見出し画像

1クール13話の「大氷原の小さな家」を妄想する⑥ 第5話

最近フォロワーさんがついに100を超えてしまい、危機感を抱いております(なぜ)。
ここは雑多アカで、何よりカミュ(聖闘士星矢)好きのオタクアカとしてスタートしております。読書や旅行の話題だけ流れてきてほしい人はフォローを外されることを強くおすすめいたします。
私の駄文など無理に読まず、ご自分の時間を大切になさってください。

↓↓一番力の入った妄言↓↓

ということで、「ええからはよ読ませんかい」という方だけ続きをどうぞ。

※早い話が『聖闘士星矢』の二次創作
※小説ではありません。筆者の脳内アニメです(?)
※↓↓この第4話の続き

↓↓ことの発端↓↓」


【カミュ、ミロに会いに町へ】

カミュ、自室で手紙を読んでいる。(無表情)
「友人に会いに行く。今日のメニューはそこに書いてある通りだ」
コートを着て出かける。ドアが閉まると、氷河、アイザックは顔を見合わせる。
 
村に一番近い、大きめの町をカミュは歩いていく。
(角を曲がる度、氷河とアイザックが後ろからつけている姿が映る)
図書館に入る。(※1)
氷河とアイザックがそっと後ろからつけているのに気づくが、無視。
(鼻でため息をつく)
 
「あっ、カフェに入るぞ」
「オレたちも行こう」
「お金持ってるか?」
「しまった、ない!」 
 

【大いなる誤解】

カミュは奥の窓際の席に待ち合わせの相手を見つける。
軽く片手をあげるのに、口の端だけほほえんで向かいに座る。
外から様子をうかがうアイザックと氷河が見たのは金髪ロングヘアの美少女で…… (※2)

「おい、せんせーが女の子と!!」
「友人って言ってたのに!!」
「しーっ氷河、声が大きい」
「先に叫んだのはお前だろ」
 
店内。ミロの背後には暖炉の火が燃えている。
「また背が伸びたか?」
「170は超えたかな」
「余裕じゃないか……オレなんか毎朝測ってる」
「測ったからって伸びやしないだろう」
「気合が大事なんだ」
コーヒーが運ばれてくる。ミロはミルクをドバドバ入れる。
「ガキどもはどうしてる? 新しいのが来たんだろ」
「幸い今のところ、逃げ出す様子はない」
「現にそこにいるもんな」
ミロ、ちらりと窓の外に目をやる。
「今日の練習メニューはちゃんと指示してきたんだが」
眉根を寄せる、珍しく表情に出ているカミュ。
「よっぽど懐いてるんだろ。すっかり『先生』が板についちまって……
そうだ、がんばってるキミにこれをあげよう」
テーブルの上に、真っ赤なマニキュア。(※3) 
「もうないって言ってたろ。ちゃんとパリで買ったんだぜ」
「……ありがとう」
「お前の髪の色を思い浮かべながら選んだ」
「……」
「おい黙るな、なんとか言え」(※4)

「カミュ、マニキュアもらってるよ」
「うーん、逆じゃないのかな、ふつうは女の子に……」
 

【聖域の噂など】

二人は情報交換する。いつのまにかミロはケーキを2つ平らげている。
「どうも、ムウのやつインドらへんの隠れ里にいるらしい、ジャミールとかいう……」
「私が聞いたのは、赤子を連れているとかいう話」
「マジか。もう子どもとか意外と早いなあいつ」
「バカ、実子なわけがないだろう」
 
「なあ、もう少し寄ってみないと何にも聞こえないぞ」
「見つかるだろ、さすがに……」
子どもたち、匍匐前進でさらに窓に近づく。
 
「サガはまだ見つからないのか」
「手がかりなし、だな……自ら異空間に飛び込んでしまったとしか思えん……
ところで、最近また教皇の間で」(※5)
二人、黙って見つめあう。

