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鷗友学園女子中学校の2024年度国語入試|本の紹介

鷗友学園女子中学校の2024年度国語入試で使用された本と
著者、他の作品を紹介します!



上野歩「お菓子の船」

講談社 (2023/2/22)


内容紹介

たった一つのどら焼きが、海を越え、時代も越える。
少女の切実な願いが胸を打つ感動巨編!

製菓学校を卒業した樋口和子(わこ)は、浅草にある奥山堂の門を叩く。
祖父が亡くなる前に作ってくれた特別などら焼きを再現すべく、和菓子職人への第一歩を踏み出すために。

だが、待っていたのは男ばかりの職人世界の逆風、なかなか工房に立たせてもらえない年功序列の社会。

荒波の中でもひたむきに努力を続ける和子は、やがて一人前の職人になっていく。

一方、調べていくうちに、祖父が太平洋戦争に出征していたころ、ある船に乗っていたことを知る。

「お菓子の船」と呼ばれていたその船にこそ、どら焼きの秘密があるかもしれない。

当時の乗員に会って話を聞いていくうちに、和子は祖父の知らなかった一面を見つけていく。

ふんわりと溶ける皮、口の中でほどける餡子と、ひとつまみの“秘密”。
誰にでも、一生ものの忘れられない味がある。

「お菓子には不思議な力があるんだよ」

著者紹介

上野歩(うえの・あゆむ)
1962年、東京都生まれ。専修大学文学部国文学科卒業。1994年に『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。著書に『キリの理容室』『料理道具屋にようこそ』『わたし、型屋の社長になります』『就職先はネジ屋です』『鋳物屋なんでもつくれます』『天職にします!』『あなたの職場に斬り込みます!』などがある。

著者の他の本

「葬る」
光文社 (2023/9/13)

誰もが迎える”そのとき”のために

多くの人の死に接するうち従来の墓地のあり方に疑問を抱いた石材店の娘・浜尾麻衣は、その人の生き方に添った“葬る”を模索していく。

鎌倉にある石材店、石浜の娘・浜尾麻衣は、施主の信頼を集める父・隆一、職人の緒方と墓石を売るのが仕事だ。高額な都営霊園から永代供養、樹木葬、散骨など、時代とともに葬法の考え方も家族のあり方も移り変わっていく。これまで通りの商売をしていていいの? 麻衣がさまざまな”葬る”を考えるなか、母・曜子が倒れて――。お仕事小説の名手が贈る感動作!

「労働Gメンが来る!」
光文社 (2021/3/10)

働かなければ生きていけない。
休まなければ、生きていく気にもなれない。

新米労働基準監督官・清野清乃26歳。「働くこと」のトラブル、解決します!

働き方改革、意識の低い雇用主、おまけにコロナ……。働くこと、雇うことって、こんなに難しいの?若き〝労働Gメン〟の奮闘を通して、「労働」の本質をさぐる、最新型お仕事小説。


森達也「集団に流されず個人として生きるには」

筑摩書房 (2023/3/9)

内容紹介

過剰に叩かれる宗教、ナチスのホロコースト、危機をあおるメディア、ネットの炎上…。集団は強い絆と同調圧力を生み、時に暴走する。そこで立ち止まって「おかしい」と言えるだろうか?

【目次】
第1章 なぜ空気を読むのだろう(人間は群れる生きものだあなたはずっと集団化の時代に生きている ほか)

第2章 集団の中で流されること(集団は危険な意思決定をすることがある敵が現れたとき私たちは集団化するほか)

第3章 ネット社会が持っている危険性(マスメディアが新聞とラジオだった時代都合の悪いことは言い換える ほか)

第4章 集団に巻き込まれない生き方(集団に埋没せずに個を持ち続けられるだろうか組織の歯車として多くの人を殺害 ほか)

https://detourbooks.official.ec/items/76237494

著者紹介

森達也(もり・たつや):1956年広島県生まれ。映画監督・作家・明治大学特任教授。98年、オウム真理教のドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。11年に『A3』が講談社ノンフィクション賞を受賞。著書に『放送禁止歌』『死刑』『いのちの食べかた』『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』『たったひとつの「真実」なんてない』など。

