見出し画像

「R2-D2は最高のスマートスピーカーになる」とディズニーに小一時間プレゼンしたい話

「R2-D2を作ってみたいと思っています」

それは今から14年前の夏。

気がつけばそんな大それたことをR2-D2の中の人に熱く語っていた。
これは、その日からスターウォーズ エピソード9 映画公開を控えた本日。
その宣言をなんとかしようとしてきた文系の男の奮闘の記録とディズニーに提案したいことをまとめた話である。

2005年7月24日。

当時、大学生だった私はユニバーサルスタジオジャパンでアルバイトをしていた。

バック・トゥ・ザ・フューチャーで働きたい!と希望して、見事に採用されたのは「ターミネーター2」のアトラクション。
サイバーダイン・システム社の制服に身を包み、アーノルド・シュワルツェネッガーの演じるターミネーター「T-800」の姿をエンドレスで眺めることのできるお仕事をしていた。

そんなある日、出勤途中にたまたま寄ったユニバーサルシティ駅の玩具屋さんで、とんでもなく熱いサイン会が開催されていた。

画像1

なんと、あのスター・ウォーズの「R2-D2」の中の人と「ボバフェット」の中の人のサイン会を開催していたのだ。

そう。
R2-D2はこの頃の作品こそラジコンやCGで撮影されているが、当時は中に人が入って動かしていた。
ラジコンも用意はしていたけれど、砂漠のシーン等の過酷な環境下では実際には撮影に耐えることができなかったと書籍で読んだようにも記憶している。

スターウォーズを父親から義務教育かのようにビデオテープで見せられてきたので、スターウォーズはもちろん大好きだ。
すぐさまサイン会の列に並ぶことを決めた。

サインをしてもらうからには、なにかR2-D2関連グッズをお店で買わなくてはいけないとのことで、当時アメリカ本国ではホログラムを再現して作られた小さいレイア姫のフィギュアを子供が飲み込み回収騒ぎになっていたR2-D2の玩具を買うことにした。

