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清宮レイ(乃木坂46)interview 本番中に笑わないように気をつけます!  舞台『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』

清々しいまでに見た後に何も残らないバカで話題となった皆川猿時&荒川良々主演舞台『あぶない刑事にヨロシク』(2016年)と、その第2弾である『さらば!あぶない刑事にヨロシク』(2018年)。前作から3年、新作となる『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』がついに6月17日に開演します。今回の見どころはなんといっても、悪ふざけがすぎるキャストたちの中に乃木坂46から一人飛び込んだ清宮レイさん! 単独では舞台初挑戦となる清宮さんがこのメンバーの中でどんな演技を見せてくれるのでしょうか。バカ満載のステージで一服の清涼剤となるのか、それとも共演者を驚かすほどコメディエンヌの才能を見せつけるのか…。初舞台を前に緊張と期待の入り混った様子の清宮さんに、今作への思いや女優としての活動について聞きました。

取材・文/落合由希 撮影/為広麻里 構成/末光京子
ヘアメイク/森 柳伊知 スタイリスト/鬼束香奈子

皆川先生

『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』

細川徹が新作舞台で2.5次元に挑戦!?
皆川猿時&荒川良々の最強タッグ復活!
新メンバー清宮レイ(乃木坂46)が初参加

2016年、2018年に上演された細川徹作・演出の舞台『あぶない刑事にヨロシク』。笑いだけにこだわって大好評を博した皆川猿時と荒川良々の最強タッグが3年ぶりに帰ってきた! 今回は舞台を学園ものに移し、見た後に何も残らないバカ満載のストーリーが展開する。再集結した『あぶ刑事ヨロシク』メンバーに加え、新メンバーとして清宮レイ(乃木坂46)が初参加! 細川徹が挑む2.5次元ステージにも注目です!

<ストーリー>
元2.5次元俳優で、今は焼き鳥屋で働く皆川(皆川)が、常連客の教師からの提案で、借金を返すためにニセ教師になることに。しかし、皆川先生が受け持つ3年B組は問題児だらけ。中でも学級委員の荒川(荒川)は恐ろしいモンスター学級委員だった…。救いに思えたもう一人の学級委員(清宮)はそんな荒川に憧れを抱いていた。はたして、皆川は無事卒業式を迎えることができるのか!? 皆川先生の授業が、今、始まる!

<スタッフ&キャスト>
作・演出/細川徹
出演/皆川猿時 荒川良々 池津祥子 村杉蝉之介 近藤公園 上川周作 清宮レイ(乃木坂46) 早出明弘 本田ひでゆき(本田兄弟)

<公演スケジュール>
6月17日(木)〜7月4日(日) 下北沢・本多劇場
指定席7000円 ヤング券3800円
チケット発売中 詳細は公式サイトへ 

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新しいところに踏み出せている
気がして、ワクワクしています

――乃木坂46のメンバーがいない舞台は初めてだそうですが、オファーがあったときはどんなふうに感じましたか?

生田(絵梨花)さんも以前出演されたことのある大人計画さんの舞台ということで、すごく嬉しかったですし、コメディの舞台なのであまり気負わず楽しめたらな、とも思いました。

――今作は『あぶない刑事にヨロシク』『さらば!あぶない刑事にヨロシク』に続く、シリーズ第3弾となる作品ですが、出演することになった今の心境は?

みなさんに迷惑をかけずにできるのかすごく不安なんですけど、台本を読ませていただいたら本当に面白くて。役名から結構オカシイんです(笑)。役名の下にあだ名も書いてあるんですけど、それも面白くて……。まだ稽古には入っていないので、みなさんがどんなアドリブをされるかどうかわからないんですけど、置いていかれないようにしないと、と思っています。でもまだ実感が湧かないというか……。なので、今は“稽古を待つ”って感じです。

――楽しみと不安、どちらが大きいですか?

今は楽しみが大きいですね。初めてひとりでやらせていただく舞台なので、新しいところに踏み出せている気がして、ワクワクしています。

――過去2作を観た感想は?

「こんな舞台があるんだ!」っていう、新しいものを観た感じがしました。映像で観させていただいたんですけど、特に前説がすごく面白くて好きでした。急に廊下の方に映像が切り替わって「あ、ここから始まるんだ」と思って。

――演出の細川徹さんに会われたそうですが、どんな話をされたんですか?

