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【映画感想】市子

ずいぶん久しぶりに邦画を観た。
壮絶な人生を描くヒューマンドラマ『市子』

昨年『ある男』を観たから
オススメに出てきたのかもしれない。

あらすじ
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川辺市子(杉咲 花)は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。途⽅に暮れる⻑⾕川の元に訪れたのは、市⼦を捜しているという刑事・後藤(宇野祥平)。後藤は、⻑⾕川の⽬の前に市子の写真を差し出し「この女性は誰なのでしょうか。」と尋ねる。市子の行方を追って、昔の友人や幼馴染、高校時代の同級生…と、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。そんな中、長谷川は部屋で一枚の写真を発見し、その裏に書かれた住所を訪ねることに。捜索を続けるうちに長谷川は、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。

あらすじで結構言っちゃってるけど
私はあらすじを確認せず観た。

杉咲花さん、もちろん知っているが
普段邦画もドラマもあんまり観ないから
正直こんなに演技が上手かったのね!と驚き。



以下ネタバレ

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まず、作中で市子や市子の母親が
鼻歌で歌う「虹」

息子が小さい頃、歌のお兄さんお姉さんが
ひたすら歌っていて馴染みのある歌だし
園や小学校でも歌っていたので
明るく元気なイメージ。
が、とんでもない状況の時に
歌っちゃうもんだから
ミスマッチな違和感が悲しく怖い。


無戸籍の苦労は計り知れないし
献身的な看護もどこかで力尽きる
月子を殺したあとの
母親の「ありがとう」がなんとも言えない。

アイデンティティの確立や
普通の幸せを求めてるだけの市子。

過酷な宿命を背負いながら
市子として普通に生きたいと
願う市子の悲痛さが胸を締め付けた。

プロポーズの涙は、嬉しい気持ちとお別れをしなくてはいけないという悲しい涙。
プロポーズは前半と後半と2回同じシーンがあるが、市子のこれまでを知ってからの後半は感じ方が全く違う。

正直後味のイイ映画ではないけど、
杉咲花の演技力に惹き込まれる映画👏

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