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私もストレスの事に無頓着な時期があり、ある日突然消えた経験があります[プロフィール]

1.絶好調と思っていたら、奈落の底に落ちてしまった

 前回の投稿で「ストレスに気づいていない人は危険です」と書きましたが、私も確かにその事を忘れて没落した一人であることを思い出しました。

その経緯について今回は書いていこうと思います。
私の自己紹介も兼ねています。

2.私が初めて精神疾患を患ったのは19歳の時だった

 私がまだ19歳の頃、受験勉強と受験日が近づいてくるプレッシャーからうつ病になってしまいました。
その時はまだそこまで酷いうつ病ではなく、抗うつ剤を飲んでいたらなんとか死にたいと思うほどではありませんでした。
しかし勉強をするほどの気力は無く、大学を諦めて心療内科に通いながらアルバイトをしながら過ごしてところ、ちょうど自分の体調に合う抗うつ剤の量などが分かってきて、心の浮き沈みも少なくなってきました。

そこで私はまた今度こそ大学に行きたいという願望が生まれてきて、また勉強に取りかかりました。
しかし久しぶりの勉強という事もあり、また高校を卒業して数年経っていたので、基礎からのやり直しでした。
最初は勉強が続かないし、全然学力が上がらないので、勉強しても余計虚しさが感じられてやる気があまり起きませんでした。

しかしある本との出会いのおかげで完全に勉強する決意が固まり、そこからは起きている間の僅かな時間でさえ全部勉強に費やすほどやる気に満ち溢れて、完全な受験生の体勢に入れました。
そして精神的にはボロボロだったんですが、センター試験や国公立の2次試験、私立大学の試験などもなんとか受けれました。
試験結果はボロボロでしたが、なんとか合格できた滑り止めの大学に入る事ができました。

3.大学に入ってからが転落の前兆であり、そして落とし穴に嵌ってしまった

 大学に入った当初は嬉しかったです。
友達もすぐにできたし、入りたかった学部で好きな勉強を思う存分勉強できて幸せの絶頂でした。
受験生時代に努力するコツが掴めていたので、レポート作成もテスト勉強も特に苦も無くこなせて図に乗っていました。
おまけにうつ病の方も、抗うつ剤や睡眠導入剤も少しずつ減らせていたのでこれからは体調の方も良くっていくだろうという希望で満ち溢れていました。
ここの時点が危険でした。
全く自分のストレス状況について分かっていませんでした。

そんな風に大学生活を送っているうちに、なんだか誰か複数人に付き纏われている感覚を感じ始めてきました。
おまけに周囲の人間がなんだか自分の悪口を言い合って陰で笑っているような感覚も感じ始めました。
最初は考えすぎだと思うようにして、とにかく自分の事に集中するようにしていました。

しかしその感覚も強まってくるし、今度は何故だか胸が苦しい状態が出てきました。
さすがにこれは危ないと思って、通っていた心療内科の先生に相談して、薬を処方してもらったりカウンセリングも受け始めました。
ただあまり効果がみられず、苦しい状態がどんどん強くなってきました。
朝早く目が覚めてしまい、そのあと全く寝れなくなってきたり、チックが止まらなくなってきました。
そしてある日とうとう心臓が破裂するんじゃないかというぐらい胸の動悸が激しくなり、もう無理だと思って実家に逃げ帰りました。

4.実家に逃げ帰った後が地獄の始まりだった

 実家に帰り、家族の助けを借りて下宿先を片付け、大家さんに体調が悪いのでしばらく部屋を開けますと言って下宿先を後にして、大学にも休学届けを出しました。
そして実家に帰って、心療内科に通いながら精神の回復を図りました。
下宿先と大学から離れたおかげで、最初は付き纏われる感覚や胸の苦しみもそれほど酷くは感じていませんでした。

しかしある時からまた誰かに付き纏われる感覚が始まってきて、同時に胸の苦しさも再発してきました。
それがどんどんエスカレートしてきて、今度は身体が、痙攣のような激しい筋肉の引き攣りが全身に起こり、一人ではまともに日常生活が送れないような状態にまでなってしまいました。
薬の量も増やしていたんですが、主治医の先生もとうとう手に負えないということで、入院棟がある大きな精神病院に転院するよう勧められました。

そして紹介された病院に行った初めての診察で、入院を勧められました。
それまで精神病院に入院するというものは、精神の異常者が入るものだと思っていたのでかなりショックでした。
しかし日常生活もまともにおくれていないし、先生がこのままだと家族にも負担がかなりかかるよと言われてその日に入院することを決意しました。

5.そこで始めて「統合失調症」だと診断された

 入院棟に案内されて自分の部屋(個室)に案内され、そこでしばらく絶望していたんですが、ふと気がつくと激しい身体の強張りがそれほど感じられていない事に気づきました。
入院棟に入っただけでこんな事になるのか?と始めは疑問に思っていましたが、夕方になって夕食が運ばれてくると、久しぶりに自力で食事を食べることができました。
そしてその後、自力で食事が取れないほど酷い状態になることはありませんでした。

