見出し画像

ポコ♪がたまには「株」について語る⑥

我に支点を与えよ!

「我に支点を与えよ。されば地球をも動かしてみせよう」と豪語したのはアルキメデスだったが、レバレッジとは、重たいものを軽々と持ち上げる「てこの原理」のことである。

「投資にレバレッジをかける」のは、てこの原理を利用して儲けを大きくすることだ。

といっても、そのやり方はぜんぜん難しくない。

投資の元金を誰かから貸してもらえばいいだけだ。

では友達から10万円借りてきて、元金を20万円にして前回の定期預金にお金を預けてみよう。

元金が倍になれば利息の額も倍になる。

当然、10年後の口座残高は約52万円(26万円の2倍)になっているはずだ。

友達に10万円返しても、手元に残るお金は42万円。

自己資金10万円を複利で運用した時は26万円だったけれど、ちょっと借金しただけでお金が16万円も増えてしまったのだ!!

これでレバレッジの説明は終わり。簡単でしょ。笑

無限の富を手に入れる方法

複利とレバレッジがわかったところで、それではこのふたつの力を株式投資に応用するとどんなことが起きるのか、その効果を見てみよう。

投資金額とそれに必要な元金の割合をレバレッジ率という。

100万円の自己資金を使って100万円分の株を買うことを現物取引というが、このレバレッジ率は1倍ということだ。

信用取引を使えば元金の3倍程度まで投資できるので、100万円の自己資金で300万円分の株が買える。

この場合は、レバレッジ率は3倍だ。

※ここで信用取引とは何か?を理解する必要はない。とりあえず、証券会社が株の購入資金を融資してくれるということなのだ。

あらゆる金融商品の中で最も高いレバレッジを掛けられるのが先物取引で、例えば日経225先物では元金の約20倍の投資が可能だ。

すなわち100万円の自己資金で2000万円相当の投資ができる。

※普通の人は先物取引などやらないから、詳しい説明はしないが、日経平均株価を売買する取引、くらいに考えてOKである。

2005年11 月には日経平均株価は約1万4000円だった。

先物取引では平均株価の1000倍を1枚と数えるから、70万円の頭金(これを「証拠金」という)があれば先物1枚、1400万円分を買うことができる。

この先物は日経平均株価に連動しているので、株価が100円動くごとに10万円分の利益が増減する。(詳しい説明は省略)

先物1枚売買するのに必要な証拠金は実際には日々変動するのだが、ここでは簡略化して70万円のままとしよう。

最初の投資額を100万円とすれば、先物1枚買ったときに70万円使っただけだから、口座にはまだ30万円残っている。という事は、株価が400円上がれば利益が40万円になり、手元の30万円と合わせてもう1枚先物を買うことができる。

すなわち株価1万4400円で先物を2枚、総額2880万円の投資をすることになる。

この状態で引き続き株価が上がると、株価が350円上がったところで利益が70万円増えるから、先物を更に1枚買える。

このようにレバレッジを掛けながら複利で運用していくと、いったい何が起こるだろう。

その結果は信じがたいものである。

・・つづく・・

【参考文献】『臆病者のための株入門』橘玲著(文春新書)

#株式投資 #プロ #株 #日経225 #ギャンブル #先物 #レバレッジ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?