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『FROSTPUNK/フロストパンク:ジェネレータ跡に残された手記より』③

※この記事は都市開発ゲーム「FROSTPUNK」の標準的なプレイ日記です

猛吹雪に追われる形でロンドンを発った我々がジェネレーター跡へ到達したときには人の気配はなかった。ジェネレーター周辺には刃物の痕が付いた白骨が散乱し、おぞましい事件があったことを物語っている。ジェネレーター内のキャプテンルームには2冊の手記が残されれていた。そこにはコロニーの滅亡原因が事細かく記されていた。二の轍は踏むまい。

1冊目の手記

2冊目の手記

3冊目の手記

これまでに滅亡してきたコロニーの様子は運営方針の役に立った。燃料を確保しつつ労働人口を増やして食事を用意する。【児童労働力】*1 は非常に心強くコロニーで最も安全な調理場を担当してもらう。ハンター小屋による食材の調達は心細いため、可能な限り早い段階でコロニー外に【探索隊】*2を派遣することに決定した。

*1 児童は安全なエリアでのみ勤務することができる。ただしケガをしやすく保護者の視線もあるため不満をためないように注意したい。なお、すべての仕事に児童労働力を適用させる法律もある。
*2 探索隊はコロニー外部に出て生き残り拠点を探す。生存者がいれば労働力として持ち帰ることが可能だし、廃棄拠点から高度なテクノロジーを持ち帰ることもある。

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幸いなことに探索チームは生き別れた家族と再会できたようだ。彼らはホームに移り住み労働力として活躍してくれるだろう。生存の報せはコロニー中に希望を与え、第二の探索チームの派遣が承認された。
だが、荒野に残されているのは希望だけではない。氷点下世界最大の脅威である南下したホッキョクグマにより人々が襲撃されている場面に遭遇し、その救出に多大な犠牲を払う必要があった。

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捜索隊が外界を巡っている頃、コロニーでは外界から流入するエンジニアによって技術開発が進められていた。【蒸気核】*3を動力とした炭鉱が導入され暖房が安定稼働を始めた。凍結林を砕く製材所、鉱山から鉄を得る鉄工所による設備の自動化により余った人員をハンター小屋へ配備して生食材を収集。人口増加が直接コロニーの発展に寄与しはじめた。

*3 蒸気核とは自立したエネルギー源であり高度な設備に活用される。炭鉱や上級の製材所に加えて保温を要する温室に医療設備等、いくらあっても足りない。入手方法は初期所持の1つ以外は外界から得るしかない。

外界を巡るうちに新たな脅威と遭遇した。無人の橋を整備し続ける自動機械【オートマトン】*4 である。この鉄人をコロニーに連れ帰れば無限の労働力として活躍してくれるだろう。だが、巨大重機がコロニーで同居できるだろうか……。オートマトンの活躍によりますますコロニーは発展していくことになる。

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*4 オートマトンは人間より優れている。効率で劣るが24時間稼働して文句を言わない。食事も要求しないし死なない。そりゃたまに足元の人を踏みつぶしそうになるけど些細な問題だ。愛嬌もありコロニー内にオートマトンファンクラブが生まれるほどだ。(彼らはオートマトンで遊びすぎて1体壊したが修理経験によって改造技術を身に着け頼りになった)

《崩壊》

探索を続けているうちに(第二世代と同様に)ウィンターホームの崩壊がもたらされた。しかし、外界からの生存者が流入していた我がコロニーはびくともしない。強固な【秩序】*5 により社会は維持され犯罪者は自警団により弾圧されていった。総括!監視塔!巡回!自警団!総括!
複数のオートマトン運用により資源獲得は維持されている。【資材倉庫】*6がいっぱいになるほどの石炭と食事だ。何事も起こらなければこのまま永遠に過ごしていけるだろう。