「ああ、せっかく近づいたのにしゃべんないよ」
「あんなにまっすぐ見つめあって……確かにかわいいけど」
 
「……そうか。予断を許さない状況なのだな」
「そういうことだ。まあオレたちにできることは、自分の技を磨くくらいか。
お前は弟子の育成もあるし、とりあえずやることがあるのはいいことだよ」
二人、立ち上がって会計を済ませる。

「うおっもう出てくる! 隠れろ隠れろ」
子どもたちは建物の陰へ。

【氷河、スコーピオンと出会う】

外に出てきたカミュとミロ。
「さぶっ。来るたび思うけどよくこんなとこ住んでるよな。
ところで、弟子たちの様子は? 見せてくれるのか?」
「そのつもりはなかったが……アイザック、氷河」
二人、バツが悪そうに出てくる。
「よう! アイザック、ちょっとはでかくなったか?」
「ミロはあんまり変わってないね」(※6)
「この野郎、相変わらず口の減らないガキだ……見てろ、今にお前の師匠よりでっかくなってやるからな!」
「ミロ、こっちが氷河だ。氷河、これはミロ。こう見えて黄金聖闘士だ」
「『こう見えて』は余計だ!」
「えっ……男の人……ですか?」
氷河以外の3人、爆笑。(※7) 
「こいつ大物だな! このスコーピオンのミロをつかまえて男か、とは!」
「あ、アイザックーーー!!」
「いやははは、ほんとに、信じる、とは、ははは、思ってなかった、からさ、あはははは」
 
 
ミロを駅で見送って、3人は家へ帰る。
「にぎやかな人でしたね」(※8) 
「精神年齢はお前たちと変わらないからな……
ところで二人とも。今日のメニューはこなしてから来たんだろうな?」
「あう……」
「ごめんなさい…」

【謎の男】

3人が通り過ぎた本屋の中。
スーツに眼鏡の男性が目立つ様子の子どもたちを目に止める。
「あの子たちは誰ですか」
「ああ、コホーテク村のカミュと弟子たちだよ。なんだか変わった修業をしているとか」
「学校は行ってないんですか? 保護者は?」
「さあねえ、詳しいことは知らないが……」
いぶかしげな目で男は3人の後ろ姿を見つめる。(※9)

__________________________________

特に読む必要のない注釈

※1 週に1度、新聞を村で買っているが、他の日のぶんは図書館で読むのが習慣となっている。1980年ごろのシベリアではどんなことが話題なのか気になるところ。

※2 14歳のミロは160センチくらいで顔も美少女めいている。声変わりもまだ。カミュの方が先に背が伸びたので気にしている。

※3 マニキュアを塗ってそれがはがれないよう気をつけることで、腕力ではなく小宇宙・凍気を使うことを意識する。これは修行の一環でもある……というのがカミュの考えている表面のこと。
しかし実は母親を思い出すよすがなのだ。
髪を伸ばしているのも母親が赤い長髪だったためなのだが、本人はそれは自覚していない。

※4 イチャイチャしやがっていくらでも書けそうなくだり。弟子たちといるときより気持ちが表情に出ているようにしたい。 

※5 教皇の間では従者が主の怒りをかって殺される事件がときどき起きている。いくら辺境とはいえどこで誰が聞いているかわからないので小宇宙通信をしている。なお、見つめあう必要は特にないはずである。

※6 アイザックはミロと面識がある。師ほどは尊敬していない。当然男だと知っているが、素直な氷河にちょっとした悪戯がしたくなっちゃったのだ。
この悪戯を仕掛けたいがためにミロを家に呼ばなかった(私が)。

※7 カミュが口を開けて笑うレアシーンですよ!

※8 原作の雰囲気を重視するなら、氷河とミロはこのくらいしか接点がない方がいい。お互いの存在を薄く認識しているという程度で。

※9 まさかの次回への伏線。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?