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仕事と女性①

いつもは余りそれについて深く考えることは無いのだけれどふとある人の話を読んで自分の考えていることがはっきりした。
そしてこれは長くなったので何回かに分けて出すことにする。

仕事と女性。仕事と子育て。仕事と子供。

まず全体的に言いたいのは以下のひとことなのだが今日は私の知り合いの具体例を書く(ちなみに今日の内容は女性と仕事の話だけで子供は全く出てこない)。

女性がフルタイムで子供を複数持ちながら正社員で働き続けるのは今の日本ではとても難しい。

ここテストに出るから(ウソ でも私のnoteには何度となく出るから)覚えておいて!

公務員では少し違うかもしれない。
職場が家と近いなら少し違うかもしれない。
私は自分がひとつの企業に働き続けるなかで女性が家庭と仕事の両立することの難しさを実感している。
私には特別な能力があるわけでない。
学歴だった大したことはない。
自宅と会社が近いわけでもない。
子供を産み休みに入ると職場は当然変えられる。産休の間に人を繋ぐという方法もあるだろうがわが社にはそれがない。

私のいる本社内で子供を持ちながら正社員で働くのは私を含めて3人だ。
そのうち複数人子供がいるのは私ともうひとり。社内全体ではどのくらいの人数がいるのだろうか?さして大きくはないが自社ビルには子会社の社員も含めると200人強はいるのじゃないかと思う。

女性に対する考え方はまだ低い。

私たちはいつまでも労働組合の組合員のままで管理職になることはない。

もともとコースが違うから一生そこから上がることはない。

今の若い人の採用は性別の差がないので辞めない限り上に上がることは可能だろう。

だけど、子供が出来1年ないし3年休んで復帰し子供が小学生の低学年まで時間短縮で仕事をしたとすると周囲より確実に昇級は遅れるだろう。

私の様な万年平社員でも数年そんなことがあり周囲から遅れている。
最も今では同期の女性はいなくなってしまったので比べる対象はない。

最後まで残っていた同期の女性は独身だった。

私の頃の採用を考えると数年で結婚・子供が出来て職場を去るパターンが多かったのでずっと独身の彼女が残るのは順当だったが、仕事の方は本来社歴が長ければそこのエキスパートになっていくはずだった。

でないと仕事が中途半端な誰にでも出来るものばかりになってしまう。それはちっとも評価されることがなく昇給にも繋がらない。むしろ長い年月いることで給与が高いのに仕事が出来ないと評価されることになる。

彼女もエキスパートになれる仕事を持たされた時期があった。それを貫けば安泰だったかもしれない。しかしそれを嫌がった。

「仕事がおもい。私にはできません。間違えてしまうので評価が低くてもいいからもっと簡単な仕事をしたい」

そして彼女の望みは叶えられ簡単な仕事になる。

彼女は思っていた。正社員は辞める意思がない限り辞めさせられないはずだ。
そして私から見たらのんびりした部署にみえる本部の総務系の仕事についた。でもデータから表を作成させることでも入力ミスをする。毎月年下の上司にチェックされ

「また間違えてますよ。なんでまともに出来ないの?」
と叱られ続けた。

私はどうして見直ししても間違えるか?不思議に思った。

きちんと間違えない様に注意をしても間違えるという。
実績の表作成は難しいことではない。私もいくつか手伝う支店のうちのひとつの実績を何種類か作成するが印刷された結果の数字を決められたところに入力するだけ。
箇所は数字の桁が多いので間違えて入力することはあるが、最終合計欄を確認していけばどこが違っているか分かってくる。入力数字が違わないなら計算式が狂っているかプラスマイナスが逆になっているかぐらいだ。

それはやって行くうち覚えていくことで頭を使うことではない。

表の作成のみでは表から読み取ることはないので誰でも出来る仕事だ。作業と呼べるかもしれない。
さてそんなことを繰り返しているうちに部署内で彼女と周囲の関係は悪化していった。彼女は自分はそれ以上の完成度ではできないという考え方から変わらず、周囲はそれでは何も任せられないとなる。

年を取った何も出来ない言うことも聞かない女性をどこの部署が貰おうとするだろうか?

どこからも貰い手はなく動かせない人と判断された。本人は正社員だからどんなに周囲に嫌われようが大丈夫だと思っている。

私は何度かきちんと頑張ってみなよと言っていたが彼女が頑張っていたのは仕事での評価ではなく他所との交流。

そして無くしてはいけない書類の保管が出来ていないということが解雇の理由のひとつとなったと聞く。始末書を書かされ彼女は

「どんなに探してもないのよ」

と言っていたがそれは理由づけに取られたものの気がしてならない。その他にもずっと最低の評価をつけられ何年も過ごすが改善される姿勢が見られなかった点も入っていたろう。
もし自分が雇い主側ならやっぱり彼女の様な人はいて貰いたくないだろう。
周囲と上手く出来ない(上司の思う通り仕事をこなしてくれない)。最後まで努力を続けることが出来ない(本人はそれなりにしたと思っている)。
管掌役員が退職勧告を促すが受け容れないで裁判に持ち込んだ。なので彼女の人事発令は「依願退職」でなく「諭旨解雇」だったか…。

それから暫くして裁判は終わったが彼女が社員に復帰することはなかった。解雇理由が変わっただけだが今更それを社内の人事発令に載せることはなかった。

彼女はいまどうしているのか?

「もっと簡単な仕事をしたい」

そう言っていた彼女は公募で市役所などの窓口を務めているらしい。

年齢的に正社員の話はないが、派遣会社で登録というのも考えてはいないらしい。彼女は正社員の口を探しているからだ。
公募で雇われると自分のことを周囲は別に扱う。とても疎外感を感じると言っている。

でも仕事は楽で簡単なんでしょう?と思っていると別に扱われるのが嫌だと言う。

周囲に求めすぎて自分に合わせろという彼女に私はかける言葉がなかった。





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