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荒廃した地下街に金庫が墓地のように並んでいる 赤いストッキングを被った男とアイドル

こんな悪夢をみた。

ぼくたちは廃墟となった地下街を歩いていた。がらんとした広いスベースがいくつも繋がって迷路のようだ。

すべてが煤けていて、もう何年も使われていないことがわかる。ここに足を踏み入れるのはわたしたち以外にいない。外の光は届かず照明はないにもかかわらず、月明かりでもあるかのように、すべてが青白い。

その時、わたしは男性と女性とともに3人で行動していた。わたしたちのグループが全体で何人かは分からないが、少人数の仲間で共同生活をしているようだった。

わたしたちは古い大きな金庫が並んでいるエリアに足を踏み入れた。冷蔵庫よりひと回り大きく、人が入れる棺桶のようなサイズ感の金庫が見渡す限り等間隔にならんでいる。

金庫の色やカタチささまざまでメーカーはバラバラのようだ。たまに小型のものあるが、どれもボロボロ。扉が開いているものもあれば閉まったままのものもある。

ここになぜ金庫がこんなにあるのかわからない。青白い金庫の列。まるで墓地を歩いているような気分になる。

不意に、黒いフードつきのコートをまとった人影がわたしを追い抜いていく。ここで人と遭遇したことないため、ひどく驚く。

頭から赤いストッキングのようなものをかぶり、目や鼻、口があることは見てとれるが顔つきはわからない。私のほうを振り返り、古びたノートを差し出す。わたしはそれを受け取る。その人物は黒いフードを目深に被ると、そのまま立ち去って行った。

その後ろをもうひとり黒いコートをまといフードを被った人が続く。有名なアイドルと同じ顔をした若い女性。笑顔で私に小さく手を振りながら、先ほどの人の後を追う。

コートに隠れてふたりの足の動きは見えない。体はまったく上下に動いていないので、まるで床を滑っているように見える。

この夢はまだ終わらない

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