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『1917 命をかけた伝令』(2020年の映画)

ほぼ一日の自由時間が生まれたのでノープランお出かけをしてきました。「ジョジョラビット」とかやってるかな(調べてない)と思ったら満席でね。ほぼ前情報なしで『1917 命をかけた伝令』を見てきたのよ。

結論は「音と映像のどちらが欠けても成立しない作品なので、いま劇場で観るべき作品」です。若干のネタバレがあるかもしれないので見てきてね。

なおノープランお出かけの様子はこんな感じでした。

『1917 命をかけた伝令』

あらすじ
「おい、なんか呼んでるから行こうぜ」
「なに?」
『貴様の兄が所属している部隊が罠にかかったので戦場を横断して攻撃停止を伝えてきてね』
「はい!」
「えっ」
「いくぞ!」
「マジでか」

「A地点からB地点へ行くだけの映画」それがこんなにも面白く、走り終えた後にも明日には作戦が変更されるだろうとなり、永遠にそれは続く「ありふれた物語」のひとつでしかないことが示唆される。戦場の無常観に心底震えた。

映像表現が素晴らしく死体表現のブッフェバイキングが最後まで続く。WWI感にあふれた陰惨さがたくさん楽しめるぞ。気の弱い人はIMAXの上とか下の方に視線を送ろう。

それはそれとして、ガバ味のある脚本や『INSIDE』みたいになる逃走シーケンス、「なにをヨシッて言ったんだろうな」としかならない格闘シーンも含めてちょいちょい笑える(笑って良いの?)というシーンも多数。

苦言を挙げればワンカットを意識させすぎたせいで「3人目」の登場人物、カメラさんの存在が気になって仕方がない。(どこで編集してるのかなー)とかそういう粗探しをするのはやめようネ。

道中、トラックに相乗りをする場面で「知らない上司のモノマネをひたすら聞かされる」という展開があり、トラックを共に押し、酒を分かち合った仲間たちと別れて、単独別行動へ向かう場面は本作の数多い白眉の一つだと思う。(彼らも別の前線へ移動して死ぬのだ)

燃え盛る街での女性と赤子とのやりとりは神秘的で「こんなところに牛乳が!ついてるわ!」となったのは苦笑したけど彼が生命を繋ぐために走っていることを思い出し人間性と使命感のせめぎ合いの果てにエゴを鍛えなおして再び走り出すための重要なシーンなはずなので良いシーンでした。

桜花に包まれて川を流れるシーンは完全に天国ルートそのもので美しく決死鎮魂歌も併せて観客席全体が息を呑んだ場面だと思う。よかったなー。塹壕戦はやりたくないなー。

オススメです!!!

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