*5 秩序の維持にはこまめな監視が一番!労働者を監視塔に送り込み監視の網目を絶やさないようにするのが肝要だ。刑罰も重要だぞ。総括!
*6 収集限界に達した素材は収集停止ロスが発生する。素材はいくらあっても取りすぎということはない。必ず先行して資材倉庫を建築しておくこと。保温は不要なので倉庫街は郊外へ。

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探索チームは順調に開拓を進める。何人もの労働力を獲得し崩壊した都市をいくつも発見した。作業員を滞在させて資源を得ることができる漁場や炭鉱も発見。コロニー外部からの安定収入を獲得できるようになった。先代、あなたの「コロニーの中に未来はない」という書き置きが役になっています。

好意的な発見だけではない。我々は狂王ニコラ・テスラが統治していたテスラシティに遭遇。電熱バリアに覆われた無人の王国の威容は探索隊ですら尻込みする狂気を放っていた。探検隊には「手を出さず自壊するに任せる」ように指示をする。

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全ては順調に展開していた。だが、気象研究所の生き残りにより《大寒波》の到来が告げられる。未曽有の天変地異を前に我々は生き残ることができるか。

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《大寒波》

【観測気球】*7を打ち上げて大寒波 の様子を探る。研究者からの回答はこうだ。

*7 大寒波は一週間近く吹き荒れるでしょう。段階的に気温が下がり、現在のマイナス60度から数段階低下していきます。おそらくマイナス100度、いやそれを上回る可能性があります。我々は一週間分の食料と石炭を確保して断熱住宅に引きこもりジェネレータをオーバーロードさせながら耐え忍ぶしかありません。これを乗り切れば天候は安定します。キャプテン、幸運を。

ここからはスピード勝負となった。大寒波到来までに急ピッチで加熱断熱産業自動化の【開発】*8 を進める。嵐の到来を前にワークショップ研究所員の士気は高く24時間労働を厭わないという回答を得ることができた。キャプテンシーが報われた瞬間に胸を熱くする。

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*8 極寒世界では技術開発なしには生き残れない。可能な限り常時開発を行いシンクタンクを休ませない(ただし環境は最上のものを用意する)ことが肝要だ。単発で効果を上げる技術開発は少ないが、大寒波の中でも動作可能なオートマトンと炭鉱の開発は優先的に実行していきたい。

24h稼働するオートマトンを量産!統合による効率化!余剰人員はオートマトンが関われない生産食材の確保へ向かえ!児童は危ねーから下がってろ。インテリ層はプロパガンダ紙を刷りまくれ!!温室を破壊しろ!回収した蒸気核で炭鉱を【グレードアップ】*9 だ!避難小屋から断熱住宅に建て替えだ!え?夜中に建て替えたから風邪を引いた? マジゴメン!! 病院は? えっ 医者が全員風邪ひいた? ダメダー!! やることが多い!!じゃあ温室救護室を建築しろ! 「ドーモ医療オートマトンデス、実際一部医療保険適用ガガピー」 開発室でかした!!

*9 設備のグレードアップ手法には複数あり、新築以外にも設備の建て替え(新築より割安に改築可能だ)がある。これはタイムロスが少なくキャプテンのストレスも少ない。また運用方法の見直しによるパッシブ効率化は建て替えを経ずに効果を上げることができるので積極的に開発を進めたい。

コロニーが一致団結する一方で、ロンドン主義者は決意を固めていた。60名がコロニーを離脱。大嵐を前にロンドンへ向けて旅立った。 ここは秩序都市だが死を賭してでも先へ進もうとする愚行権を止めることはできない。我々は旅の資材を与え彼らの死出の旅を見送った。

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 これで食糧が切り詰められるな、と思ってはいないし、トラブルメーカーが自発的にいなくなってラッキーとも思ってはいない。思ってはいけない。
老人がロンドン主義屋の娘を取り戻すために旅立ってしまった。おい、お前ら、おい。凍結による炭鉱崩落で30人が死んだ。おい、ちょっと、崩落救出ボランティアによって炭鉱は操業を再開したががボランティアが15人死んだ。ちょっと、誰か【胃薬】*10 取って。

