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口の悪い京都人が京都の観光地や繁華街や飲食店について超詳しく語り出したら案の定概ね悪口になったが、今後京都観光を目論むおのぼりさん(蔑称)たちには多分わりと参考になるはずのnote

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(執筆当時の状況を記しています。その後コロナ禍で繁華街の大部分はガラガラになりました。外人来ないから)

他府県在住の知人から「京都観光するんやけど、オススメ教えて」みたいなことをたまに言われるんやが、ずっと京都に住んでたら京都の観光スポットあんまり興味なくなるから教えるのわりと悩むんだよね。特におれなんかは寺社仏閣に興味薄いマンなので、ほとんど飲み屋しか教えらんないっていう。

んで飲み屋にしても、河原町界隈(木屋町、先斗町含む)しかほぼ行かないので、本当に局所的にしか教えることがない。

よくわからない人のために説明すると、河原町、木屋町、先斗町というのは南北に走る京都の通りの名前で、それぞれ近接しているためひとくくりに語られることの多い界隈だと考えてほしい。

ちなみに、それぞれ「かわらまち、きやまち、ぽんとちょう」と読む。ぽんとちょうというのはどうやらポルトガル語が語源のようで。

でも、飲食だけなら河原町界隈最強だと思うんやけどね。というわけで、他の京都市内の歓楽街と比較しようと思う。

その前に、だいたいの地理関係を把握していただくために、京都にまつわる逸話を一つ。

京都市街というのはご存知の通り、大きな通りが東西南北に走っていて、いわゆる「碁盤の目」状に造られている。

西から順に烏丸通り、新京極通り、河原町通り、木屋町通り、先斗町通り、東山通りなどは全て南北に走る大通りなわけ。

それを踏まえて、おれの親父曰く「京都人は西から昇り、東に沈む」とのこと。

詳しく尋ねてみると「中高生のうちは新京極通りなどで遊び(地元のみならず他府県の修学旅行生も多く、中高生向けの服屋やジャンクフード店、ゲームセンターが点在する)大学生から青年期に掛けては河原町や木屋町に赴き(比較的安いチェーン店や、若者向けアパレル店が点在する)もう少し老けて中高年になると、先斗町や祇園などで金を落とすようになり(小料理屋や料亭、やや高級なバー、スナック、ラウンジ、キャバクラ、風俗店が点在する)、最終的には東山で土に帰る(墓地や寺社仏閣が点在する)」という意味であった。

なかなか上手くできた話だなあと思って、それを聞いた数日後に親父に感想を述べたところ「ワシそんなこと言うた覚えない」と来た。もちろん間違いなく親父の口から放たれた筈なのだが、なんせおれの親父のことなので、その場のノリでテキトーな話をでっちあげた可能性も否定できない。古い関西人の言うことなどは本当に話半分に聞くべきなのだ。

それはそれとして「京都人は加齢とともに京都市内の繁華街を西から東に移動する」というのは概ね間違っていないため、そこだけ抑えてもらえればよい。

それでは本題。

以下は河原町界隈とその他の歓楽街の比較である。

京都駅付近→河原町界隈より店の密度が低い、閉店時刻も早め。JRや新幹線からのアクセスは抜群なのでおのぼりさん向きではあるけれど、京阪阪急からはイマイチ。

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祇園・東山→河原町から近いけどもう観光客大杉、外人大杉。下手な店に入ると普通にボッタクリ価格。ちなみに日曜夜は閑散としている。京都の観光地としては一番有名かもしれないが、その分一番ボラれやすい地域でもあるため、コスパの良い飲食店を選ぶには知識が必要。じつは一番おのぼりさんに向いてない土地かも。

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嵐山→こちらも祇園と並ぶ有名観光地。「京都っぽい雰囲気」はマックス。でも飲食店はあんまりです。高いし。だいたいの店は夕方五時で閉まるし。「京都名物といえば嵐山の湯豆腐カナ…?」みたいな感覚のおのぼりさんは絶好のカモで「湯豆腐御前 5000円」みたいな値段と意識だけが高くて大して美味くもない料理を有難がって食べることになる。そりゃまあ普通の豆腐よりは甘みも旨みもあるかもしれんが所詮豆腐やでなあ。京料理って京都のなかで一番美味くないジャンルの一つやと思うわ。もちろん30000くらい出せるなら別だけど、おれは出したくないね。

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貴船→遠くて高い。夏場の納涼床は雰囲気最高で涼しいんだけど高い、とにかく高い。川魚メインのフルコース料理で10000〜取ってくるんだけど、所詮川魚料理だよねっていう。ぶっちゃけ大して美味くない。京都観光に来るおれのご友人のみなさんは貴船が京都市街からすぐ行けるみたいな感覚でいる人多いんだけど「クッソ遠いから他府県感覚で考えたほうがいい」と説得すること二度三度。たとえば祇園から貴船までを一日で巡るような観光コースは立てないほうが良いです。移動距離長過ぎなので。いわゆる嵐山の上位互換だよね。

