【#02】真夏の蛙化現象。
さぁ〜て、今日の記事は?
ヤスです。本日はイトーダーキさんの企画『リレー小説』の投稿です。1話目はこちら。私が2話目を担当します。うふ。
と、いうわけで、今回は、
「【#02】真夏の蛙化現象。」
「夏休みの日記22日目」
「【ネタバレ】さーて、来週の……」※文章クラブ限定記事
の3本です。
◆ 【#02】真夏の蛙化現象。
ー第2章|夏の終わり
下戸川北高校3年2組担任の現代文教師ヤスは、視線を誰とも合わさずに誰かにむかってたずねる。
「……なぁ、大川マユは、なんで休みなん? だれか聞いてへんか?」
夏休み明けの今日。無断欠席など今までしたことのないマユがいないのは、担任のヤスにとって異様な光景なのだ。しかし、クラスの全員はその理由を“知っている”。
チエコ、お前がなにか言えよ、と言いたげなクラスメイトたちの視線が刺さる。私は言葉を発することができなかった。
「そうか~。誰も知らへんのかぁ。ちょっと10分だけ自習しといて。家に連絡してくるわ」
ヤスは教室前のドアから出ていく。絶対にぶつからないのに高身長の癖なのか頭を下げてドアをくぐり教室から出ていった。「さよならとぉ〜書いたぁーてがみぃ〜」と何故か堺正章のヒット曲を口ずさみながら職員室へ向かっていく。
ゆるやかにざわっと教室内が騒ぎ出す。
「ねーね、グループLINEで朝にマユがおくってきたのって、ほんとなのかな?」
「夏休み明けを盛り上げるためのうそだと思ったんだけど、今日来ていないし、やっぱしマジじゃない?」
「ねー、チエコー。ほんとはなーんか知ってんでしょ〜?」
私は笑っているのか困っているのかわからない表情で軽く返した。
「んー、知らない~」
「え~、知らないはずないじゃん。だって、マユが言ってたノリユキくんってチエコの幼馴染でしょ? ほら今日もさっき教室に来て……」
「おいおいおいおい。なぁーんでワシャワシャ騒いどんねん~。座れ座れ~って、みんな座ってるやないかっ!」
担任のヤスがにぎやかにセルフツッコミをしながら戻ってきた。そして告げる。
「大川マユさんは、1週間欠席やって。受験前のこの時期にえらいこっちゃやで」
「先生、マユ、どうしたの?」
クラスのなかでも目立つグループの女子が、いかにも私がクラスの代表でクラスの総意を発表しますと言いたげな態度でヤスに聞く。
「えーっとな、言われへん。プライバシーっちゅうやつやで。以上」
ゆるやかにざわっと教室内が騒ぎ出す。
言えない? 流行り病の病欠とかじゃないってこと?
……そう。
事件は夏休み最後の日の昨日、下戸川花火大会の日に起こる。いや、正しくは、“起こらなかった”。
私は早く、バームに連絡しなければならない。早く、早く。いますぐにでも、早く。
“どうしてインスタを更新してないのよ”
軽い気持ちのアドバイスのつもりだった。おとといのあの日。私がノリユキに聞いたひとことが、夏の終わりを狂わせたんだ。
私はバームと恋人で。
でもどこかで
やっぱりノリユキにも惹かれてて。
マユはノリユキが好きで。
でもどこかで
やっぱりバームにも惹かれてて。
そしてノリユキは……。
安心したかったのかもしれない。だれが? 私が。だからノリユキにおととい聞いたんだ。マユにアドバイスをするため、という、都合のいい私の免罪符を盾にして。
あの晩、マユとLINEしたあと私はノリユキの家に行った。特別なわけじゃない。夏休みの晩はお互いの家を行き来して会っていた。いつから始まったのか忘れるくらい、私たちの夏の日常。冬休みにそんな習慣はなかった。夏だけの私たちの関係。もう二度と戻らない、私たちのありきたりだった、いつもの夏。
あの晩、私がノリユキに話したのは……
「ねぇ、ノリユキ……」
<来週へつづく>
◆夏休みの日記22日目
昨日はお休み。仕事のトラブルがあり電話対応。中間管理職のつらさよ。
仕事を片付けて高校野球をみて、WEB小説を読んで、ご覧よビールこれが夏だよ、と昼からビールを飲んで、夜まで高校野球を見て。怠惰。
月曜日にアップするリレー小説をギリギリ迄推敲。ほら、月曜はバタバタ忙しいからね。さて、小説の続きを書いてみたけど、私の頭の世界は受け止めてもらえるでしょーか。
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