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*10 ストレス解消には闘、酒、娼!である。娯楽は人々を救う。不満がたまると治安が悪化して暴徒が発生するので適度な息抜きが必要なのだ。(なお、第三世代であってもキャプテンにとって気の休まる瞬間は一回もない)

探索チームは外界を巡り気候観測隊のキャンプをめぐる。先端テクノロジーを確保しつつ大寒波の規模を絞り込んでいく。推定最低気温150度。コロニーの外にいる限り死は免れない。探索チームと駐在員を全員呼び戻す。彼らの入手した情報と先端技術はコロニーを大いに助けた。

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探索チームのソリ跡を追って外部コロニーからの避難民が次々と訪れる。病人が半数くらい。秩序で固めた我がコロニーは「病人を除き」避難民を受け入れることにした。低体温により温室や狩猟は停止して食糧の新たな備蓄は不可能となっている。苦渋の決断だが苦楽を共にした住民たちを見捨てるわけにはいかない。

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マイナス100度。もう人間は動くことはできない。息もできない凍結空気の中でオートマトンが石炭や木材を採取する音が響く。【炭焼き】*11 オートマトンが蒸気ジェネレーターに石炭を投下していく。最大まで強化されたジェネレータは信じられない速度で石炭を消費していく。

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*11 一部の資源は変換が可能。木材を木炭に、死体は有機肥料→野菜に。人間の直接変換がなくて本当によ(以降数ページが破られている)

ひとつ朗報があった。ロンドン主義者の娘を迎えに出た老人が娘を連れて帰ってきた。この幸運な出来事は人々に大きな希望をもたらした。我々は勝てる!

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《終極》

マイナス150度の死神大寒波が到来。すべての施設は停止した。これから3日間の極限状態に耐えなければならない。最大限まで出力を上げたジェネレータが力強く震える。宗教を捨て秩序を保つ人民ですら祈りを捧げる他ない環境である。

《温度差:マイナス80度とマイナス150度の比較。どれだけ加熱しても凍結する。人々は絶望に凍り付いた》

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「石炭!ありったけ投下して!」
「OK!」
「オートマトン稼働率100%」
「外気温低下!室温下がります!」
「オーバーロード!」
「オーバーロードよし!」
「オーバーロードスタンバイ!」
「オーバーロード点火!!」
「ジェネレータ出力150%」
「行け!」
「行け!!」「行け!!」「行け!!」
「うぉぉぉぉぉぉ!!!!」

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青天。死神低気圧はつかの間の晴れ間をもたらした。

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我々は秩序によって生き延びた。我々は一線を越えなかった、と思う。

我々はこの凍結した大地で生き延びることができる。

ここを『ニューロンドン』とする。

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三冊目の手記がジェネレータ操作盤にかけられている。もはや、その古ぼけた手記を見返す者はおらず、新たな手記が追加されることなかった。

終わりに

どうもお望月さんです。FROSTPUNKの標準シナリオ「新しい家」をクリアしました。このプレイ日記はキャプテンの視点で新たに再構成されたものであり、幾分かの攻略情報を含んでいます。*印の注釈はあなた方の助けになるでしょう。

ゲームとしての評価は、常に決断と資源の振り分けを強要され続け、資源がジリ貧でない瞬間が一度もない、というシビアなものですが、洗練されたレベルデザイン、明確な目的の設定、秀逸なシナリオイベント等が心を揺らします。最終局面の総力戦は、これまでのうっぷんを晴らすような一致団結ぶりで寒波に立ち向かうという熱血展開でした。ぜひプレイしてみてください。2月末にはPS4版が発売されるということです。

スペシャルサンクス:アロハ天狗さん(プレイ圧をかけてくれてありがとうございました)

Twitterでのプレイ実況(かなり狂気の度合いが強いです)


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