画『メリー・ポピンズ』の予告編です↓
(出典 : 【YouTube】ディズニー公式 「メリー・ポピンズ 50周年版 MovieNEX」予告編)
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