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まさかのジブリ連想「狂い咲きサンダーロード」に「君たちはどう生きるか」を見る。

最近、新文芸坐で特集上映された本作。国内屈指のカルト作品にして、日本のマッドマックスここにあり。

暴走族「魔墓呂死」(まぼろし)札付き戦闘狂の仁。
走りを奪う道交法の制定に、勝手に結ばれた敵組織との同盟。
「愛される暴走族になろう!?ふざけんな!」と一人反旗を翻すも、彼らを取り込もうとするスーパー右翼なる巨大権力。次々とツッパリから降りていく仲間たち。そして命を落とす仲間。

それでも仁は諦める事はない。
「右向け、右」と言われて一人左を向く。例え、右半身を切断されてもシャブ打って、人殴ってでも絶望から這い上がる。流されるままアイデンティティを捨てた者もいる中で発揮されるこの反骨精神。

これは、世紀末の「君たちはどう生きるか」と感じた。

右足、右手を失い絶望していた仁を助けた小太りのシャブ少年が仁にかける言葉「ブレーキどうすんだよ」がアオサギの「あばよ、友達」と同じように聞こえたのは私だけだろうか。

援護射撃をするマッドボンバーが「紅の豚」のエンジニアに似ている。呪いで豚の顔になったポルコ・ロッソは運命に翻弄され体を失った仁と重なる。

これが
こうなる

顔が豚に変えられたポルコ・ロッソが飛び立つように、仁は、はにかんだ笑みを見せ一人バイクで走り去っていく。紅の豚のラストと同じだ。いよいよ自分も感覚がおかしくなっている事に気付いたのだった。

そういえば楽曲提供の泉谷しげるは「平成狸合戦ぽんぽこ」に出てたなあ。

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