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怖いけど、怖い相手がちょっと違う「ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路」見た

Lovecraft country(2020年製作のドラマ)
鑑賞:2021.6.12、記事公開:2021.6.13
製作総指揮:ジョーダン・ピール、J・J・エイブラムス、ミシャ・グリーンほか
監督:ヤン・ドマンジュほか

契約していたU-Nextで見れるようになったので時間はかかりつつもようやく最後まで鑑賞。


ドラマは見慣れないので、途中あきらめかけたけど、ラストにかけての盛り上がりが良かったので最後まで見てよかった。
J・J・エイブラムスとジョーダン・ピールがタッグを組んで、ラブクラフトの現代(ちょっと昔)ドラマ化と奇跡のようなトッピング。どこを切っても美味しい、興奮×3、うれしい楽しい大好き。なので、あんまり期待し過ぎないようにしてたくらい好みの塊の企画でした。

初め聞いたときはなぜにこのメンツでラヴクラフト?と思ったけれど見てみると何となく納得。作品自体は、ラブクラフトのテーマ宇宙的恐怖である「得体の知れないものの恐怖」を、「いつどこで襲いかかってくるかもわからない黒人に対する白人の暴力」と置き換えてあって、不気味な恐怖感がよく表現されていた。クトゥルフ神話そのものとの関連はほぼ無しなので、クトゥルフやシュゴスがアメリカ実写クオリティCGで見れるとかではない。
それでも、本筋は血統にまつわる話だし、ドリームランドでの冒険を彷彿とさせるようなエピソードだったり、魔道書を読んでの儀式のシーンだったりとちゃんと期待に応えてくれる要素も盛り込んであった。ホラーっぽい演出の回やインディージョーンズ的なアドベンチャー要素満載の回など、各話それぞれの見せ方にバリエーションを持たせているみたい。登場人物も見せ場が作ってあって、みんな魅力的に見えました。お父さんのダメ男ぶりが本当に腹が立ってくるくらいでとっっても良かった。
ジョーダンピールの新作を見れたというほどの高揚感はないけれど、キャラクターに愛着が湧いてしまい最後にかけては食い入るように見てしまった。
エンディングもそうだけど、字幕で歌詞のでる音楽が胸に迫る。虐げられた黒人の想いに心を動かされる。

BLM絡みでの目配せも色々あるようですが、知らなくても支障はなさそう。知識はあるにこしたことはないですが。知らないと面白くなくなるということはなさそう。
基本的にホラーだし人種差別による暴力がテーマなので、ウキウキ楽しい作品ではないです。けど、そういう状況に立ち向かっていく人たちの話なので、やたらと暗くなったり落ち込んだりはせず、適度にどんよりしながら楽しめました。

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