しかし誰かに見張られている感覚は全然取れませんでした。
部屋にいても、部屋の外にいてもずっと心は緊張状態でした。
数日経った頃、今後の入院計画についてサインが欲しいと書類を受け取りました。
そこで始めて自分の病気が統合失調症である事を知りました。
私は統合失調症という病気を全く知りませんでしたし、以前通っていた心療内科の先生も何も言いませんでした。
しかし統合失調症を知っている方はもうすでにお気づきだと思いますが、私の症状は統合失調症の症状の一つである妄想が見受けられますね。
身体の引き攣りはともかく、誰か複数人に常に付き纏われているというありもしない考えを本気で信じてしまっている状態でした。

6.しかし統合失調症は一過性のものだった

 身体の引き攣りは以前よりはかなり回復しましたが、ですが時々苦しくなって頓服をもらったり、あまりに酷い時はお尻に注射をしてもらうような状態でした。
しかし妄想の方は全然取れませんでした。
食事もホールで他の人と一緒に食べる事になったり、個室から二人部屋、四人部屋へとどんどん変わっていきました。
それは身体の状態が段々良くなってきている事から先生が回復傾向にあると判断しての処置だったのだと思うのですが、妄想は全然消えませんでした。

その内先生から外出許可が出たり、外泊もしましょうということで家に一泊したり、2泊することもできるようになってきました。
身体の方も、頓服を飲んだらなんとか対処できるまでになっていました。
相変わらず妄想はあったので親から離れませんでしたが、段々と回復はしてきていました。
そして入院してから一ヶ月半ほど経った頃、退院の許可が出て、家に帰る事ができました。

妄想についても、デイケア以外は家に引きこもっていたんですが、ある日ふと気付くと誰かに見張られている感覚が無くなっていることに気がつきました。
試しに家のあらゆる窓から外の様子を見たりしても誰もいないし(当たり前ですが)、もしかしてもう付き纏われていないのかと思って、少し家から出てみました。
そしたら見張られている感覚も感じないし、人とすれ違っても自分の事を意識しているようにも感じられなく、自分としては拍子抜けに感じられるほどでした。
そういうわけで、ある日突然妄想から抜け出せました。

7.私の症状は精神の不調が身体に現れること

 しかし体が強張って身動きが取れなくなることは治りませんでした。
それに関してはどうしようもなく、結局大学も休学期間一杯まで粘ったんですが、自分一人でまた下宿先に戻っても一人で生きてくことさえ不可能に思い、下宿先を全て整理して部屋を引き払い、大学にも中退届けを出しました。

その後は一進一退の日々が長く続きました。
一旦苦しくなるといくら頓服を飲んでも治らず、ずっと身体が強張って苦しい状態が続き、結局入院する事態にまで何度も陥りました。
先生も何が原因かさっぱり分からず(すでに統合失調症の薬は飲んでいなかった)、発作止めの薬で対応するしかありませんでした。
しかし先生も考えてくださり、カウンセリングを受けてみたらどうかと誘われ、自分もどうにかしたいと思っていたので受ける事に決め、カウンセリングを始めました。

そうすると入院するほど酷い身体の不調に陥ることが無くなり、そこからは一歩ずつ前に進むことができました。

ですので私は厳密に言えば統合失調症では無いみたいです。
先生からも言われましたし、書類上は統合失調症に分類されていますが、しかしどういう精神障害に分類するかはよく分かっていないみたいです。
なので私がプロフィールに「精神障害者」とだけ記載していますが病名を書いていないのはそのせいです。
私もどんな精神障害なのか知りたいぐらいです。

8.一見幸せなことさえストレスに該当する

 長々と書いてしまいましたが、自分は自己啓発本も読んでいるしビジネス本も読んで仕事もバリバリこなせている、恋人とも順調で何も悩みは無いという状態は危ないということだけは気をつけてください。
ストレスに気づいていないだけか、ストレスに蓋をしているだけかもしれないので、一旦立ち止まってよく考えてみてください。

それから先日の心理カウンセラーの講座を拝聴した時に知ったのですが、一見幸せそうなこと(結婚や出産やマイホーム購入など)もストレスに該当するそうです。
その裏には、この人とこの先何十年も一緒に暮らせるかどうかとか、子どもを一人前になるまで育てられるだろうかとか、ローンを返済できるだろうかという不安があるからそうです。
ですので自分の中にある、不安に思っているけど考えないようにしている事なども無視せず、何らかの対策(誰かに相談されるのが一番良いと思います)をされると良いと思います。

9.最後に

 「驕れる人も久しからず」との言葉通り、昔から人間の本質的なものは変わっていないものなのかなとは思いました。
今はストレスについてやこころの持ち方についても本を読んだりしていますし、就職についても情報を集めたりしています。
無理をしなくてもできることはありますし、やれることを一歩ずつやっていくことを今はする時期かなとは思って生きています。

願わくば、この投稿を見た方が私のような過ちを冒す前に自分自身を今一度振り返っていただいて、対策を打ってもらえたら嬉しいです。

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