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ウィーンの国連事務所に “潜入“してみた

国連本部はニューヨークにありますが、他に3つの事務所がジュネーブ、ウィーン、ナイロビに置かれています。今回は、国連ウィーン事務局(United Nations Office at Vienna)に“潜入“してみようと思います。通称「UNOシティ」と呼ばれているそうす。

ニュースなどでIAEA(国際原子力機関)が話題になると、必ず登場するのが見出し写真のビルですね。IAEAの他にもUNODC(国連薬物・犯罪事務所)やCTBT(包括的核実験禁止条約機関)などの国際機関が多数集まっています。

“潜入“といっても一般に公開されています。詳しいことは、リンクを貼っておきます。もちろん事前予約制です。パスポートが必要だったり、防犯上、大きな荷物を入れるロッカーがなかったりなど、事前に注意する点がありますので、HPでチェックしてみてください。料金は大人15.90€です。

加盟国の旗

UNOシティは1980年に設立されました。オーストリアの国連加盟は1955年です。

やっぱりあったと確認したくなります

エントランス前の広場には、どういう訳か見慣れた日本の梵鐘がありました。なぜだろうと思って調べてみると、大相撲にも関係がありました。

この鐘は「平和及び麻薬撲滅の鐘」で、1995年に日本政府、日本相撲協会、麻薬・覚醒剤乱用防止センターにより設置されたそうです。当時の横綱貴乃花がUNODCの親善大使を務めてたことから、1997年には大相撲ヨーロッパ公演が、ウィーンとパリでも行われました。

ちなみに、ニューヨークの国連本部にも同じおような「平和の鐘」がありますが、これついては1つの物語や映画が制作できるくらいに、長い背景がありますので、リンク先をチェックしてみてください。

https://peace-bell.com/about/

セキュリティは空港と同じように厳重です

UNOシティの最寄駅は、地下鉄U-Bahn 赤のU1、"Kaisermühlen/Vienna International Centre"駅です。地上に上がれば目の前に見慣れた建物が目に入ります。途中セキュリティーの方が立っています。

ツアーはグループツアーのみで約1時間ですが、セキュリティチェックに時間がかかるので、少なくともツアー開始の15分前には到着しておいた方がいいようです。

空港と同じレベルの荷物やボディチェックがあります。内部は国際会議などが開催中だと、撮影禁止になることもあるとのことでした。

ここの日本人職員は約90人いるそうですが、残念ながら日本語のガイドツアーはなく、英語・ドイツ語・中国語・イタリア語・フランス語の5つです。常任理事国の言語とも一致していませんね。

このツアーの参加者も、オフィス内で見かけるスタッフの方も、まさに国籍・人種が多種多様でした。残念ながら日本人らしき人は見かけませんでした。でも当時のIAEAの事務局長は、神奈川県出身の天野之弥氏でした。残念ながら、天野氏は2019年現職のまま逝去され、そのニュースを聞いてびっくりしたことを覚えています。

ツアーは、若い男性職員の方がゆっくりと主な施設を案内してくれました。オフィス内は一つの都市のようなもので、オフィス内でほぼ全てのことが間に合うそうです。たとてばクリーニング店も理髪店・美容院もあるそうです。

国際会議などの会場

ツアーの最後に、質疑応答もありました。ギフトショップやカフェもあります。ツアー後にコーヒーで、一休みして帰りました。見学者用のレストランはないので注意してください。

ツアーに参加してみて、日本の中学生や高校生など若者に、このツアーに参加して、将来、国際的な舞台で活躍するきっかけをつくってほしいなと感じました。

日本の国連予算分担率は、米国、中国に次いで世界3位で、2億3000万ドル(2022)でした。でも発言や人の存在感が薄いような気がするなあ。

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