![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75669614/rectangle_large_type_2_f5f0fe4431515e0de5cca4dbb40c11de.jpeg?width=800)
孫子曰く 高台をとり 足元を塗るべし
最古・最良の戦略書とされる孫子の兵法を、スプラトゥーン的な意訳をしてみた。
世の中には、"超訳" と題して、ビジネスに活かせるような意訳をした本が多く出ている。それと同じように、すでに知っているノウハウをうまく言語化するのには役に立った印象だった。
新しい知見はそこまでないかもしれない。しかし、昔からの言われている戦いの原則がゲームにも通用するというのは、面白い発見だ。
バトルの原則
勝つための3要素 : 準備, 敵の隙, 地形・戦況の理解
(さらに意訳
準備 ≒ 操作スキル・セオリー
敵の隙 ≒ 奇襲
地形 = ステージ
戦況 ≒ 人数有利/不利 )
彼れを知りて己れを知れば、勝 乃ち殆うからず
地を知りて天を知れば、勝 乃ち全うすべし
定石で負けないようにして、奇襲で勝利する
大敗は防げても勝てるかどうかは敵 次第
・凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ
・故に善く戦う者は、能く勝つべからざるを為すも、敵をして勝つべからしむること能わず
敵を出し抜くのが基本
出し抜いて、メリット (カウント) を目当てに、陣形を変えながら戦う
(… なので "風林火山" が有効、と続く)
(さらに意訳 : 勝利条件であるカウントを稼ぐのがすべての行動の目的であることを意識する, カウントにつながらない行動はしない)
兵とは詭道なり
兵は詐を以て立ち、利を以て動き、分合を以て変を為す者なり
セオリー
負けない状況をつくった上で、敵の隙を待つ
(さらに意訳 : 奇襲・アドリブは基本の動きができてセオリーを理解してから)
先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ
激戦区・有利ポジションを先にとるのが重要
(さらに意訳 : 出遅れたなら無理にポジションを取りに行かない)
凡そ先きに戦地に処りて敵を待つ者は佚し、後れて戦地に処りて戦いに趨く者は労す
奇襲
安定して勝てる人は、勝てるゲームやチャンスを拾うのが上手い
古えの所謂善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり
攻撃が有効なのは、敵の隙をついているため
進みて禦ぐべからざる者は、其の虚を衝けばなり
攻撃が上手い人は、敵に守るべきポイントを絞らせない
(さらに意訳 : ワンパターンな攻撃を避ける)
故に善く攻むる者には、 敵 其の守る所を知らず
地形・環境理解
地形
高台の敵には仕掛けない
複雑な地形での撃ち合いは長引かせない
深追いしない
突っ込んできた敵はまともに正面からは相手しない
凡そ用兵の法は、高陵には向かうこと勿かれ、背丘には逆うること勿かれ、絶地には留まること勿かれ、佯北には従うこと勿かれ、鋭卒には攻むること勿かれ
危険地帯は速やかに通過して離れる
相手が危険地帯に入った時は、その真ん中に来たタイミングで攻撃する
(さらに意訳 : 危険地帯 ≒ 高台から射線が通りやすい広場, 敵インク)
水を絶てば必ず水に遠ざかり、客 水を絶ちて来たらば、これを水の内に迎うる勿く、半ば済らしめてこれを撃つは利なり
高台・見晴らしが良い・回復できるポジションをとるべき
(さらに意訳 : 回復できるポジション = 足元を塗る)
凡そ軍は高きを好みて下きを悪み、陽を貴びて陰を賤しみ、生を養いて実に処る
敵の近くの見通しが悪い場所は、敵が潜伏している可能性があるためクリアリングするべき
(さらに意訳 : 敵陣の曲がり角・敵インクは厳重にクリアリングする)
軍の旁に険阻・潢井・葭葦・山林・薈ある者は、必ず謹しんでこれを覆索せよ、此れ伏姦の 処る所なり
環境
人数状況に応じて戦う
人数有利 → 包囲して攻撃
人数が同じ → 撃ち合いに集中する
人数不利 → 退却・潜伏
用兵の法は、十なれば則ちこれを囲み、五なれば則ちこれを攻め、倍すれば則ちこれを分かち、 敵すれば則ち能く これと戦い、 少なけれ ば則ち能くこれを逃れ、若かざれば則ち能くこれを避く
撤退のコツはスピード
(さらに意訳 : リスポーンにジャンプするのを躊躇しない)
退きて追うべからざる者は、速かにして及ぶべからざればなり
敵は何かのメリットに誘われてやってくる
(さらに意訳 : オブジェクトなどの囮の近くで潜伏する)
能く敵人をして自ら至らしむる者はこれを利すればなり
敵をカバーし合えないように分断すべき
(さらに意訳 : マルチミサイルなどにより敵がカバーし合えないタイミングに攻撃をしかけると有効)
古えの善く兵を用うる者は、能く敵人をして前後相い及ばず、衆寡相い恃まず、貴賤相い救わず、上下相い扶けず、卒 離れて集まらず、兵 合して斉わざらしむ
引用元
金谷 治. 新訂 孫子. 東京: 岩波書店; 2000.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?