私がなぜ大手出版社から本を出せたり、文章講座をしているのか
ウエダヤスシと申します。まわりからはヤスと呼ばれます。大学時代からのニックネームで、犯人ではありません。ネタが古すぎました。
私はプロの作家ではなく、「素人のプロ」です。
あー。痛いこと言ってんなって目で見ないで。
「魅せる・読ませる・惹きつける!モテるライティング講座」を主催したり、文章でおもしろい人生を創造するオンラインサロン「放課後ライティング倶楽部」を現在運営しています。ちゃんとしてます。
別に何者でもない、なんのコネもない、もちろん有名でもない私が文章に携わるキッカケになったのは、作家と共著した経験でした。
ん?どういうこと?ってなるよね。あっさり説明すると…
ベストセラー作家のひすいこたろうに勢いでメールを送ったら本を出せました。
あっさり言い過ぎました。まー、いろいろあったんですわ。
どれほど情熱あふれるラブメールを私は作家に送ったのか。
これから話す内容はnoteだと有料記事レベルでしょう。「おもしろくなる人生への変え方」ですから。文が長いから有料ってだけかも(笑)いや、講演で私と似たような話を4000円くらいでやってる人見たぞ。
この話は表面ではなく、核・根っこの部分を押さえるとあなたの人生もおもしろく変わります。
講座で話すと40分かかる内容をまとめました。では、自己紹介を兼ねまして私の物語です。5000文字です。
◆名言セラピーとの出会い
ひすいこたろうさん(以下ひすいさん)は出版デビュー前に「名言セラピー」といって名言にまつわる身の回りのエピソードをメルマガで発信していました。毎日配信です。
その選りすぐりエピソードを集めた本がひすいさんのデビュー作「3秒でハッピーになる名言セラピー」。私が本屋で偶然出会った本でした。
本屋さんで「書店員おすすめ!」ってポップが書いてる本あるでしょ。ああいう形で紹介されてたんです。
メルマガも読んでいませんでしたし、デビュー作だから「ひすいこたろう」の名前ももちろん知りません。「ひらがなの人やな」が第一印象です。
立ち読みで名言セラピーを読みました。文体が読みやすく、当時ポップな自己啓発系はレアだったのです。
「あー、面白い本だった!ええ本やったわ~」
立ち読みで一気に読み終わり、本を元の場所に戻します。書店迷惑。
でも、なんかひっかかったんですね。もう一度じっくり読みたいかも。
そのまま本を手に取りレジに向かいました。
ここが私のターニングポイントです。
家で本をもう一度しっかり読んでいると立ち読みで読んでいなかった本の最終ページに「あなたの名言エピソードを募集します」とひすいさんのメールアドレスが載せてあったんです。名言セラピーメルマガの登録方法もありました。
本がおもしろかったので、早速パソコンのメールアドレスでメルマガに登録(当時はスマホがまだ世に出ていません)。その日から毎晩メルマガが届きます。
毎日メールが届くんだけど、私は当時イケイケ(言葉が古い)でして家に帰らずあまり読んでいなかったんです。たまーに読む程度。
熱心なひすいこたろうファンではないんです。
時間が空いたときに一気に読んでいました。
本とメルマガを読んで、ある共通点に気づきます。
「あら???恋愛部分が弱いな」
今でこそモテるであろうひすいさんですけど、当時は恋愛が苦手分野だったらしいのです。2019年に名言セラピー恋愛編が増強改訂版として再販されるとき、私ともう一人の共著者ようちゃんに、
「当時の雰囲気を損いたくないからさ、あまり手は加えないでほしい」
と校正をお願いされました。私たちにそんなこと言うくせに、自分の原稿には赤を入れまくるというね。
「今オリジナルのほうを読むと自分の恋愛話が恥ずかしくてさ。得意話を無理矢理に恋愛へもっているから、原稿を変えたくてしょうがなかった。」
と、後日聞きました。(それならおれも変えたかったわ!)
そういう背景があり、恋愛分野の名言エピソードを書いてみようと思い立ったのです。恋愛は名言が多いしね。
「自分でモテるって言えば、めっちゃモテるようになる」
「女の子に告白出来なかった話」
この二つが送ったエピソードです。
ええ、二つだけです。
ひすいさんにメールを送ったことさえ忘れていたある夜。
友だちからメール(まだLINEが存在していない)が届きました。
友だちにも名言セラピーメルマガを勧めてたんです。おもしろいから読んでみいやって。
件名 ヤス!!
本文
今日の名言セラピー、あれ、ヤスの話じゃない?なんか探されてるで?
ん?探されてる?
慌ててパソコンを起動しメールを確認すると、確かに私の話が掲載されてました。
うお!!!うれしい!!!!!
