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絵本「ジョニーの記憶」レトロボものがたり

《はじめに》
AIartでNFTを作成し、そのキャラクターを登場させる手描きの絵本を制作中です。クオリティの高いデジタルAIartをわざわざ手描きの絵本に作り上げることにどんな意味があるのか?なぜそんなことをしてまで紙の絵本にこだわるのか…。当の本人が常に問いながら制作を続けています。あまりやっている人いない気がして、面白がって描いています。
もともと絵本ありきで始めたN活!絵本とNFTを掛け合わせることで多くの人に作品を届けることができないかと、模索を続けています。
以下のデジタル画像はretrobo-jpというコレクションに実際にNFTとして販売されています。そのNFTを保有してくださっているホルダーさんにその価値を感じていただくためにも絵本を仕上げることが今の最大の目標です。

ジョニーを取り巻く人とAIロボット
ロボットのフィギュアたち

【時代背景】

今から1000年後のおはなしです。
隕石が落ちてきて地球は砕けたました。
地球のかけらは、小さな惑星となって、月と同じように地球の周りをまわっています。
自然は蘇り、わずかに生き残った人間とロボットが暮らしていました。
人はロボットの助けを借りながら、ロボットは、人と共に成長することを喜びと感じていました。

《惑星カペル》
地球に隕石が落ちて、地球が割れたときに生まれた惑星。
惑星「テアイテ」の兄弟。
ロボットが存在しない世界を好む人たちが暮らしています。

《惑星テアイテ》
地球に隕石が落ちて、地球が割れたときに生まれた惑星。
惑星「カペル」の兄弟。
ジョニーとその仲間たちが最先端の通信とAIロボットの研究に没頭できる星。全世界のAIロボットの80%はテアイテ星で作られていました。

【キャラクター設定】登場人物・AIロボット

ジョニー(johnny)
AIロボット開発の博士であり、数々のAIロボット達を生み出してきた人物。
現在60歳、壊れたロボットの修理を手掛けています。
人柄は極度な人見知りで、それでいて、人とかかわりを持ちたいと思う気持ちが大きく、AIを駆使して、ロボットにコミュニケーションをとることが喜びとなるように設計し続けてます。生み出したAIロボットは自分の分身のような存在でした。

ランウェイ(runway)
ジョニーの息子25歳。AIロボット育成プログラム会社で働いています。デジタル派の父とアナログ派の母との間で、自らの生きる道を模索しています。

ネウラ(neura)
ジョニーの元妻でランウェイの母親。
ジョニーが仕事漬けで家庭を顧みないことに不満があり寂しい思いをしていました。
ランウェイにはロボットとなるべくかかわらせないようにしていて、自らは自然を愛し、原始的な生活を好んだ。ランウェイが10歳の時にジョニーと離婚、ランウェイを母親一人で育て上げました。のちにカペル星に暮らし、ロボットに頼らない生活をしています。

ロビ(lobby)
子どものころから共に成長してきた、ランウェイの親友のAIロボット(大人と子供時代) 

ティム(tim)
ランウェイが子どもの頃に所属していたサッカーチームのコーチ(Aiロボット)

絵本「ジョニーの記憶」レトロボものがたり

1000年後の地球と月と惑星二つ(アクリル画)

【第1場面】

ジョニーがいつものように壊れたロボットを修理していました。
どこか見覚えのあるロボットでした。
腹の中から出てきたものは、息子ランウェイが子どものころに遊んでいたはずの、レトロなロボットのおもちゃでした。何体も何体も出てきて、この腐ったロボットのおもちゃが壊れた原因かもしれないと、ジョニーは悲しくなりました。

ロボットの修理を手掛けるジョニー

【第2場面】

ジョニーは月に暮らしていました。
年老いた人間は月に移住して、好きなことをして余生を過ごす人が多かったのです。
惑星テアイテは、ジョニーとその仲間たちが最先端の通信とAIロボットの研究に没頭できる星に作り上げていました。地球とその家族の星たちを行き来する宇宙船も、ジョニーのチームが開発したものでした。
2年前まで惑星テアイテで働いていたジョニーでしたが、時代は軍事ロボットの開発にAIが使われ、反対派のジョニーはなかば月へと追いやられた感じだったのです。

月から見た地球とテアイテとカペル星

【第3場面】

ジョニーは、ランウェイが子どもの頃のことを思いだしていました。
仕事が忙しく家庭を顧みず、子育てはネウラに任せきりでした。
かまってくれないジョニーに不満を感じていたネウラは、ジョニーとその仕事を憎むようになっていました。ランウェイに体を動かす習い事をさせていたのは、ジョニーのような仕事に就いてほしくなかったからなのかもしれません。サッカー、サイクリング…ランウェイが興味のあることはなんでもやらせていました。
ネウラはロボットに助けてもらう人生なんてありえない。いずれ、人はロボットに支配されてしまう。そんな世界で暮らしたくないと思っていました。土と共に生きることこそ、人の生きる道だと!

ジョニーとネウラとランウェイ

【第4場面】

ジョニーは子どもの頃のランウェイを思い出せませんでした。ランウェイの顔も、声も…何も知らないことに気づきました。この20年私は何をしていたのだろう。幼いころ家を出て以来会っていないのでした。私が送ったおもちゃのロボットが、なぜ、この腹の中にあるのか???
ジョニーは胸が苦しくなりました。ランウェイに会いたい。
そして、別れたあとも連絡を取らなかったネウラにも、急に会いたくなったのでした。

子どもの頃のランウェイとネウラ

第5場面へつづく
第8場面から
第11場面から最終場面
YouTube動画

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