著者の他の本

「オカルト 現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ」
KADOKAWA (2016/6/18)

それは科学か?インチキか?本当のオカルト(隠されたもの)か?なぜ人はほとんどが嘘だと思いながら、この世界から目をそらさずに来たのか。否定しつつも惹かれてしまう「オカルト」。その境界をたどる。


「U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面」
講談社 (2020/12/16)

Uは私だ。植松聖を不気味と感じる私たち一人ひとりの心に、彼と同じ「命の選別を当たり前と思う」意識が眠ってはいやしないか?
差別意識とは少し異なる、全体主義にもつながる機械的な何かが。
「A」「FAKE」「i ‐新聞記者ドキュメント-」の森達也が、精神科医やジャーナリストらと語りあい、悩み、悶えながら、「人間の本質」に迫った、渾身の論考!


真山 仁「“正しい”を疑え!」

岩波書店 (2022/9/21)


内容紹介

「自分の考えが絶対に正しい!」と他人に意見を押しつけSNSを炎上させる人。その一方で、たやすく人の意見に流されてしまう人々も…。不安と不信が蔓延する社会において、私達は何を拠り所にすればよいのでしょうか。自分を信じて自分らしく生きるためのヒントを人気作家・真山仁さんが語ります。特別書下ろし。

1 世の中は、“正しい”に満ちている
2 SNSに影響されすぎてない?
3 不安は、“正しい”を求める
4 “正しい”の正体を暴く
5 コミュニケーション苦手解消法
6 疑う力という武器を持て
7 情報には
8 小説があなたを鍛える意図がある
9 なぜ、クリスティーなのか?
10 歪んだ“正しい”にすがるな

著者紹介

真山仁
1962(昭和37)年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004(平成16)年に企業買収の壮絶な舞台 裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。’07年、『ハゲタカ』『ハゲタカ2(「バイアウト」改題)』を原作としたNHK土曜ドラマが大きな話題を呼んだ。作 品の対象に徹底的に迫る取材力と緻密な文体を併せ持つ、新たな旗手として注目を集めている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 プライド (ISBN-13: 978-4103233213 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

著者の他の本

「疑う力」
‎ 文藝春秋 (2024/3/19)

世の中で〝常識〟とされていることは、本当にそうなのか。
「資本主義が限界を迎えている」
「日本は分断されている」
「地球温暖化は悪」……

累計発行部数270万部突破の小説「ハゲタカ」シリーズの著者と考える、現代の幸福論。

自分らしく生きるヒントが満載の特別講義。

「虚像の砦」

中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。


角田光代「ゆうべの食卓」

オレンジページ (2023/2/15)


内容紹介

2020年6月から『オレンジページ』に掲載された「ゆうべの食卓」。新型コロナに翻弄されながら離婚を決意する女性。恋人にふられたのをきっかけに料理に目覚めるサラリーマン。実家を売却することになった兄弟のささやかな宴会。さまざまな人生のひとコマを「食卓」というキーワードで紡いだ、直木賞作家・角田光代氏の短編集。

著者紹介

角田光代
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。

90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。


著者の他の本


「八日目の蝉」
‎ 中央公論新社 (2011/1/25)

直木賞作家・角田光代が全力を注いで書き上げた、心ゆさぶる傑作長編。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、東京から名古屋、小豆島へ、女たちにかくまわれながら逃亡生活を送る希和子と、その娘として育てられた薫。偽りの母子の逃亡生活に光はさすのか、そして、薫のその後は――!? 極限の母性を描く、ノンストップ・サスペンス。第2回中央公論文芸賞受賞作。

「愛がなんだ」
KADOKAWA (2007/10/1)


「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」――OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。テルコの片思いは更にエスカレートしていき……。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、〈全力疾走〉片思い小説!

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