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2024ガンバ大阪 編成レビュー

 あけましておめでとうございます。シーズンキックオフイベントも開催され、恐らくここから大きくスカッドが変動することもないだろう!ということで、編成レビューを書きます。未来のことはぐだぐだ書けるし適当に書けるので楽しい。なので、適当に読んでください。


スカッド全体像

加えて、ドリブル突破できる外国人WGを探してるらしいですよ


論点① 大幅な選手入れ替え

 図を見ての通りで、新加入選手でまるっとスタメンが組めるぐらいの選手入れ替えです。「自分たちが新加入選手かと思った」とはキックオフイベントの食野と黒川の弁。数年来の不振を考えれば入れ替えは当たり前っちゃ当たり前なんですが、かなりばっさりいきました。

 ただ、退団した選手の人数を見てみると、
  前回オフ(→2023) 退団 12人
  今回オフ(→2024) 退団 12人

  (※リーグ戦出場があった選手のみカウント)

 となり、実は去年も同じぐらい人を放出していたりします。前回のオフにおいては、外国人選手の入れ替えや若手のレンタル放出が多かったので、そのへんが印象に影響を与えていると思います。

 より違うのは退団選手の出場時間です。

  前回オフ(→2023) 
   退団選手の出場時間 11,563分(全体の34.4%)
   1000分以上出場退団選手 6名
   (昌子/小野瀬/パトリック/未月/奥野/ペレイラ)
  今回オフ(→2024)

   退団選手の出場時間 8,127分(全体の24.1%)
   1000分以上出場退団選手 2名
   (山本/ディエゴ)

 前回オフは出場時間ベースで全体の1/3ほどが入れ替わったのに対し、このオフは全体の1/4ぐらいしか入れ替わっていません。退団選手個々の出場時間を見ても、主力の入れ替えを行った前回オフと比較して、主力のプロテクトを狙いつつ試合に絡めていない選手を入れ替えて底上げを狙ったのが今回オフと言えるかと思います。


論点② 加入選手の年齢傾向

 2024シーズンのスカッドを年齢別・ポジション別にまとめてみました。新戦力は、新卒や復帰組を除けば20台中盤~後半の選手に集中しており、また各ポジションにバランス良く追加されていることが分かります。

 新戦力は年齢的にも長くクラブに貢献できる選手を獲得した(松田本部長)と述べられていました。10台~20台前半の若い選手は活躍すれば海外流出のリスクが大きいです。半田は前年夏オフで出ていく可能性がありましたし、パリ五輪後の移籍はほぼ確実でしょう。チームの継続的な強化を進めていくにあたって、今回オフにおいては若手成長株は極力避け、海外移籍リスクの少ない選手の獲得で地固めを図っている印象です。

 また、こうした年齢の選手たちにもうひとつ期待したいのは長らくの課題だったチームのメンタル面の改善です。

 オフにこんな記事も出てました。

 今オフ退団12人のうち7人が生え抜きの選手。チーム編成において生え抜きの比率が高くなりすぎたことで、個の自立が促進されにくく、グループ化を招きやすい環境になっていた可能性があります。

 新加入の面々はプロ生活も長く、複数環境を経験してきた選手ばかり。チームを渡り歩くこととなれば必然個としての自立が求められるので「頼れる」選手が多いと思いますし、チームに働きかけるノウハウを多く持ち込んできてくれることを期待したいです。


論点③ プレーモデルとスカッドの整合

 昨シーズン、ポヤトスが明確なプレーモデルをガンバに持ち込み、出場時間で適合/不適合をはっきり示したことで、今オフについてはスカッドの過不足が分かりやすく強化側もスムーズに動けたのではないでしょうか。

 前回オフはポヤトスの方針を把握できない中での強化だったので、ジェバリやラヴィといったどんなスカッドでも腐らないセンターラインの軸と半田や江川といった成長期待の若手、という配分でバジェットが割り振られていたと思います。

 今オフはラヴィ・ジェバリのようなトップクラスからは一段落ちますが、とりあえずのスペックの高さではなく、より「プレーモデルに合う」≒「どこでどのように使われるのかをイメージしやすい選手」の加入が多い印象です。

 例えば山下は圧倒的なスピードを武器にガンバのスカッドに不足していた「大外からのDFラインに対するアクション」を繰り返してくれそうですし、山田康太は連勝時に山本が担っていたIH10の位置にぴったりの選手です。天皇杯決勝で見せてくれた獰猛な守備でセカンドトップの位置からボールを追いかけながら、攻撃時には持ち前のアジリティでライン間を切り裂きチャンスメイク、得点に絡む姿がイメージできます。

 一方で、左CBの薄さやCFの得点力といった課題が未解決に見えるので100点とは言えないと思います。ただこれらの課題はチームで解決できる部分も多いと思うので、全体で取り組んでもらえればと思います。

 (※本項については、最近界隈で話題だったロティーナ氏の発言に照らし合わせればより納得感が増すのではないかと)


まとめ

 と、いうわけで、ガンバの編成から読み取れそうなことをざっとまとめてみました。明確な意図を感じたオフの動きだったので、来シーズンへの期待度も上がりました。勝負事なので時の運もありますが、やるべきことを愚直にやり続けてもらって、それが良い結果に繋がってくれればと思います。シーズン開幕が待ち遠しいです。


ちくわ@ckwisb


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