メルマガの最後に呼びかけられたんです。
「これ送ってくれた人、名前も返事もないんだよ。おしえてくださーい!」
なんと、私はエピソードだけ送って名乗ってなかったのです。
受信トレイを見ると、ひすいさんから直接メールも届いていました。当時は普段パソコンメールなんて見ないから。
◆運命の名言セラピー本掲載記念パーティー
この時のエピソードが名言セラピー第3弾「3秒でハッピーになる名言セラピー++」に掲載されました。
東京で開催される名言セラピー金賞受賞者パーティーに招待されるのです。
私は大阪在住なのでワクワクしました。もちろん参加です。
東京に着き、パーティーの前に読者だけが先に集まって懇親会をやったのです。そこにいたのはひすいこたろうの秘書を名乗る業界人っぽい男性。
「さっすが有名な作家には秘書なんてのがおるんやなあ。」
ひすいさんは顔出しをしていない作家さんです。秘書を通して仕事や読者とのやりとりをするんだそう。このとき、参加者のなかにかっこいい男性がいたのでまわりから「あの人が実はひすいさんだったりして」と疑われていました。
参加者さんと歓談を楽しみ、さあお開きにしますかというタイミングで秘書さんから名言セラピーパーティー会場への地図を参加者に渡されます。参加者以外に場所が漏れないようシークレットパーティーだったんです。その場所が、
銀座!!
テンションが上がるよねー。はじめてだし。なんか高級そうな店だし。高層階だし。私、このとき26歳かな。ワクワクしました。
私は荷物を置きに行くため、ホテルに戻ってから晩に直接パーティー会場に行くことにしました。他の人は懇親会を延長しそのまま会場へ。私だけが抜けます。
ホテルに戻り荷物を整理していると見知らぬ番号から電話が何回か鳴ります。ちょっと取り込み中だったので出れません。
そう、この電話が運命のコールなんです。
時間が近づいてきたので会場に向かうかと準備を始めたとき。秘書さんからもらった地図がないことに気づきます。
……しまった。
懇親会のとこに地図を忘れてきた。
私、ひどい忘れ物グセがあるんです。自分の誕生日に彼女とレストランで食事したとき、彼女にもらったプレゼントをお店に忘れたこともあります。
ふつう、それ忘れる?!ってものも忘れるんです。旅行行くのに服やら下着をぜんぶ持ってくるのを忘れて現地で揃えたこともある。逆に何を持っていたんだよ。
懇親会で名刺交換をした人に電話をしてなんとか会場を教えてもらい無事に銀座のレストランに到着します。
昼間に会ったひすい秘書さんが入り口で出迎えてくれました。
「ヤス!よかったよ。おまえさ、地図忘れていったから心配して俺、電話したんだよ〜。」
え?だれ?秘書さん?
キャラがさっきと変わってない?
おれがいない間になんかあったの?
秘書さんは笑顔で言いました。
「はじめまして。ひすいこたろうです。」
顔を見合わせて大爆笑。がっちり握手してハグして、二回目の初対面に感動しました。
ヤス「え?でも秘書って・・・?」
ひすいさん「俺に秘書なんているわけないじゃん!あははは!」
サプライズ上手ですよね。ずっといっしょにいたなんて。
ひすいさんはこの時のエピソードを「俺のオーラが全然なくてさ、違う人がひすいこたろうだと疑われたときめちゃくちゃ自分が恥ずかしかったよ。どれだけ俺にオーラがないんだって。」と笑い話にしています。
さて、パーティーです。料理はさすが超一流。フォアグラやキャビアが乗っかったのとか。トリュフが乗ったパスタとかね。シャンパンも豪勢に何本もあけてました。(あー、今飲みたいわ)
ひすいさんと私は会場では絡みません。他の熱心なひすいファンに囲まれてらしたので。
私は普段の飲み会のように同じテーブルの3、4人を全力で楽しませます。
美味しい料理。お酒。はずむ会話。
楽しい東京での思い出作りでした。
◆新幹線で再び運命のコール
そのまま解散して、翌日新幹線で帰阪します。
新幹線の車内。のんびり本を読んでいると電話が鳴ります。
また、知らない番号。
デッキに行き出てみると昨日の忘れられないあの人の声がスピーカーから聞こえます。
「もしもし、あ、ヤスですか?」
「ひすいさん!昨日はありがとうございました!!めちゃくちゃ楽しかったです!」
「なー、楽しかったよな。
ところでさ、ヤス、
もっと恋愛論、書けない?」
「え?書けます書けます!
ちょうど自分の恋愛論を広めたかったんですよー!」
「お!じゃあさ、書いたら俺に送ってよ。」
「わかりました!
じゃあそれで本を出しましょうよ。
『名言セラピー』の冠、ください!」
「はははは。いいね。じゃあ、よろしくね。」
ガチャ。
どうしよう。作家のひすいこたろうから頼まれた。
ノリと勢いで言っちゃったけど、文章なんておれ、ちゃんと書いたことないぞ。高校の国語成績、5段階で3よ?
