見出し画像

ストレスを診るなら知っておきたい自律神経へのアプローチ

自律神経。中医学でいうと陰陽ですね。
どんな小さな症状でも陰陽に分けることができます。
ということはどんな症状でも根本にアプローチしようとすれば自律神経へのアプローチは不可欠かと思います。

痛みやストレスなど身体がさらされると、身体は戦闘モードになり交感神経の活動が活発になります。

そうすると徐々に上部頚椎の緊張が高まります。力が入りすぎているときに肩の力を抜いてと言いますよね。あれです。

上部頚椎の緊張は横隔神経の緊張を生みます。横隔膜が緊張すると肝臓などの内臓に影響がでます。
肝臓の働きが悪くなると代謝運動が上手く行えず、必要な栄養素が得られなかったり、異常なタンパク質が出来たりする可能性があります。リウマチなどの自己免疫疾患の始まりはこういうところにあるかと思います。

そして呼吸も浅くなるので肺や腎臓、心臓などにも影響がでて、副交感神経を優位にさせリラックスするための深呼吸も充分に行えない状況となります。

深呼吸をして副交感神経の働きをあげることで交感神経の働きを落とすのではなく、交感神経の働きを落としてから副交感神経に働きかけないと効果は薄いかと思います。

さらに上部頚椎の緊張は脳脊髄液の循環を阻害し、硬膜の緊張を高めてしまい、脳へのストレスを高め、戦闘モードである状態から抜け出しにくい状況を作ってしまいます。

症状が長くなれば長くなるほど、年齢を重ねれば重ねるほど、陰陽・虚実が錯雑し、自律神経のアンバランスは複雑になってくるかと思います。

その複雑なものを紐解いていくことをしないといけないのです。

複雑なものを勝手に簡単に解釈して複雑であることを放棄するような考え方はダメです。

複雑なのです。そこを逃げずに見ないといけません。

自律神経の調整→問題のある内臓へのアプローチの流れは大事です。

まずは自律神経へのアプローチです。

色々な方法があるかと思いますが、今回は私が現時点で効果あるなと感じるものをについて書きたいと思います。


自律神経へのアプローチ



前頭骨へのアプローチ



硬膜の緊張に対してアプローチをかけ、脳脊髄液の循環を改善させることで交感神経の活動を抑えにかかる方法です。頚椎へのアプローチと組み合わせるとなお効果的かと思います。

① :患者様に仰向け寝てもらい片手の手掌で前頭骨に床面に対して垂直の方向へ圧を加える

② :圧を加えたまま皮膚の動きやすい方向へ 60%ほどの力で動かす

③ :もう片方の手の手掌を上から重ねて圧を加え、下の手とは反対方向へ 40%ほどの力で動かす

④ ;手掌にフワッとした圧を感じたら終わり

脊柱起立筋へのアプローチ



脊柱起立筋の奥には交感神経幹があり交感神経の過活動の反応が出やすいところです。

① :最長筋の筋腹を外側から内側に戻すように圧を加える

② :特に左側、胸椎7~12番あたりの高さを念入りに

脊柱起立筋をマッサージすることはマッサージ屋さんや接骨院などでよくあることだと思いますが、あれでなぜ一瞬良くなった気がするのかはここにあるのだと思います。
しっかりと意味をもって行うことでしっかりと効果は出ると思います。

さいごに

腰痛は腰痛、吐き気は吐き気と考えるのではなく、同一の個体で起きていることは全て関連性があると考えるほうが複雑ですが全てにおいて近道です。

その人の性格、食事の好み、家庭環境、爪の色、全てを含めた状態で痛みをみないといけません。

そうなると人間は良い意味でも悪い意味でも必ずストレスを抱えながら生きているので、
その反応がでる自律神経へのアプローチは一つでも多く持っておきたいものですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?