サッカー部は嫌いじゃなかった #2
グラウンド整備の一件から、サッカー部に対して理不尽な嫌悪感を独自に抱いていた私。その嫌悪感は徐々に違った角度のものとなってくる。
私の作品で度々出てくる表現で申し訳ないのだが、中学1年生は「思春期」である。思春期はざっというと、「目立ちたい時期」である。
そもそも、サッカー部には私の学年だけで30人近くいた。ちなみに野球部は6人。その時点でちょっと思うところはあったけど。
しかし、奇跡が起きる。中1のクラス編成では、サッカー部が1人しかいなかった。しかも、割と話していた方の小学校からの同級生だった。特別不安なことはなかった。はずだった。
「中学デビュー」とでもいうのだろうか。彼はクラスの1軍陽キャたちと教室内で大騒ぎするタイプに変貌してしまったいた。分け隔てなく人に接しているイメージだった彼が・・・
そもそも、クラスの雰囲気自体があまり好きではなかった私。彼らの威圧的な雰囲気に独占されていたあの教室は今も思い出したくないくらいだ。彼も1人だったから「サッカー部」の代表としてみんなと仲良くしていたのだろうか。とにかく、彼の1人のサッカー部員に染まってしまったのであった。
相変わらず、意味のない整備をされ続けられる毎日、教室ではサッカー部員を含む1軍メンツのうるさい声を聞き続ける日々。これを書いている今でさえ、不快な気持ちを思い出せるのだからすごい。
そして、思春期恒例のイベントといえば恋愛だ。しかし、中学1年生はうるさい奴ほどモテる。これは事実です。統計的にそんな気がしています。そのため、どれだけ頑張っていても、努力が身を結ぶことはありません。お疲れ様でした。
さらに、追い討ちをかけるように、サッカー部のみんなは顔が良いんです。爽やかイケメンタイプもいれば、可愛い系、ワイルド系、真面目系と多岐にわたるジャンルのイケメンがいた。もはやホストクラブみたいなものだった。ルックス、運動神経、キャラ・・・全ての要素で勝てそうもなく、その劣等感を恨みに変えていた最悪の時期だった。まあ、本当に嫌いだった理由は色々あるんだけどね☆
#3へ続く。
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