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大宮・西院→河原町の下位互換。阪急DE通勤マンならまあ便利だけど、アクセス的にも飲食店の密度的にも河原町界隈のほうが上。23時くらいに閉まる店も多いので、以降は河原町に吸収されがち。

烏丸→オフィスやアパレル店、飲食店が混在しており、おシャンティなカフェやバーなども多い。ディナー用の店もそれなりに在るのだが、河原町通りの西隣を通るため、昼飯をここで済ませてもやはり河原町に吸収されること多し。

上七軒→京都の花街としては見応えがあるし、名店も点在するのだが、それだけにディナーはクソ高いのでランチがコスパええんちゃうかなって。上七軒で昼飯を済ませてから近所の仏閣を巡って、夜は先斗町がおすすめルートだ。祇園に飽きたひねくれ芸能人とかが時折出没する意識お高め、値段お高めの街。

ここまでざっと書いてみたが、河原町界隈がもっとも優秀な理由は、他の地域の飲食店がだいたい終電前に閉まるからである。終電気にせず飲みたいマンは、結局河原町周辺に集まるしかないのだ。「だったら最初から河原町周辺で飲めばいいじゃん、店舗の密度も高く、選択肢も多いし」ってなるワケ。

また、あくまで飲食メインの記事につき、河原町界隈の観光については触れなかったが、先斗町通りのみに関していえば独特の風情があり、それなりに人気のスポットでもあるのだ。夏場は納涼床もあるからね。

ただし、基本的には夜メインの飲食店街につき、昼間に行っても鴨川くらいしか観るものはない。店がいっせいに開き出す18時以降がおすすめだ。

以上踏まえた上で、基本的に寺社仏閣へ行かないおれが敢えて薦めるならば、上七軒近くの金閣寺を推したい。ベッタベタだけど金閣かっこいいからね。金ピカの寺なんて国内にほぼないじゃん?おれガンダムシリーズでは百式↓が一番好きだったし。

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秋は紅葉に透かしても絵になるし、冬には雪を屋根に載せてる姿も風情がある。悩んだら金閣。コレ。銀閣とか「金がなくて銀箔貼れませんでしたー!」という不景気の象徴みたいな寺やからね。「そんなもん観たいか?」っていう。

とかいって、銀閣を筆頭とする東山の寺社仏閣もそれなりに人気はあるんだけどね。「侘び寂びがどうこう」とか言いたい人にはお勧めだ。おれはそんなに興味ないけどもう少し歳食って、感覚が枯れてきたら行きたくなるかもしれんね。

悪口を書ききったところで、以下の有料ゾーンでは、おれがおすすめする河原町木屋町先斗町界隈の飲食店を載せておく。投げ銭のオマケみたいなものとして読んで欲しい。

予算は数千円から一万弱ってところ。旅行先の夜食としては頃合いではなかろうか。しかもそれなりにみんな美味しい。

全体公開しないのは、普通にオイパラさんが出没するからです。リピートしたくなるほどのお店ってことね。

単にリンクを貼るだけでなくオイパラさん独自の店の感想、および食べログなどにもあまり載せられていない情報も記しておきます。特別に最初の一軒だけは無料ゾーンに載せておくから、京都観光の際には使っておくれ。

それではまた!

京野菜 桜肉 鴨肉 子鴨
075-746-4973
京都府京都市中京区河原町三条下ル大黒町46-1
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26025700/
馬肉と鴨肉、京野菜料理がメニューの殆どを占める尖った店。牛豚鳥魚介などは基本的に仕入れていない。店長は若いがなかなかのやり手で「けとばし屋」という馬肉チェーン店をプロデュースした後に独立してこの店を出している。九州から取り寄せた馬肉は甘味旨味とも絶品。キクイモ、紅生姜大根などの聞き慣れない京野菜料理は珍しいだけでなく味も良い。鰹節ならぬマグロ節で出汁を取った「京野菜の揚げ浸し」は特におすすめだ。

加えて、店長に「隠しメニューある?」と尋ねてみると、普段なかなか食べることのできない珍品が出されることもある。言うだけ言ってみるとかなりの確率で幸せになれる。ていうかおれは何度かなった。

入り口は路地にあって、そこそこ見つけにくいので頑張って探そう。それだけの価値はあるはずだ。食べログはゴミなので点数は高くないが、Googleマップの点数が本当の評価である。実際、他府県の友人に何度か薦めているが、毎回評価は高い。いろんな意味での穴場店なのである。

Photo by sanographix
http://photo.sanographix.net/

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