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免疫の7割は腸にあり【おどろきの腸のはたらき②】

こんにちは!ユイです。今回はおどろきの腸のはたらきシリーズ第二弾として、腸の免疫機能についてお送りします。

腸は外敵と戦う最前線基地


私たちの体を病原菌から守ってくれる免疫機能。実は腸はそんな免疫機能の「最重要拠点」なのです。腸と免疫、いったいどんな関係があるのか詳しく見ていきましょう!

-全身の免疫機能の7割は腸にあり

小腸と大腸を合わせて腸管と呼び、免疫機能の約7割は腸管に集まっているといいます。なぜなら、外からやってくるもののほとんどは腸を介して全身をめぐるから。いわば腸は体内への大切な玄関口なのです。
しかし腸に入ってくるのは食べ物だけとは限りません。細菌やウイルスなど病原菌も口や鼻から消化器官を通り、腸までやってきます。そのため外敵を玄関でせき止めることが腸内の免疫細胞最大のミッションといえます。

-腸は外敵をどのように撃退する?

腸内に侵入した病原菌は、腸壁を破りさらに体内へ侵入しようとします。
すると腸壁の内部にいる免疫細胞が危険を察知し、「敵が来たぞ」とメッセージ物質を出します。そのメッセージ物質をキャッチした腸壁の細胞が抗菌作用のある物質を分泌し、病原菌を撃退してくれます。見ごとな連携プレーです!
また腸壁にはパイエル板というチームの「訓練場」のような器官が存在します。パイエル板は新しく外敵がやってくると、新人の免疫細胞に情報を覚えさせ、次に同じ敵が侵入してきたら攻撃できるよう教育しているのです。この機能により作り出されるのが抗体です。

-そもそも免疫とは?

免疫は「感染の予防」「健康の維持」「老化・病気の予防」の大きく3つの働きがあり、免疫力=生きる力そのものだといえるでしょう。
免疫は生まれつき備わっている自然免疫系と、後天的に獲得する獲得免疫系に分けられます。敵が侵入するとまず自然免疫系が動き出し、対応しきれず緊急の状態になると獲得免疫系が発動します。

自然免疫系には体内をパトロールしがん細胞などを攻撃する「NK細胞」、侵入者である生きた細菌や死滅した細菌を食べる「マクロファージ」などがいます。

獲得免疫系は抗体をつくりだす「B細胞」、病原体などの情報を受け取り攻撃する「T細胞」がそれぞれ役割を担い、一度でも攻撃したことのある異物情報を記憶し、敵を見分けながら攻撃を行っています。どんな病原体も攻撃できますが、自分自身へは攻撃しない機能も持ち合わせています。なんて賢い・・!

-腸内細菌が免疫細胞を活性化!

このように日々最重要任務を遂行してくれている免疫細胞をサポートするのが、腸内細菌の役目のひとつです。
発酵食品や食物繊維・オリゴ糖などが含まれた食事を取ると腸内細菌の種類・数が増えて免疫細胞が活性化され、免疫力アップに繋がるそうです。

「お腹の状態が良いと、病気にかかりづらくなる」その理由を腸と免疫の関係から学ぶことができました。ぜひ、皆さんの腸活にも役立てていただけたら嬉しいです!

参考文献:「自力で免疫力を上げる腸の強化書」宝島社/藤田紘一郎


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