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細川徹×皆川猿時×荒川良々――2.5次元を知らないおじさんの2.5次元ステージを見よ! 舞台『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』<その2>

見た後に何も残らないバカを作らせたら右に出る者なしの細川徹が作・演出を務め、唯一無二の存在感を放つ俳優・皆川猿時&荒川良々の最強バディで話題となった舞台「あぶない刑事にヨロシク」(2016年)、その第2弾である「さらばあぶない刑事にヨロシク」(2018年)。前作から3年、本家のあぶ刑事はさらばしたけど、こっちのあぶ刑事は先生になって戻ってきた! 舞台を学園ものに変え、借金を返すために先生のふりをして学園に乗り込んだ皆川先生と、それを迎え撃つモンスター学級委員・荒川の学園生活を描く。そして脇を固めるのは、前シリーズから引き続き、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園らお馴染みのメンバーたち…と思ったら、なぜかそこに乃木坂46から清宮レイが初参戦。細川、皆川、荒川の3人にまだまだ謎に包まれた今作の全貌や、おじさんおばさんの中に1人飛び込む共演者・清宮レイについて聞きました。おじさんたちのクロストークが、今、始まる!!

取材・文/末光京子 撮影/為広麻里

★前編はコチラ! 新メンバーに嫌われないよう、皆川がこまめな洗濯を誓う!?

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『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』

細川徹が新作舞台で2.5次元に挑戦!?
皆川猿時&荒川良々の最強タッグ復活!
新メンバー清宮レイ(乃木坂46)が初参加

2016年、2018年に上演された細川徹作・演出の舞台『あぶない刑事にヨロシク』。笑いだけにこだわって大好評を博した皆川猿時と荒川良々の最強タッグが3年ぶりに帰ってきた! 今回は舞台を学園ものに移し、見た後に何も残らないバカ満載のストーリーが展開する。再集結した『あぶ刑事ヨロシク』メンバーに加え、新メンバーとして清宮レイ(乃木坂46)が初参加! 細川徹が挑む2.5次元ステージにも注目です!

<ストーリー>
元2.5次元俳優で、今は焼き鳥屋で働く皆川(皆川)が、常連客の教師から提案され、借金を返すために教師になることに。しかし、皆川先生が受け持つ3年B組は問題児だらけ。中でも学級委員の荒川(荒川)はモンスター学級委員だった。救いに思えたもう一人の学級委員(清宮)も、学校を辞めようとしていて…。皆川は、無事卒業式を迎えることができるのか!? 皆川先生の授業が、今、始まる!

<スタッフ&キャスト>
作・演出/細川徹
出演/皆川猿時 荒川良々 池津祥子 村杉蝉之介 近藤公園 上川周作 清宮レイ(乃木坂46) 早出明弘 本田ひでゆき(本田兄弟)

<公演スケジュール>
6月17日(木)〜7月4日(日) 下北沢・本多劇場
指定席7000円 ヤング券3800円
チケット発売 4月25日(日)午前10:00より。詳細はこちらから。

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初日2日前の肉離れで
皆川はゆっくり移動するのみ!

――前作から3年経ちましたが、印象深いエピソードを教えてください。

皆川 僕は怪我したっていうのがね。肉離れをしまして。

荒川 初日2日前でしたっけ?

皆川 ダンスも殺陣もさんざん練習したのに、結局本番では、ダンスに至っては移動するだけっていう。

細川 ゆっくり移動(笑)。

皆川 でも、斬新でしたよ。踊んねーんだ! みたいな。歌いながら降りてくるために大階段まで作ってもらったのに、袖から出てきて。

細川・荒川 ハハハハハ!

皆川 本当に悪いことしたなっていう。しまいには、肉離れしている僕と骨折してる本田のお兄ちゃんによる殺陣っていう。

細川 怪我した者同士の殺陣(笑)。元気な人が変わればいいのに!

皆川 やらなきゃいいのにっていうね。その印象しかないですね。

荒川 通し稽古の時でしたよね。あ、怪我したって思って(笑)。

細川 そのまま病院行って。それで残りの日は皆川さんを踊らさずに移動させるっていう稽古だけをやりましたよね。皆川さんただ見てるんだもん、ずーっと。あれは大変でした。

皆川 今回は気をつけます! でも、今年の1月にまた肉離れしたんですよ。

細川・荒川 また!?

皆川 治ったんだけど。別の作品で殺陣の練習してるときに。それで、頑張ることはよくないなーと思って。真面目だから、頑張っちゃうんですよね。だから、ちょっと考え方変わりました。

荒川 50歳になって。

皆川 肉離れする前は、体力作りのためにジムとか行った方がいいかなって思ってたんだけど、そんなのダメだって。無理しちゃいけないって。明後日、ジム予約したんだけど、そこは無理しないジムなの。

細川 おじいさんとかおばあさんが行くやつ?

皆川 そうそう。リハビリみたいな。

細川・荒川 (爆笑)

皆川 そこから始めようと思って。だから体調はいいです。

荒川 無理してないから(笑)。僕は何にも変わってないですね。家から劇場まで歩いたりしてます。

細川 健康のために!?

荒川 最近あったかくなって、天気もいいじゃないですか。

細川 天気がいいから! 2人ともおじさんというよりおじいちゃんじゃない。でも、前回は皆川さんがずーっとひどい目に遭うっていうのがずーっと続くような舞台だったから、怪我してちょうどよかったかも。

荒川 ここまでやらせたらダメっていうのがわかった?

細川 そう。それに最悪、ただ移動してもなんとかなるってわかった(笑)。

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笑い以外、な〜にも残らない舞台
それが細川作品の魅力

――ひどい! でも、そんな怪我するくらい無茶をやらされる細川作品ですが、皆川さんと荒川さんが考える細川さんの舞台の魅力は?

荒川 観ている人が頭で考えなくていいってことじゃないですかね。その場その場で楽しんで、あ、終わってたっていうのが一番。観た後に何にも残らないでしょ?

細川 なかなかそんな残らないこともないよね。何かは残るじゃないですか。でも、残したい気がないから。とにかく笑い声が欲しいと思ってやってるんで。

皆川 セリフをどんどん削ってくんですよ、ちょっとセリフが長くて賢そうだなって思ったら。だから、短いセリフが多くて。『あぶない刑事』だったら、「あぶない!」とか「ああ!」とか。だから、覚えにくい!

細川 セリフでなんか一個入ると、お客さんに構えさせちゃってつまらなくなるんですよ。予想外のことがバンバン起きないと笑いづらい。だから、そういうふうにセリフをパンパン切ってやっていくと、笑いやすくなるっていう。自分の体感なんですけど。

皆川 覚えづらいんですよ! 「あ!」とか「え!」とか。短さにこだわってるから、動きにくいし。

細川 確かに理屈に合わないことを言ってるから、覚えづらいと思います。人間の生理と違うことを言わせてるんで。生理に合ってることだと笑えないから、感情とかが繋がらないように作ってるってところはある。

――では逆に、細川さんからみた皆川さんと荒川さんの魅力とは?

細川 基本的な演技力がものすごいんですよ。だから、真面目な芝居でもすごいし、どんな役だってやれる。そんな人たちと完全にバカみたいなことだけやる、人間の内面を描いたりとかまったくしないで、高い技術を無駄に使ってバカみたいなことをやるっていうのが本当に楽しいです。車で言ったらスーパーカーみたいな人たちなのに、全然早く走らないんだから。

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2.5次元を知らないおじさんたちの
2.5次元ステージをお楽しみに!

――今回の見どころを教えてください。

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