お会いしたとき、私は最初ガチガチに緊張していたんですけど、本当に雑談みたいな感じで話せました。私がどんな性格なのかとか、以前アメリカに住んでいた時の話をしたり。私が演じる役って、元々は男の子の役だったみたいなんです。だから、もしまた内容が変わって、男の子役になったら髪を切ろうかな、なんて考えてました。

――細川さんはそうやって出演者と話して、その中のエピソードを脚本に反映される方ですが、脚本をご覧になって話したことが生かされてるなって思いましたか?

思いました! アドリブというか、“ここは英語で”というト書きが書いてあったり(笑)。私は正義感が強めで、しっかりした、でもちょっとヘンなところのある学級委員の役なんですけど、私自身、中学時代は生徒会長だったりしたので、そこもすごく自分に近いというか。

――自分に近い役だと、演じやすそうですね。

そうですね。もしかしたら自分に近い方が難しいのかもしれないですけど。役柄的には“ザ・学級委員”みたいな役なので、そこは貫き通せればなと思います。「真面目です!」みたいな。私、笑いをこらえるのが苦手なので、笑っちゃうんですよ。だから、ずっと気を引き締めて「学級委員だ!」っていう気持ちでいようと思って。でもたぶん、まだそんなにガチガチに役が決まっているわけでもないと思うので、これからみなさんとお話ししていく中で、いろんな小ネタをはさんだりしながら作っていくのかな、と思います。

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芝居のレッスンでは、できなさを
実感して心が折れかけました(笑)

――お芝居という仕事に対してはどんなふうに思っていますか?

もともとドラマは好きだったんですけど、広瀬すずさんが出演された『怪盗山猫』というドラマを観てからは演技に興味を持つようになって、ずっと「お芝居したいな」って思っていたんです。でも、この舞台が決まってから、お芝居のレッスンを何回か受けさせていただいたんですけど、もう完全に自分のできなさを実感して、心が折れかけました(笑)。こんなに長い間憧れていたのに、いざやってみると、みなさんが当たり前のようにやっていたことがこんなに難しくてこんなに経験が必要なことだったんだと思って……。なので、今は苦手意識があります。

――いちばん難しいと感じたところはどんなところですか?

なんか、考えすぎてセリフに感情がなくなっちゃうんです(笑)。考えすぎてヘンになってしまうというか。「カッコつけてるから、それはやめなさい」という指摘もされたんですけど、自分でも“できないから、それを盛るためにカッコつけちゃうところがあるな”というのはなんとなく感じていたので、ズバッと言われて「確かに」と思って。でも、いろんなことをやってみて、「いい」って言われても、何がいいのかがわからなくて。「今のよかった」って言われても、今までと何が違うのかが全然わからないんです。だから、今はまだ探り探りという感じです。

――今作はコメディですけど、コメディに対する思いはいかがですか?

台本を読んだら、コントなんじゃないかっていうくらい、かけ合いだったりテンポがよくて、面白くて。コントは4期生で半年くらいやっていた(『ノギザカスキッツ』)ので、「やばい、どうしよう」みたいな焦りはないんですけど、コントとお芝居は別物かなとも思うので、まずは空気感にうまく乗れたらいいのかなって思っています。

――コント番組はスタジオでの収録でしたが、今回は舞台だから、直にお客さんの反応が感じられますね。

そうですね。お客さんの前に立つことは1年ぐらいなかったですし、目の前で見てくださる方がいらっしゃるというのはすごく嬉しいんですけど、「あぁ、今のウケなかった……」とかも気にしちゃいそうだなって思います(笑)。でも、ヘンに作って「今からオチ言います!」みたいな感じで言うとダメなんだなっていうのは、さらばさん(『ノギザカスキッツ』MCのさらば青春の光)から叩き込まれたので(笑)、やっぱりその空気感を楽しむことがいちばん大切かなって思います。

――ちなみに、タイトル『3年B組皆川先生』の元ネタ(『3年B組金八先生』)はご存知ないですよね?

ドラマ自体は見たことがないんですけど、武田鉄矢さんのモノマネをされている方が結構いらっしゃるじゃないですか。なので、モノマネを見て「流行っていたんだ〜」って。「死にましぇーん!」とか(笑)。

――それはまた違うドラマですけどね(笑)。

え? それは金八先生じゃないんですか? (意外そうに)違うんだ……。


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荒川良々は“ずっと骨折している”
イメージ!?

――今作で共演される方はみなさん強烈な個性の方ばかりですが、清宮さんから見て、皆川猿時さんや荒川良々さんはどんなイメージの方ですか?

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