げっ。これは私だ。深く突き刺さった「傲慢と善良」
げっ。これは私のことだ。本を読み進めるほど、自分の中の秘めたるイヤな感性が、言葉になって目の前にある。何回もスーハーと息を整えてはページをくりました。
その本とはこちら
特に突き刺さったのは、ここ。
まるでどっかで観察し、言い当てられたと思うほどのズバリ。もうぐうの音も出ない。
ジタバタせず、静かに認めます。わたしは自己愛が強く、自尊心が無茶苦茶あります。「なんで私がこんな目に遭わないかんねん」て、しょっちゅう怒ってる。この言動が確固たる証拠すぎて、言い逃れできん。
引き下がってるようでいて、自分の価値を腹の中では限りなく認めてる。これがいわゆる傲慢。
…そう、そうなのかもしれない。心をえぐるように、クリーンヒットしてくる。今も書いてて胸が痛い。
一方、タイトルにもなってる「善良」は、親の言うことによく従ってきたなど、「いい子」を表してて。
ともすれば自分で決めることなく生きてきたがゆえ、己が無くなっていく。そして度が過ぎたならば、世間知らずや無知ともなってゆくだろう。そんなイジワルで、うがった物言いが含まれた揶揄(やゆ)となってる。
ええ、これまた善良も、私の中に存在してるんですよ。わたしは世間知らずの甘ちゃんで、狭い世界の中でしか生きてないんじゃないか。いい子でいようとしてきた人生だったもの。
ゆえに自分の思うように運ばなかったら、癇癪を起こし、駄々をこねるように暴れてるだけ。実はそうなんじゃないか。怯えるように心の中で思ってました。
この物語は婚活を通したミステリーで、自分の価値観や、そもそも自分は相手とどう向き合ってたんだをとことん深掘りしてくる。そりゃもう、えげつないほど。
え?そんな傷つきながら読んだのは、わたしだけだって?! んなわけない。みんな本当は身に覚えがあるでしょう。ここは断固、ムキになって言い返しです。
あなたの中に巣食うであろう「傲慢と善良」。怖いもの見たさではないですが、本著を通してこの夏、対峙してみませんか。どうか「自分の中にもありましたー」て半泣きになって欲しい。
では また