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優れたアイデアは、いつ生まれるのか?

アイデアは「考えたあと、考えていないとき」に生まれる。

アイデアは知識の組み合わせでしかない。
0から1を生み出したときでさえ、そこには「既存の知識」が必ず存在している。独創的なクリーチャーにも、元ネタとなる動物が存在する。まったく新しいものは、知覚すらできない。

では、どうすればアイデアが生まれるのか。
「あとで脳に勝手にかんがえてもらう」
これが、おもしろいアイデアを生むシンプルな方法だとわたしは思う。

そのためにまずは、考える必要がある。
それは脳に「そのあとも考えるモード」になってもらうためだ。
アイデアという「答え」を出してもらうためには、まずは脳に「お題」を与えなければいけない。

たとえば「どうしたら、いい記事がかけるだろうか?」
この問いに対して、まずは積極的に頭を悩ませる。ストレスを与える。
ここで最初のほうに出てくる答えは基本的にありきたりで、誰にでも思いつく「響かない答え」であることがほとんどだ。

そしてしっかり悩んだあとは、完全にあきらめる。
あきらめて、外を歩いたり、シャワーを浴びたり、別のことをする。

ポイントは意識の上では「考えていない」状態でも、
脳内では「どうしたらいい?」と回答を探し続けていることだ。
しっかりと悩んだ時間を設けたことで、脳波「勝手に回答を探し続けるモード」に入った。

おそらく、この時脳内では
今まで見聞きし体験してきた膨大なデータをあれこれと組み合わせている
読んだ本、みた映画、聞いた音楽、誰かに言われた言葉、目にした広告、今までに味わった感情。

これらを総動員して、脳内で回答を生み出そうとしている。

たとえば、誰かと口ゲンカしたときを思い出してほしい。
めちゃくちゃ腹立っている状態で、後になって「こう言ってやればよかった!」と後悔したことはないだろうか?
あれもわたしが思うに「どう言い返すべきか?」とケンカを終えたあとも脳が考え続けた結果うまれたアイデアなのだと思う。

頭で考える→表面的なアイデア
潜在意識の知識→考えてもみなかった組み合わせ

まるでミックスジュースをつくるように、様々なモノを混ぜている段階。
当然、飲む価値のない液体がでることがある。
それでも稀に、「こ、これはッ!」という奇跡がうまれることがある。

それがわたしたちの望む「アイデア」だ。

重要なのは一人の時間を作ること
その時間はインプットをしないこと。

アイデアが脳裏をよぎる瞬間を見逃さないためだ。
アイデアは、待ってくれない。
通り過ぎて、忘れ去ってしまったら、もう二度とあえないかもしれないから。

だからダメなジュースも、おいしいジュースも、まずは拾いあげてどこかに保管しておく。メモ用紙でもアプリでも、外部に記録として残しておいてあとで見返せるものならなんでもいい。

まずいジュースも時間が立つと、意外な熟成を遂げることがある。
まずいジュース同士の組みあわせが意外と美味いときだってある。
浮かんだものはジャッジせずにまずは保管、保管。

私の大好きな作家である貴志祐介先生も、著書の中でアイデアは書き留めることの大切さを説いていた。一部の天才を除けば、そう簡単におもしろいアイデアなど湧いてこないからだ。
あなたが天才でないと自覚しているなら、まずはアイデアをとことん外部に記録していくことをおすすめしたい。

もっと、自分の脳を信じよう。意外といろいろ生み出している。
ほかならぬ主がそれをスルーしがちなだけで。

さぁ、まずはSNSなんか観てないで、外を歩いてみようじゃありませんか。

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