町田啓太1st写真集『BASIC』レビュー：「笑いジワ」で検索したら町田啓太の顔がトップに出てきてほしいくらい町田啓太の笑いジワが好き！！

見目麗しい俳優さんについては一家言も二家言もあるライターの横川良明氏。ご自身のnoteでも、俳優写真集についてアツく語ること早幾年……。

俳優写真集へなみなみならぬ思いを持つ横川氏の本棚にある写真集のレビューをしていただこう、という不定期連載企画。今回は町田啓太写真集『BASIC』をテーマに、冷静と情熱の狭間を高速で行ったり来たりしながら、レビューしていただきました。

文／横川良明

よこがわ・よしあき●演劇とテレビドラマを得意とするライター。初のエッセイ『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』（サンマーク出版）が発売中！　インタビュー本『役者たちの現在地』（KADOKAWA）、電子書籍『俳優の原点』（ライブドアニュース編集部）も発売中。

今、世界があなたにLove,Dream,Happiness。

LDHが誇る股下推定2メートル紳士・町田啓太。その1st写真集『BASIC』は発売から1年以上を経て累計5万部を突破（2020年12月11日時点）という、男性俳優としては異例の大ヒットを記録しています。

昨年放送されたドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』（テレビ東京系）が2020年12月度ギャラクシー賞月間賞を受賞。アジア圏を中心に国外でも人気を呼ぶ中、初主演ドラマ『西荻窪 三ツ星洋酒堂』（MBS）の放送も始まり、町田啓太への視線はさらに熱を増すばかり。いつかコロナが収束して、海外に渡航できるようになった暁には、この『BASIC』を携え台湾あたりに飛べば、「オー！  マチーダ！  アメージング！」なんて国境を超えて同志と熱い抱擁を交わせるかもしれません。

町田啓太のいる国に生まれてよかった……。と、町田啓太への熱い想いからうっかり愛国の精神まで芽生えてきそうですが、昂ぶる気持ちはそのままに、全人類の必携書『BASIC』のページをめくっていきたいと思います！

町田王子が新宿ゴールデン街におな〜り〜じゃ〜！

町田啓太は、品がある。ある日、「実はイングランド王家の血を引いておりまして」と言われても「でしょうね」とうなずきますし、なんなら「王子」とお呼びしたい。それくらい町田王子はノーブルでソフィスティケートなわけですが、だからこそ雑然としたものや退廃的な空気もよく似合う。

スイカに塩をかければ甘みが際立つように、けばけばしく卑俗に飾り立てるほど、生まれもっての高貴さが引き立つのです。

そんな町田王子にとって、新宿ゴールデン街という撮影場所はまさに最高のロケーション。どぎついネオン。壁を埋め尽くすシールと落書き。たゆんだ電線。どこか無法地帯のような新宿ゴールデン街には、足を踏み入れるのを少しためらう怖さと、無国籍的な情緒が漂います。

そこを黒のタキシードに、シャツの胸元を無造作にあけた町田啓太が歩けば、それは王子のお忍び散策。どうも、ケータの休日です。

前半はほぼモノクロのカットが続きます。ジャケットの裾をたくし上げた腕元には、チェーンのブレスレットとゴツめのリング。つける人がつけたらいかつく見えてしまいそうなところを、王子がつけるとその筋張った手の甲や指のラインをより強調させてくれちゃうからあら不思議。普段、ご本人はそんなにアクセサリーをつけないそうで、余計に新鮮に見えます。

階段に腰掛け足を組んでいるカットでは、パンツの裾が上がって、脛からくるぶしまでがあらわに。というか、王子、素足に革靴を履いてらっしゃるんですね。たとえムレても王子の足ならヨシ！と国民が首をブンブン振る音が聞こえてきそうです。みんな大好き喫煙カットももちろん収録。光文社さんよくわかってる〜。

町田啓太が氷をカランカランしているバーに通いたい