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人生最大の失恋をした話 6.舞いあがる

本当におそろしい話だけど
彼との初めてのデートで着ていた服を
私は今でも覚えている

一体もう何年たったのだ


その時私が持ってる
一番ベストな物で全身揃えていった


待ち合わせの駅まで歩きながら
もう口から心臓がでそうなくらい
緊張してドキドキしていた



地元に行ってみたい、と
遠かったのに来てくれた
私に興味を持ってくれてるんだなって
嬉しかった

5月だけど夏のように暑くて
新緑がキラキラまぶしい日だった

私たちはたくさん歩いた



途中で

「手はつなぎたいタイプの人ですか?」
って聞かれて

「つなぎたいタイプです…!」
って答えた


夜ごはんを食べるとき

「じゃあ、付き合った記念に、乾杯」
って言ってくれた




わー、そんなこと言ってくれるんだ…

本当にもう友達じゃなくて私、彼女なんだ…

そのひとつひとつに感動していた



知らなかった彼の色んな顔を
たった一日だけでもたくさん知った

ドキドキして
ますます好きになった



私は幸せでいっぱいだった

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