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yonawo「明日は当然来ないでしょ」インタビュー

yonawo初のフルアルバム『明日は当然来ないでしょ』が素晴らしい! メロウなグルーヴも、ビタースウィートな荒谷翔大の歌声も、これまでの良さが全方位的に進化。歌と言葉がぐっと際立ちつつも、アレンジの幅が一気に際立った艶やかな名盤だ。相変わらず仲の良いyonawoの4人にインタビュー~! インタビューの最後には、アルバムレビューも掲載!

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ボーカル荒谷が「手応えがありました!」と語るyonawoのニューアルバムとは


取材&文/小松香里 撮影/山内聡美 スタイリスト/市野沢祐大(TEN10)


──初のフルアルバム『明日は当然来ないでしょ』がめちゃくちゃ良いです。どんなアルバムになったと思いますか?

荒谷翔大 ありがとうございます(笑)。手応えありますね。最初に完成形のイメージがあったわけじゃないんだけど、曲順もみんなで話し合って、アルバム全体でひとつの作品としてまとめられた。そこを感じてもらえたらいいなと思ってます。

野元喬文 僕も良い作品になったなと思ってます。前半タームを録り終えたあたりから興奮してましたね。「やべー!」って(笑)。(斉藤)雄哉くんにも言ったと思うけど。

斉藤雄哉 その時点で結構テンション上がってたもんね(笑)。

野元 それで、全部完成して曲が並んだ時はちょっと感動しましたね。

荒谷 「good job」だけ、『LOBSTER』と一緒に今年の年明けに録ったんだよね。

斉藤 なぜか「good job」から録ったっていう。

野元 だから、実は初めてバンドとしてスタジオで録った曲で。歌詞に印つけた楽譜見ながら、(田中)慧と一緒に「あ、難しいね!」って言いながら、ドラム叩いたの覚えてます。それが楽しかった(笑)。そういうことやったのも初めてだったし。

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【荒谷】ジャケット ¥75,000、パンツ ¥38,000(共にDAIRIKU)/4K[sik] 03-5464-9321、vintageのTシャツ¥5,900(PITTZZ )/03-6447-4324、靴 ¥42,000(foot the coacher)/GALLERY OF AUTHENTIC 03-5808-7515、リング ¥15,500(cuillere en 925)/CHAPELIER coeur TEL06-6202-3730

【斉藤】ニットポロ ¥27,000、シャツ ¥33,000、靴 ¥60,000(全てDAIRIKU)/4K[sik] 03-5464-9321、vintegeのパンツ ¥14,000(PITTZZ)/03-6447-4324、ブレスレット ¥40,000(20/80)/HEMT PR 03-6721-0882、その他スタイリスト私物
【田中】ポロシャツ ¥20,000、帽子 ¥13,000(共にCOGNOMEN)/info@cognomen.jp、パンツ ¥39,000(soe)/M.I.U. 03-5457-2166、ベルト ¥80,00(SEVEN BY SEVEN)/Sakas PR 03-6447-2762、靴 ¥54,000 (foot the coacher)/GALLERY OF AUTHENTIC 03-5808-7515、リング ¥10,000(20/80)/HEMT PR 03-6721-0882
【野元】ジャケット ¥39,000(DAIRIKU)/4K[sik] 03-5464-9321、vintageのシャツ ¥6,600、vintageのデニム  ¥8,400(共にPITTZZ)/03-6447-4324、靴 ¥32,000(ASICS RUNWALK)/アシックスジャパン株式会社 お客様相談室 0120-068-806、その他スタイリスト私物


──その話を聞くと、改めてすごいスピード感ですよね。メジャーデビューから1年足らずでストリーミングの総再生回数が1000万を超えたり、海外でもライブしたり、『TV Bros.』のインタビューも2回目ですし。

田中慧 いや~贅沢ですよ。

荒谷・斉藤・野元 (笑)。

斉藤 僕も単純にめっちゃ好きなアルバムになりました。もうそれしかないです(笑)。

──田中さんは?

田中 4人のいろんな部分が、詰め込めたのかなって。一番の良さは、もちろん荒ちゃんの歌と歌詞で。それでいて、自分としては、一枚を通して新たにノスタルジーを感じるなって思っていて。そういう空気も全体的にうまく音に表現できてるんじゃないかなって思います。

──yonawoの強みであるメロウな気持ち良さや、甘い艶っぽさが全方位的に良くなっていて。それに加えてストレートなラブソングがあったり、サイケな部分だったり、新しい面もたくさん出ています。

荒谷 これまでとは違ったアレンジや詞の雰囲気も詰め込めたし、良い意味でイメージを裏切れたのかなって思います。でも、元々いろんなアプローチをやっていたので、これがやりたい感じに近いんですよね。

──荒谷さんの歌と言葉が立った音作りになってますよね。

斉藤 ああ、うれしい。

荒谷 それは結構意識しました。アレンジに困ると、歌詞を立てるほうに進めたらしっくりきて。これでいいんだっていう手応えがあった。

──アルバムの制作中に斉藤さんが荒谷さんの書いた短編を読んだことをきっかけに『明日は当然来ないでしょ』というタイトルになったという。

荒谷 2年くらい前に、好きな小説を読んでて、その後に自分でも書いてみて。自分としては好きだったんですけど、誰にも見せずに、ずっとメモに残しておいて。それでたまたま雄哉とそばを食いにいったときに(笑)。

斉藤 僕は荒ちゃんの歌詞が超好きだから、「短編とか書かんと?」って聞いたら、「昔書いたのあるよ」って見せてくれて。それ読んだらめちゃくちゃ良くて。

荒谷 その時ちょうどみんなでアルバムのタイトルを考えてたんですけど、全然思いつかなくて。そこで雄哉が「小説のタイトルみたいなのかっこ良くていいやん」みたいな。それで思いついたのがこのタイトルです。

──『明日は当然来ないでしょ』って、世界の終わり的な世紀末なムードもありますが。

荒谷 アルバムの内容の裏切ってる感ともマッチしてると思うし。僕のイメージとしては、どの時代にもあるような、大きな意味での共通の認識というか。希望のあるテーマなんです。そこはそれぞれが好きに感じてくれたらうれしいですね。

田中 聞いたときは「そう来るか!」って。収録曲それぞれにキャラクターがいる感じがしてて。その中の誰かがこの言葉を言ってる気がしたので、なんか良かったです。

野元 僕は、明日側が来るんじゃなくて、自分らが明日に行くってことなんだなって思って。だから、「“明日側は当然来ない”。なるほどな」みたいな。あり得ないようなことだけど当たり前のこと、っていう風に受け取りました。

田中 明日側が来る(笑)。

野元 (笑)。いろんな考え方ができて、すごく良いタイトルだと思ってます。

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