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#日記
2024/07/15
神保町シアターまではるばる観に行ったのに『Lie lie Lie』がチケット完売で少し落ち込みかけたものの、もう一つの目的だった『フレンチドレッシング』がかなり面白かった。若い阿部寛はコミカルな怖さがあっていいですね。
コンビニアプリのクーポンを使ってアイスを食べようと思って、最近では珍しいエアコンの要らない涼しさの夜を歩いていたら、夏なのに青一色のイルミネーションに飾られた木があった。家主もしま
2024/05/24
最終電車で押されたとか押されてないとか、酔っ払って絡んでいる人がいましたが、周りの(おそらく当人とは関係がない)人たちが色んな角度から宥めすかして酔っ払いが降りる二駅前にはすでに談笑の雰囲気まで持っていって、ドラマ的な瞬間にならないように収める方が現実にはよほどドラマチックだと思われました。私も車両の反対側から大音量で「アロハ・エ・コモ・マイ」を流すなどして参加すればよかった。祈るだけでは足りるこ
もっとみる2024/04/06
※虫の話です。苦手な方はお気をつけて
頭部のない蠅を初めて見ました。顔の掃除に力を込めすぎるあまり自ら頭を取り外してしまうことがあるのは知っていたのですが、彼ないし彼女もそうだったのでしょうか。頭部と左前脚が欠損していました。そして、頭部を失うとバランスが取れなくなり飛べなくなるのですね。眼もない身体でどこへ向かうかも分からないまま、飛ぼうとして首の断面をぶーんとテーブルへ押し付けていました。何
2024/03/13
悲しいのではなくて、悲しみを感じている自分がいるだけ、という言葉が映画について友達と話している中で出てきて印象に残りました。池袋の中華居酒屋。思い上がりのために料理が好きじゃない人が作った料理は分かるという思い込みが気管支のかゆみ。おいしいのではなくて、おいしいと感じた自分がいるだけ。自分を切り離して考えるという行為は一瞬過去の自分を見つめ続けることだから、夢のようにその時々の輪郭はくっきりしてい
もっとみる2024/03/12
キリンのひざかけ病院
2024/03/11
両端に羽根をつけたままの、多分構造の関係で噛みづらくて食べ残されたんじゃないかなという感じの付け根の骨で繋がったままの鳥の翼の残骸が、ところどころに赤白の入り混じった肉片を貼り付けながら道端に落ちていて、少しだけ、ほんの15秒ほど見入ってから会社に行きました。あれは食べられた死骸なの、というか、死骸の食べ残しなのだ、と反芻しながら。私の死後にはそれは起こらない可能性が高いのです。私は身体を食べ切ら
もっとみる2024/02/10
端正だけどまるでこの世界のものじゃないようなよそよそしさを持ち合わせているという点で笹原玉子の短歌は岡上淑子のコラージュと似ている気がする。
2024/02/04
身体の中を空洞にして風に倒れてがしゃんと割れるのは本当に気持ちがいいと思う。
2024/01/11
違和感というものは総体でやってくる。
2023/09/23
でも、一瞬なら。
一緒になら強くなれる。
一瞬なら賢くなれる。
一瞬なら悟れる。
一瞬なら、水面を破ることさえも。
自分からさえ跳ね上がることができる。
そして私達は、それを思い出にする。
/雪雪「水の下からの眺め」(抜粋)『八本脚の蝶』(二階堂奥歯、河出文庫、2020年)
『八本脚の蝶』をちまちま再読していたら、ちょうど日付が21年前の今日を跨いでいて、著者の二階堂奥歯さんの年齢が今の私と同
2023/09/21
藁の人形のようなギチギチに編まれた糸の束でできた身体。火星に置き忘れられた便座の蓋。天井から垂れる糸にぶら下がる小さな1本脚の欠けた雲。穴の部分が本体で、それ以外の部分には名称のないリコーダー。エレベーターまでが遠いショッピングモール。磨かれるたびに嬉しそうに歪んでいく銀食器。
2023/09/20
適性検査で多分満点が取れたんじゃないだろうか。スマートに転職活動を行えれば手にする必要のなかった能力がついてしまっている。転職活動が苦手なばかりに転職活動について詳しくなっていく。接客もしてたし人材系の仕事もできる気がする。探せば、こういう筋書きの落語があるんじゃないかと思う。
2023/09/17
昨日から音声入力で日記を書いています。いちど声で入力したものに手を加えて若干修正をして文章にする。意外と入力が速いように思えるけれど、頭の中で文章組み立てながらしなければならないし、また書き言葉になるように話し言葉を組み変えなければならないから気を使う場面が多いように思います。そして無駄な文が増えます。添削をしたら一文で済みそうなところを、私は三行ほど使って話しているのが実際のところ。そのうち書く
もっとみる2023/09/16
左手は何も感じてないのに吸ってたタバコの煙が右に流れていって、皮膚感覚では分からないくらいの微細な風が流れているのが分かった。私は大げさだからこういうことがあるだけで、まだ見つけていないものがいくらでもあるように思い、何となく力が湧いてくるような気がする。そして実際食器を洗い、もう寝ようかと思っていたにも関わらず夕飯を作る。