あとからひすいさんに聞いたところ、このときの電話は完全にハプニングです。
ひすいさん、自分の携帯電話の発信履歴に知らない番号(私の番号)があったんですって。
あ、そういや地図を忘れていったヤスに電話したな、と思ったら間違えて発信しちゃったらしいのです。
間違い電話は私に失礼だからついつい「恋愛論を書けないか?」って言ってしまったのが事の真相です。
◆怒涛の恋愛論執筆とモテ名言セラピー出版
そんなことを知らない私は「あの作家ひすいこたろうからオファーされたぞ!!」とやる気満々。
早速取り掛かります。
でも、生半可な意気込みじゃいけないよな。何よりあのひすいこたろうをビックリさせて楽しませないと。
恋愛論を100個書いて送ろうか。
いや、それなら誰にでも出来る。
500個?いや…
1000個書くか。
ひすいさんを驚かせたくて喜ばせたくて、勝手に私は1000個の恋愛論を書くことにしました。
「うひひひ。いきなり1000個送ったらびっくりするだろうなぁ!うひひひ」
原動力は「うひひひ」です。
睡眠時間を削り書きます。
電話の日から2週間半後。
1000個の恋愛論を箇条書きにした、名付けて“ヤスメソッド1000”を勝手に完成させました。
1000個といっても、241個目と844個目なんてほぼ同じ内容だったかもしれない。
それでもひすいさんは私の心意気を買ってくれました。1000個を書くしんどさを誰よりわかっていたからです。
あいつ、本気だぞ。
適当に言っちゃったけど、ヤスの本気に応えないと。
こんな流れで、具体的に「名言セラピー第4弾」の企画が始まり、女性のようこちゃんをスカウトして「3秒でハッピーになるモテ名言セラピー」出版に至ったのです。
この時期、同時に私は「結婚」「椎間板ヘルニア」「出版」を経験します。
全部3ヶ月以内に起こった出来事。
ドバっといろいろ来るよね。
ありがたいことに私の結婚式にはひすいさんから祝電とお花を貰ったりしました。
(ひすいさんからもらった祝電の内容は私が結婚式に呼ばれたときや祝電を打つとき頂戴しております笑)
◆私の人生の変え方
私が出版するのにやったこと。
二つのエピソードを作家ひすいこたろうに送った。
そのメールに名前を書き忘れた。
大阪から東京へパーティーに参加した。
懇親会会場に地図を忘れた。
ノリと勢いでオファーを受けた。
無謀にも「出版を見据えて『名言セラピー』の名前が欲しい」と、本人に宣言した。
1000個の恋愛メソッドを送った。
忘れ物グセがなければ、ひすいさんから電話が来ることはなかった。
調子に乗っていないとオファーを受けれなかった。
相手の期待を上回った。
意図してやったのは「相手の期待を上回る」ことだけ。あとはタイミングとハプニングとノリです。
今でも意識していて、流れには逆らわず乗るようにするし、ハプニングを受け入れます。欠点はまぁ、受け入れざるをえない。
そして、期待を上回る。ノリを大切にする。
8000円の講座なら16000円分はやりたいと常に思います。
相手の期待の上をいき、喜ばせたいんです。だって喜んでくれたら私が楽しいから。
なぜ、私が本を出版できたのか。
実力でも根回しでもなく、タイミングとハプニングとノリでした。
自分が何ができるのかを正しく理解し、全力を出したから。
今も大事にしています。
時は進み、2019年5月、新たに「3秒でハッピーになる名言セラピー恋愛編」として増強改訂版が再販されることになり、こうして私は再び舞台に出てきたのです。
この本をひっさげて講演したんですよ。そしたら、見事にオオスベリしてしまって。13年前とあまり変わらない私のトークは成長していなかったんです。
いっしょに講演した作家のひすいこたろうさんや、保険業界No. 1の古田真一さんはトークのスペシャリスト。
悟空がピッコロ大魔王と戦うレベルくらいの私と、修行しまくって、ベジータ、フリーザ、セル、魔人ブウまで倒せるレベルの悟空くらいの差でした。
これまでの自信は見事に崩壊。本を出してるからってすごいわけじゃないんですよ。
主催者さんに申し訳ないわ、お客様にも悪いことしたわ、と。
「おれ、もうあかんわ。前に出るのやめるわ。」と友人に泣き言を言い、応援され励まされ「ヤスは何がしたいの?」と問いかけられました。
人を、喜ばせたい。
考えたんです。じゃあ出来ることはなんだろう。
受験業界にいるからコーチングはできる。
恋愛は本を書いたくらいだから、モテる。
あとなんだ。
あ、ずっとやっていることあるじゃないか。
文章だ。
「自分の文章力は作家さんにも編集者さんにも認められている。このスキルで人を喜ばせることはできないか?」と考え、
魅せる・読ませる・惹きつける『モテるライティング講座』を始めました。
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