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【書評37】行動科学で人生を変える  石田淳 (著)

本を探す手が思わず止まった。
石田敦さんの名前を見つけたからだ。

石田さんの本を初めて読んだのは、今から約10年前のことだったと記憶している。

石田さんは、「続ける」悩みを持つ人に向けて多くの本を出版されている人。

とにかく継続が苦手でろくに続けられるものがまったくなかったボクが、救われた覚えがある。

当時のボクは、仕事を続けられないし何も取り柄がなかった。
まさに、自信を喪失していた。

ひとって、どんな分野でも一定の成果を出すには、どうしてもある程度の継続が必要。

だから続けられないと、結果は出ない→自信なくなる→何もやりたくなくなる、という悪循環になる可能性もある。

まさに当時の自分だ。
人生で成功体験が圧倒的に少なかったと思うし、理由は継続出来ないし努力出来ないしというところにあった。

続けられるようにならないと、というのは当時の自分にとって最大の課題でもあったと思う。
そんなときに出会ったのが、石田さんの書かれた「続ける技術」という本。

たしか、継続とか習慣に関しての本は初めて読んだはず。

石田さんは仕事で結果を出しながらも、ウルトラマラソンを完走しており、まさに継続のプロって感じをうけた。
継続で人はここまでかわれるんだと衝撃を受けたことは、今でも覚えている。

石田さんの本と出会って継続のコツを学んでからは、だいぶ続けるのが得意になってきている。

おかげさまで、トイレ掃除に関してはもう10年以上毎日やり続けている。

自分の成長を確かめる意味でも、石田さんの本から改めて学びを得たくて本書を手に取った。

筆者紹介

石田敦
社団法人行動科学マネジメント研究所所長。株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高経営責任者。文部科学省許可財団法人日本余暇文化振興会認定・行動継続技能認定協会理事。日本の行動科学(分析)マネジメントの第一人者。アメリカのビジネス界で大きな成果をあげる「行動科学マネジメント」を学び、日本人に適したものに独自の方法でアレンジを行う。精神論とは一切関係なく行動に焦点を当てる科学的で実用的なマネジメントは、短期間で組織の8割の「できない人」を「できる人」に変えると企業経営者などから絶大な支持を集める。

内容

日本の行動科学マネジメントの第一人者である石田敦さんが、物事を継続する方法を具体的に教えてくれる本。

行動科学マネジメントとは、「行動し続けるための仕組みづくり」のこと。

科学的に実証されたものなので、どんな人にも効果的。

「行動を習慣できない」
「タバコや食べすぎをやめられない」
「勉強やジムを続けられない」

こんなお悩みを持つ人に役立つ本。

継続できない理由は、本人の性格や意思の強さと全く関係がない。

継続する仕組みが出来ていないだけ。
仕組みを知って、正しくやれば必ず続けられるようになる。

本書では始める前の心の持ちようや、継続するのに効果的な方法を具体的に教えてくれる。

1章では、行動科学マネジメントとはどいういうものなのかについて書かれてある。
2章では、ひとが継続できない理由について。
3章で、続ける方法について。
4章では、継続力アップの方法を実践することについて。
5章と6章では、ビジネスの現場で行動科学マネジメントを応用する方法について書かれている。

どの章も大事だが、4章で紹介されている方法をマネすれば勉強もダイエットも禁煙も続くだろうなと思う。

ひとが継続できない理由は2つ。

・やり方がわからない
・継続の仕方がわからない

だから、精神力や性格が原因ではないということは一貫して書かれている。
そして、継続する行動は2パターンだけ。
・行動を増やす
・行動を減らす

運動は増やす行動、禁煙は減らす行動に当たる。

人が継続できない理由の一つに、「成果が感じられない」というものがある。
勉強にしろトレーニングにしろ、一日だけ頑張ったところぐんと伸びることはない。
だからコツコツ続けることが必要になるのだが、成果を感じにくいから多くの人は挫折する。

続けるコツとして3つある。
・行動のヘルプをつける
・動機づけ条件をつける
・行動のハードルを下げる

ジョギングを例に考えてみる。
ハードルとして考えられるのは以下の3つ。
・服の着替え
・外の暑さや寒さ
・SNSなど

だから例えば、ウェアを着て寝る、室内でウォーミングアップや涼しい時間帯に走る、走り終わったご褒美としてSNSを見るなどが考えられる。

ダイエットの場合で考えてみる。
・スイーツ店の前を通らない
・スイーツに関する映像などを見ないようにする
・冷蔵庫にあるスイーツを思い切って廃棄

ダイエットの妨げになる行動を消していくイメージ。
筆者の友人はお酒のおつまみを買わなくなったことでお酒の量が激減。結果、ダイエットに成功したとか。

上記はほんの一部分。
詳しくは本書を読んでほしい。

心に残ったところ


継続の決定、ターゲット行動の決定、ゴールの設定、メジャーメントが出来ていて、それでも思うような効果が出ていないとしたら、それはターゲット行動の選定が間違っているという可能性

ターゲット行動の大切さを教えてくれる箇所。
ブログでもなんでもそうだが、努力の方向性が間違っていたらいつまでたっても結果は出ない。

毎日リフティング練習だけ頑張っても、一流のサッカー選手に慣れないのと一緒だと思った。

だから、いまいち成果が出ないなら、努力の方向性はあっているのかを立ち止まって考えるようにしたい。

本を読んだり人に聞いたり、方法はいくらでもある。
特に早いのは、人から教わることかなと。

お金払って成功している人から教わった結果、恋愛の分野でものすごい結果を出すことが出来た経験がある。


行動科学マネジメントは、「数値化できるもの」「計測・検証できるもの」こそが科学的マネジメント

過程や結果を見える化することは、継続する上でとても重要。

ひたすら毎日筋トレするよりも、重いダンベルを上げれるようになったり、体脂肪率が下がるのを見たりするほうが効果的。

夏休みのラジオ体操も、出欠カードがなかったらちゃんと参加できなかったように思う。

だからどんな形であれ、成長が目に見えるように記録でしたい

筋トレ前の体重、体脂肪率などの変化を楽しみに、きついトレーニングも頑張れるだろう。

勉強ならやったページ数、ブログなら書いた文字数など。

計測は、継続する上で大きな武器になる。


まとめ


筆者の本を十年ぶりくらいに読んだが、非常に有益な情報だった。
本書を読んで、実践すれば誰でも継続できるようになれるだろうなと実感。

継続力は人生を変える最も大きな力だと思う。
だから、続けるのが苦手な人にとっては人生を変える一冊になるかもしれない。

筆者が何度もいうように、継続できるかどうかって、性格とか意思のちからとか全く関係ない。

継続は技術。

本書を読めば、継続に必要なスキルやマインドが身につくだろう。

筆者に感謝したい。



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