お盆に考える都市交通3
台風が接近中、どうか進路に被害がありませんように。
さて、お盆に旅に行けない私は脳内で都市交通の未来を描いてみた。今日はその結論部分として締めくくりたい。
人口減や少子高齢化の地方にとって、既存の鉄道をどのように維持し、バスとの両立をいかにさせていくか悩ましい。そんな中、75年ぶりの全面新規開業を果たす宇都宮市のLRT(雷都レール)は快挙といえる。開業の記念乗車期間を経て来年以降まさに軌道に乗せられるか目が離せない。
しかしこれは稀な例で、多くの地方が抱える鉄道の廃止か存続かの2択に対して、私はBRTという第3の選択肢の積極導入を推奨する。そういう意味で今夏のJR日田彦山線の「BRTひこ星ライン」開業への期待は高まるばかりである。
長崎に公共交通機関としてのロープウェイを
そして、同じ九州で観光都市であり新幹線開業に沸く街に、大胆な提案をしてみたい。それは長崎市にロープウェイを公共交通に活用できないかという発想である。
例えば、南米のボリビアの首都ラパスは標高3,000mを超える都市にして人口100万人を擁する。ここは高地に加えてすり鉢状の複雑な市街地構造のため、市内を往来する公共交通として2014年に大型ロープウェイを建設。いまでは30kmを超える路線網が張られて、市内の交通事情が劇的に改善され、今後も延伸計画があるという。
私は近年、三方を山に囲まれた長崎を複数回訪れて感じるのは、バスと路面電車の平面の有効活用は勿論として、ロープウェイによる東西南北と斜面の上下を繋ぐ立体的な公共交通機網があれば、市民生活にも観光にも効果的だろうという希望であり期待である。
(以下随時追記)