画像2

ケニーベーカーさんはその時には既にご高齢で白髪。

日本語はもちろん通じないので、私は片言の英語で興奮しながら色々と話しかけた。
思いつく限りのことを喋った。

「スターウォーズが好きだ」
「その中でもR2-D2は大好きだ」
「R2-D2を家に置くのが夢だ」

「というか、私はR2-D2を作ろうと思っている」

画像3

そうかいそうかい。ありがとう。
そんな感じに終始笑顔で写真にも応じていただき、すごく幸せなひとときを過ごさせていただいた。

この時、勢いで喋った「R2-D2を作ろうと思っている」という言葉。

理系でも工学系でもない自分が、熱に浮かされて言っただけの一言。

しかし、中の人ご本人の前で言ったという事実は自分の中にだけはしっかりと残っていて、今日までR2-D2をいつか作ってやるという想いが心の奥底で息づいてきた。

首から上が回って光って音がなればそれはR2-D2


「こ、これだ!」

大学生という時間の自由がきく青春の期間。
私はネットサーフィン中にある写真を見かけて声をあげた。

「これなら作れるかもしれない」

その時見つけた写真が下の写真だ。

スターウォーズシリーズをご覧になられている皆様には常識だと思うが、R2-D2はX-Wingという戦闘機にも搭乗者のアシスタントとして乗り込む。

その際は頭部(正確には肩あたり)から上だけを宇宙空間に突き出して、ピカピカ光ったり頭をくるくる回している。

そのころ自分はバイクに乗ってたので、バイクの後部座席にR2-D2の頭部が光ってくるくる回って音が出てればもうR2-D2なんじゃない?と思ったわけである。

とはいえ当時はまだスマートフォンもない時代。

パソコンからモーターを動かせるキットを大阪の日本橋に買いに行って、R2-D2の頭部はお金がないのでペプシのおまけで作ってみることにした。

その時の映像がなんとまだYOUTUBEに残っていたのでご紹介しよう。

今見ても思うがひどいもんである笑

スピーカーはパソコンについている大きなスピーカーだし、光もしないし肩ごと回っている。

でも、ここから10年ほど時をかけて少しずつ進化していった。

動きの参考になりそうな当時高額だった(大学生にとっては)玩具を買ったり・・・

アメリカでシガーソケットから電源を撮ってランダムに動くUSB充電ハブなR2-D2を買ってみたり・・・

最終的にはそのUSB充電ハブのR2-D2を解体してモーターとSONYのMESHというセンサーのシリーズを組み込んで、自作R2-D2は10年の時をかけて完成した。

スイッチを押すと返事をしたり
タイファイターとX-wingの戦闘シーンの音声を再生したり
人感センサーでC-3POがビビリ役として音声を発したり
EVERNOTEにデータが投稿されると緑に光ったりするようなギミックを組み込んだ。

そして、バイクにも載せて動くところまでは試すことができた。

バイクでの走行まではたどり着かなかったけれど、10年前にケニー・ベイカーさんに熱く語っていたことの7割ぐらいは作ることができた。

それは主に科学技術等の発達によるものだ。

「私はR2-D2の頭から上を回すこと」に着目しながらその技術の発達を眺めてきたということにすぎない。

そして2019年。

実は、スターウォーズ エピソード9が公開されるこの年。

あとほんの少しでR2-D2は家庭で役立つロボットとして活躍できる所まで来ている。

もう、自作しなくてもR2-D2は作れるところまでメーカーは手札を揃えていると私は思っている。

R2-D2は最強のスマートスピーカーになりうる存在

SPHERO社の作ったR2-D2の存在は、私にR2-D2を自作することを辞めさせるに足る素晴らしい製品だった。

スマートフォンでの操作に反応し、スピーカーを内蔵することで音声を発し、光ったり首をまわしたりも自然に行える。

なによりファンを魅了したのは2本足モードから3本足移動モードへの切り替わりだ。

おまけにスマホからは簡単なプログラミングによるコントロールも可能。
当時、スターウォーズ大好きな知り合いに教えてもらってすぐポチったのを覚えている。

ここで皆さんに想像してみてほしい。

もしこのR2-D2がスマートスピーカーになったら、最高ではないだろうか。

ディズニーのミッキーとは既にGoogleがコラボレーションをしているし、

ソニーからはロボットタイプの端末も誕生している。

ここにR2-D2というファンの多いコンテンツが合体したら・・・。

R2-D2は人の言葉を話さない。

けれども愛されてきたのは、人間側が電子音から察することで感情を読み取ろうとしてきたということも関係していると思う。

そう。ロボットは下手に日本語を喋らそうとしなくてもいい。

必要な情報はディスプレイやプロジェクターで表示してくれて、IFTTT等のサービスを使って雨になったら青く光りながらピコピコ言ってくれたり、LINEが来たら緑色でピコピコ光ってくれたらいい。
話しかけたらテレビの電気をつけてくれたりして、間違ってたら「お前なー」と言いながら持ち主が修正するのすら楽しい
気温センサーでエアコンを調整してくれたり、湿度に合わせて加湿器を操ってくれたり、機械が無言でやってくれてもいいけれど、R2-D2がやってくれるだけで嬉しいファンはいくらでもいる。

なんなら肩から下はなくてもいい。

肩から上だけで好きなところにおける。

なんなら下の動画の作成例のように、車のダッシュボードにもおけるようなら本当に最高だとおもう。

結局何が言いたいかと言うと、ディズニーさんは一刻も早くR2-D2のスマートスピーカーを作るべきだということに尽きる。

少なくとも私は買う。

なんなら店でも売らせてほしい。

きっと待たされたのならまた自分で作り始める時がくるのだろうけど、エピソード9のこのタイミングで話しておきたくてまとめました。

ディズニーさん。そしてSpheroさん。

超期待してます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?