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Creativity is my religion私の信仰心

スペインはカトリック大国と言われます。
普段はまったくそんな感じしませんが、聖週間となると急にお国をあげて宗教ムードが高まります。
有名なのはマラガやセビージャのProcecion、十字架を背負ったヘススキリスト、涙を流すマリアマグダレナ、遺体となったヘススキリスト、などの像を30人から50人くらいで担いで何時間も街の中を回ります。一人当たり30キロから50キロくらいを肩に担ぐのでそれはそれは大変な時間です。

Viernes santoと言われる聖金曜日の今日は、今現在21:40
テレビのカトリックチャンネルではローマのヴァチカンで行われているミサが生中継されています。

私の住んでいるエリアはアンダルシアから移住してきた人が多いのでcofradiaと呼ばれる地元の組織があって、キリストやマリアの像の保存や維持がしっかりされています。記事トップの写真は我が村のマリアマグダレナ。

普段、大騒ぎの大好きなスペイン人がこのProcesionの時はシーンと静まり返って太鼓の音に合わせて進んでいくキリスト像たちを見送っている。
その緊張感と、涙を流している人々もいるので
なんとも言えない敬意のような感情が生まれます。

そして日本は普段おとなしい国民が神社のお祭りで大騒ぎするよなあ、と
これ、とても面白い現象だなあと思います。

さて、この聖週間。宗教を傍に置いて語ると
カタルーニャ州では
前週のDomingo de ramoと呼ばれる日曜日、エルサレム入城の日から始まり、翌週の聖金曜日から翌パスクワの月曜日まで4連休。
スペインの他の地域は聖木曜日から日曜日までは4連休です。
日本でいうゴールデンウィークのようなものでみんな実家へ帰ったり旅行へ行ったり、というのが主な世間の動きです。

そしてわたくしも仕事は4連休でお休みいただきます。
どこへ行っても人だかりだし宿泊費なんかも跳ね上がるので毎年遠出はせず近場をドライブしたりして過ごします。
自宅の前の通りをProcesionが毎年通るので、結局毎年Procesionを見ることになります。

そして毎年、ちょっぴり自分の信仰心というものについて考えたりします。

父方は仏教、母方は材木屋をやっていた経由で神道。
どちらの風習も取り入れた生活をしてきたけれども
超カトリックの義母、
近所のイスラム教徒のお友達たち、
イスラエルのルームメイト、
いろんな人たちを関わってきて、多分私が信じられるのは「自然」かな、と思っています。
仏教の教えは生きる知恵でとても助けられているし、イスラム教徒の老若男女問わず戒律を重んじる信仰力のようなものにも脱帽します。
でも人というものを介さないであるがまま普遍のもの、という意味で人を裏切らない自然、詰まるところ太陽神みたいな話になるのかも。
太陽がなかったらこの世のほぼ全ては機能しないからね。

そして、ここ数年は
創造性Creativity
家具修復の仕事は創造性がなければ当然やっていけないけれど
仕事がらみの意味だけではなくて
制限があったり、困難を克服しなければいけない時、
多分私を一番助けてきたのは創造性。
ゼロやマイナスをプラスにしようとする工夫や試行錯誤は
創造性がなければ生まれない。
パンデミックで2ヶ月半、6歳と9歳と自宅に軟禁された時、限られた空間と持ち物でなんとか毎日を違うものにしようと、楽しく過ごそうとした奮闘。
誕生日のサプライズパーティーで唯一無二の思い出を作ろうを考える仲間。
言葉が通じない時になんとかして考えや思いを伝えようと考えあぐねる瞬間。
何かに悩んだり困っている友人を何とかして元気づけようと引っ張り出すアイデア。

映画 life is Beautifulなんてまさに。

すべては創造性から生まれるもの。
そうやって必死に「よりよくしよう」とする姿勢にネガティブの影はない。
世界中がこのことに気がついてそんな創造性を信じ始めたら
悪いことなんて起こらないような気がするんだけど。




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